先日、ガネーシャギリ先生のところの
ヨガのクラスだったのですが、
ちょっとした発見があったので書いてみます。
先生のヨガのクラスでは、生徒さん同士で
互いをチェックし合ってアドバイスをする
というのがあります。
相手が技術を見せたあと、何かしら
アドバイスをしなくてはいけないので、
わかるにせよわからないにせよ、
自然、何かを見出そうと必死で相手を
観察するようになりますね。
だから、互いにアドバイスをし合うことで、
すごく観察眼が磨かれます。
で、アドバイスをすれば、
今度は自分がその通りにできているか、
意識するようになるので、
二重に上達の機会を得られます。
私自身、先生のところに来るまでは
全くヨガをやったことがなかったので、
いきなりアドバイスをしてくださいって言われても、
結構戸惑っていましたが、
みなさんのやり方を学びながら、
いつの間にやらそれなりに
ポイントがわかるようになっていました。
なかなか良くできたシステムだな~と
いつもながらに思います。
で、先日はクンダリニーヨガのある技法を
チェックしていたのですが、相手の方を見たときに、
妙にあちこちに余分な力が入っていて、
ぎこちない感じがしていました。
体のパーツパーツはとてもよく意識されて
動かそうとしているものの、力で理想の形を
作ろうとしているように見えていたんですね。
一方で、全体としての動きを見たときに、
軸がとれていなかったので、
私は、あぁこれのせいか、と思いました。
で、軸を意識して見るようにというアドバイスを
させて頂いたら、ものすごく動きが滑らかに、
そして全体としての統合性が取れて
余分な力が抜けたんですね。
元々身体能力の高い方でしたので、
意識の使い方でこれほどまでに
違いが出るのかな、と
とても興味深かったです。
で、そのことを思い出していたら、
これって人生も同じようなことなのかも
知れないな、と思いました。
つまり、自分の軸が取れていない状態で
何か目先の理想像を実現しようとすれば、
自ずから断片的な自分の切れ端を
部分部分、力技でコントロールしようと
するようになり、
余計な力が入ってぎこちなく、
全体として美しさのある在り方には
ならないのだな、と思ったのです。
たとえば、女性がキレイになりたいと思って
髪型やメイク、ファッションで努力するとき、
そこに自分の在り方の軸というものが
あったとしたら、どんな方向性に
足し算引き算して魅力的な姿を作ればいいのか、
自ずから見えてくるでしょう。
また、仕事においても、自身の資質を
いかにして生かし、その場所で役立たせる
ことができるか、というのもわかるでしょう。
そうすれば、いたずらに周囲を気にしすぎて
自身を制限し、疲れ果ててしまうとか、
自分に向かない方向性で頑張りすぎてしまうとか
ということも、ある程度避けられるように
なるのではないでしょうか。
軸をしっかり意識する、ということは、
余計な力を抜いて、楽に自分自身の力を
発揮できるような状態を作る、
大切なカギなのだと思います。
むか~し、20代のころ、バイクの免許を取りに
教習所に通っていた時、
教官が地面からちょっとだけ盛られた
細いラインの上を、車体を左右にゆさゆさと
わざと揺さぶらせながら、抜群の安定感で
通っていくのを見て、すごいバランス感覚だな~!
って驚嘆したのですが、
軸が取れていれば、そんなことはわけなく
できてしまうんですよね。
私たちの人生も、どんな状況に在ろうとも
自分の軸をしっかりと意識して「今ここ」にいたら、
きっとその状況を越えていく道は見えてくるし、
それをするだけの力はちゃんと
やって来るのだと思います。
だから、自分の人生に戻って、しっかりと
自身の軸を取っていきましょう。
全ての人の歩みに、希望と生きている喜びが
満ちますように。