昨日は急きょ臨時開催した感情解放ワークショップでした。告知が急だったにもかかわらず、お集まりくださったみなさま、ありがとうございます。みなさんそれぞれに、気づきや解放、癒しがあったことと思います。
感情解放ワークをするに当たって、繰り返し強調させていただいているのは、感情のエネルギーを受け止めるときだけではなく、掘り下げの時も、体感覚を感じながら、そこから離れないようにして行うことです。
なぜそうするかというと、そうしないと頭で考えてしまい、感じることからやって来る心や体のメッセージから分離して、マインドの思考で内なる声をねつ造してしまうからです。
起こった出来事からメッセージを読み解くとき、相手をじっと「感じる」ことで、「鏡」の中に映った自分の心の奥底に隠された気持ちを見つけていくのですが、感じないでこれをやろうとすると、「分からない」とか、心情ではない状況説明の言葉が延々と続くようになり、「核心」に至ることができません。
私がワークショップやセッションなどでみなさんの掘り下げをさせていただくとき、観察していると、頭でより下げている方の特徴として、意識が身体になく、頭のマインドの中に入っているときの、独特の感覚があるのですぐに分かります。
この感覚、たとえばみなさんも、誰かと話をしているときに「あ、この人、いま人の話を聞いてないで、別のこと考えてるな」と分かるという経験をされたことがあるかもしれませんが、この時の感覚に近いかもしれません。
また、「え~っと」という言葉もよく出てきますね。エゴがストーリーを一生懸命ねつ造しているのです。
逆に、ちゃんと感じながら掘り下げできている方の場合は、意識がしっかり身体とともに在るのが分かります。そして、頭よりも低いところ、たとえば胸の辺りに相手のイメージを「置いて」それを感じているような感触があるような気がします。
全ての人がそうなのではなく、ひょっとしたらこの例に当てはまらない方もあるかもしれませんが、私の経験上では大体この辺りを見ていくと、間違いないようです。
みなさんも、ご自身のワークで掘り下げをする時、「え~っと」と言っていないか、身体の感覚を感じているか、確認してみてください。
身体の感覚を感じていると、不思議と何をどう掘り下げたら良いのか、その感覚が導いてくれることがよくあります。掘り下げをする時に多くの方が戸惑うのは、次にどんな風に問いかけたら核心に近づくのか、さっぱり分からないということではないかと思います。
私自身、昔々に習ったとあるヒーリングでも掘り下げというのがあって、とても苦手だった覚えがあるのですが、今では直感的に核心の在り処やそこに至るためにどのような問いかけをしたらいいのかが分かるようになりました。
じっと感じていると、その方が発する言葉に違和感を感じることがあります。するとその奥に何かがあるということなので、そこに注目していきます。
よくやるのは裏読みで、たとえば「幸せになりたいんです」とその方が言ったとしたら、「では今は幸せだとは感じられていないのですね?一体何が辛いのでしょうか?」となりますし、
「ここから出たいんです」と言ったら、「では、出たいけれどまだ出られていないということですね?なぜ出られないでいるのでしょうか?誰かが邪魔していますか?自分で出ないようにしているのでしょうか?もし出てしまったとしたら、あなたはどうなりますか?」と聞いていきます。
私が感じる違和感というのは、「よく分からない感じ」と言い換えてもいいかもしれません。分からないから、明らかにしていくような質問を繰り返すわけです。
なぜ幸せになりたいのか?なぜここから出たいのか?
今どんな状況に在って、いかにしてそのような状況に至ったのか?そこにはどんな人たちが関わっていて、彼らはどんな気持ちからそのように行動したのか?そして「私」は今、その状況の中でどんな気持ちでいるのか?
これらを明確にしていけば、大抵の埋もれた感情のチャージの在り処はほぼ出尽くします。後は出てきたものをその都度、受け止めていけばいいだけです。
私たちは日々様々な欲求を持っていますが、その多くは「現状の否定」の意味合いを含みます。今ここが嫌だから、何か違う状況の、違う場所へ行きたい、そうなりたいと思うのです。
そんなとき、「では、ずっとこの状況に居たとしたら、どんな気持ちになるか?」と問うて行くと、大抵そこには受け止め難い感情があります。
普段はそこから遠ざかることに一生懸命になっているので、いつの間にか自分が何から逃げているのか、それさえも分からなくなっています。見たくないし感じたくもないから、後ろを振り返ってみることをしないからです。
楽になるには、自分が何から逃げているのかを明確にすることが大きなカギになります。
ちょっと勇気のいることではありますが、逃げ続ける労力を考えたら、向き合って統合する方がよほど割に合う以上のおつりがくる選択だと思います。
ぜひ、自分が逃げてきたものに向き直る勇気を求めてみてください。