ものごとがこじれていくというのは
嫌なものですが、場合によっては
大いにこじらせることでしか出てこられない
ものもあるのかな、と思うことがありました。
そこまでこじらせなければ、
そこそこのところで根っこを残して
収まってしまう。
けれど、そこそこで収められないくらい
大きくなってしまったら、否応なく
温存してきた根っこまで見ざるを得ない。
そんなケースです。
何でもかんでもそうだというわけでは
ないのですが、回復プロセスをしっかり
肚を決めて丁寧にやっていけば、
とても意義深い取り組みになるのかな
と思いました。
折しも、全国的に日本列島をなめるように
暴風が通過しているのも、なんだか
とても意味深な気がしています。
災害など、みなさまどうかお気を付けて
お過ごしくださいね。
私たちの心模様も、それぞれの中で
どうにかバランスを取ろうとしつつも
もどかしくもがいている方が
少なくないようです。
でも、大荒れのお天気の後には、
また一段と抜けるような美しい空が
見えるのでしょうね。
嵐の中で右往左往しながら洗濯され、
汚れが落ちて丸くなっていく私たち。
日々起こる出来事は、私たちを磨く
研磨剤ですね。
本当は立ち止まるべきところなのに
走り続けていたら、怪我でもしなければ
立ち止まらないだろうし、
動いて移動すべきなのにうずくまって
動かずにいるのなら、
尻を叩かれて追い出されなければ
動き出さないかもしれません。
色眼鏡はいい加減に外して見なければ、
大切なものが見えないのに、その眼鏡に
執着しすぎて手放さないのなら、
それが吹っ飛ばされて壊れるくらいの
出来事が起こらなければ、
見るべきものが見えないでしょう。
素直にそれらができるくらいなら、
もうとっくの昔にそうしていたでしょう。
できなかったからこそ、
今そうやって外側の力で自分の行くべき方向に
導いてもらっているんですよね。
そう考えると、何も悪いことはないし、
全てがうまくいっている
と言えるのかもしれません。
あとはもう、うまくいくしかないわけですから、
瞬間瞬間、そのときの最善を尽くしていけば
良いんじゃないかな、と思います。
私がヒーリングの道に入ったときも、
心身ともにボロボロになってしまって
どうにも身動きが取れませんでした。
天職だと思っていた仕事も諦めざるを
得なくて、先のことが見えない不安の中、
息もろくにできない状況で、
とにかく今を生きること、体を回復させること
しかできませんでした。
それでも何とか今まで生きてこられているし、
人生で先を見ることって、案外必要ない
ことなのかもしれない、なんて思ったりします。
今を生きないで先の保証を求めるような
生き方は、何か歯車が狂っていくような
感じもしますし。
そうではなく、今を生きたうえで、
開けていく世界の波頭に乗っていれば、
ちゃんとどこかに運ばれていくのかな、と。
反対に、それに逆らうと、
どんなに努力しても1ミリも成果が出ない
どころか、後退しているなんてことにも
なりそうです。
誰にでも、心の中にバグのような
機能不全のプログラムがあります。
それをなくそうとして戦うんじゃなくて、
巻き込まれないで気づいていく。
本当に深く気づくと、
自ずから変容のプロセスが起こっていきます。
感情解放ワークは本来、ここに導くものでは
あるんですけれどね。
気づきに至るまでに、本人自身が複雑にして
しまっているところもありますね。
多くの方が説くところではありますが、
問題を無くそう、解決しようと格闘するほどに、
その問題に巻き込まれ、エネルギーを
注いでしまうという側面もあります。
ワークは、問題を無くすためにやるのではなく、
ものごとを問題と見るその視野自体が転換
されていく、と理解していただけたらいいかな
と思います。
問題と見る視野が変わらないのであれば、
問題は延々と作り出され続けますからね。
問題解決のゲームにのめりこみすぎないように。
人生の深い導きに心を澄ませることと、
自分を見つめていくことの両輪を
大切に上手にワークをしていっていただけたら
と思います。