相手に変わってほしいと望むなら

昨日は感情解放ワークショップでした。
お集まりくださったみなさま
ありがとうございました。

初めての方、2回目の方、継続して
ご参加の方入り混じってのクラス
でしたが、

みなさんそれぞれに、気づきが
あったことと思います。

今回は怒りがテーマの方が多かったように
思うのですが、怒りはとても凶暴な
エネルギーではあるので、

それを表現することにも、強い抑圧が
かかっていることが多いですね。

もし、自分の中に抑圧されたこの怒りが
解き放たれてしまったら、

すべてを破壊しつくしてしまうとか、
憎い相手に殴りかかっていくとか、
斬り殺してしまうとか、
色々な恐れがあったりします。

多分、そういう恐れのイメージそのままを
魂の旅路のどこかで、実際にやってしまって
いるのでしょうね。

その結果、後で自分のやったことに
激しく動揺し、虚しさや孤独、悲しみなど
様々な感情が噴き上がってきて、

もう二度とこんな思いをしないように、
ということで怒り自体を封印している
という構造になっています。

こういう構造を解いていくには、
まずはその怒りを表現した結果、
味わうことになった動揺や孤独などの感情を
受け止めることから始めます。

これが一段落したら、次になぜそんなにも
怒ることになったのか、というところを
さらに詳細に掘り下げていきます。

一体何があったのか、じ~っと感覚を
辿りながら、ストーリーを明らかに
していくんですね。

誰かに何かをされたのでしょうか。
何か気に食わないことが
あったのでしょうか。

怒りが起こるのは、
以下の2パターンの場合です。

誰かにしてほしいことを
してもらえなかったとき。

または、してほしくないことを
されたとき、です。

そして、そういうことをされると
私たちは傷つきます。

傷つくと、自分が弱く感じます。

本能的に、弱い状態というのは危険に
感じられるので、その反動として
怒ることによって自分を強くしている
わけなんですね。

だから、怒っている人というのは、
心のどこかでとても傷ついているのです。

この怒りの本質を理解したうえで、
一体何か起こったのか、ストーリーを
掘り下げていきます。

たとえば、誰かに何かを言われたときに、
その言葉がグサっと深く突き刺さって
それがトリガーポイントにヒット
してしまったのかもしれません。

いわゆる、「逆鱗に触れる」
というやつですね。

そのトリガーポイントを捉えるわけです。

そこを突かれたときに瞬間的に起こったはずの
衝撃、ショック、傷ついた痛みを捉えます。
そしてそれを受け止めるわけです。

これが統合できると、心の傷は癒えていきます。
そうすれば、もう同じ言葉を言われても、
そんなにも反応することはなくなります。

すると、怒りに任せて破壊行動を行ったり
誰かを殴り殺したりしなくて済むわけです。

このようにして、怒りの構造自体を
根っこまで掘り下げて、収めていくのです。

ここまでやらないと、感情のチャージだけ
解放しても、構造自体が残っていると
また同じように怒りを爆発させてしまう
要因があるので、容易に怒ることを自分に
許せないでしょう。

いつまでも「戒め」や「怒りの禁止」が
必要であり続ける状態のままになります。

現れている表面だけ抑え蓋をしてもダメ
なんですね。

ですから、感情解放のワークでは、
見えている現象の奥を構造的に読み解くことが
とても大事になってきます。

ものごとがそのように現れているには、
必ずそうであらねばならない理由がある、
と私は常に考えていますが、

その理由というのは一体どういうものなのか。
なぜその人はそんな風に行動するのか、
そうせざるを得ない理由というところに
非常に興味があるのです。

外にも選択肢があるように見えて、
実はその人にとってはそれ以外の選択肢
なんて、選びようがなかったりします。

それなのに、傍から見てその人の在り様を
あれこれ言うのは浅はかな行為だと思います。

もしあなたが相手に別の在り方を望むのなら、
その人がそうできるように、一緒に考え、
手取り足取りサポートするのが筋なのでは?
と思うのですよね。

往々にして人は、そこまで相手に関わろうとは
しないままに、自分の都合の良いように
動いてほしい、と自分勝手に望むものです。

そしてそういう相手は、あなた自身の鏡
ですから、あなたが自分は変わらずに
相手にだけ変わってほしいと望むように、
相手も同じような態度を返してくるのです。

「お前が変だから、お前が変われよ」と言えば
「あなたの方こそ変じゃない。あなたが
変わりなさいよ」というようなやり取りを
延々と繰り返していないでしょうか?

相手に変わってほしいのなら、
まず自分の在り方を改めねばなりません。

自分の中に浮上する、あらゆる不快な
感情の責任を取ってから、結果にとらわれずに
愛をもって自身のニーズを表現しましょう。

自分自身が逃げているのに、
相手が逃げている、と批判する愚を
犯さぬように。

その人は、あなた自身の姿を映しているに
過ぎないのですから。

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