このブログでは、繰り返し自分自身の足を
しっかりと地につけて立つことについて
書いてきています。
けれど、人生が辛いと、どうしても
何かや誰かにすがってしまいたくなりますね。
あるいは、目の前の辛い現実を見たくなくて、
お酒やドラッグ、ショッピング、恋愛、食べること
セックス、ギャンブルなどに溺れていく
ケースもよく見かけます。
私は医療の専門家ではないので、
医療的な見地からこれらについて
何か言うことはできませんが、
感情のエネルギーの性質や構造から、
言えること、見えてくることはあります。
依存する対象が何であれ、
不健全に依存してしまうその心の奥には、
必ず、受け止め難く分離してしまっている
感情のカケラ君がいます。
このカケラ君に対して、どうやって収めていいか
わからないから、それを紛らわせ、自分を何とか
保つために依存するわけです。
だから、単に表面的な悪癖がなくなればいいか
というとそうではなく、奥のカケラ君が
対処されないまま残っているのであれば、
また別の何かで蓋をしなければならなくなります。
根本的に対処するには、やはり
受け止め難かったカケラ君をどうにかして
受け止め、統合していくプロセスが
必要なんじゃないかな、と思います。
ただ、本人ではなくご家族の中にこういう方が
いらっしゃるというような場合、
本人にはどうにもそうした自分に向き合う
力がなさそうに見える、という方も
少なくありません。
そして、どうしてもそういう状態の人に対して、
だらしなく見えてしまったりただ怠けているだけだ、
とか思ってしまって腹立たしい気持ちのまま、
蔑み、拒絶し、否定してしまったりするものです。
頭で色々分かったようでいても、
いざ実際にそういう姿を見せつけられるのは、
なかなかに辛いことですね。
もし身近な人がそうである場合、
色々なアプローチはあるでしょうけれど、
私がお伝えしている感情解放ワークで見るならば、
それを見せられている人自身が
取り組むべきものがあります。
何と言っても「鏡」ですからね。
相手を見て、ざわつくその気持ちに
向き合うことです。
相手の中に見せられる弱さ、だらしなさ、
無責任さ、悲しみ、怒り、やるせなさ、
絶望、無力感、淋しさ、孤独などなど。
その人の中に狂おしいほどに渦巻いている、
それらの気持ちは、あなた自身の中にも
確かにあるでしょう。
相手を変えようとする前に、あなたは
自身の内にある、それに直面しなければなりません。
あなたのその現実は、自分自身で作り出している
というのはそういうことなんですね。
私はあんなんじゃないわ、と言って、
相手を蔑み、断罪していても、その現実は
変わらないか、ますます深刻さを
増していくだけでしょう。
拒絶し続けていたそれらに、
本当に触れなければならないのです。
こういうものは、身近な存在、
特に家族に見せられることが多いですね。
最も自分が見なければならない大事な要素を、
否応なく見せてくれるのが家族というもの
なのかもしれません。
ここをクリアできるのかできないのかは、
魂の学びにとってはとても大きなこと
だろうと思います。
日常の様々なことの中に学びを見つける人も、
一番の足元の学びをスルーしているってことは
結構ありますよね。
一番逃げてはいけないところをスルーして、
他でどれだけ何かの実績を積み重ねても、
足元が虚しければ、その栄光も空虚なものになります。
とは言っても、なかなかに直面しがたく
二の足を踏むものでしょう。
それでも、学びの本丸がそこにある、と思って
どんなに時間がかかっても、遅くなってもいいから、
私たちが肉体を去る瞬間まで、チャレンジすべきもの
だと思います。
苦しみ、荒れるその人を見て、自身の中に
湧き起る諸々の気持ちを受け止めていきましょう。
相手を責めること、蔑むことをやめ、
目をそらさずに、深く命の呼吸をして、
この体にいてその辛さを受け止めていくのです。
相手を責めたり蔑むのは、そういう辛さから
逃げるための逃避行動の一種です。
相手が辛い現実から依存行動に逃げているのと
全く同じように、あなた自身も辛い現実を
受け止めきれず、逃げていることを
自覚しましょう。
あなたが自身の辛さを受け止められないので、
「鏡」に映る相手の姿も、そのように映るのです。
自分ができていないのに、どうして相手を
責めることができましょうか。
あなたが逃げているその辛さと、
相手が逃げているものは一致します。
これが「鏡」と言われる所以なのですね。
だから、この鏡の法則から言えば、
あなたがこれを統合できると、
現実は変わっていきます。
どんな風にかは、私にも言えませんが、
確実に何かは変化していくでしょう。
様々な要因が絡むことも多いですが、
「鏡」と言う部分に置いては、
それは言えると思います。
相手を責め、目をそらすばかりでなく、
まずは自身の中にある、逃げ続けてきたものに
しっかりと取り組みましょう。