以前にも書いたことがあるのですが、
グラウンディングが弱い方は、
この世界で生きていることを辛く感じている
ことが多いのですよね。
日々何となく過ごせているけれど、
現実感がないという方も、同じです。
どういうことかというと、
この世界が辛くて仕方がないと、
「この世界は危険だ!」とか思って、
ここに居たくないわけです。
でも、身体はこの世界から逃げ出すことは
できませんから、エネルギーボディが
この世界からするっと逃げ出すのです。
私たちの体は、肉体のほかに多層的な
エネルギーボディが重なって存在していますが、
肉体からそのエネルギーボディが抜けて
しまうんですね。
完全に抜けていなくても、
ズレてしまうのもあります。
たとえば、特に辛い状況、虐待を受けている時とか
上司にお小言を喰らっている時、大失敗をして
身の置き所がないようなときなど、
エネルギーボディが体から抜けやすいですね。
そうなっても、実はそこそこ受け答えもできるし、
体も動くので、抜けてしまっているなんて
私たちは普通は気づきません。
で、状況が落ち着くと多少戻っては来るのですが、
完全には戻り切らずに微妙にズレた状態のまま
日常を過ごしていたりします。
こういう状態でいると、人生に現実感がなくなります。
自分のことなのに、まるで他人事のように
「へ~、そうなんだ~」って感じの
受け答えをすることが多くなります。
感情もあまり起伏がなくなって、
本当はものすごく怒っていたり傷ついていたり
するのに、自分で自身の気持ちに気づけなく
なっていたりするのです。
だから日常はそれなりに、平穏に過ごせますが、
それ自体がメリットになっていることも
よくあります。
怒りも悲しみも、そんなに深く感じないでいられるので、
本当は辛くて仕方がないこの世界でも、
生きていられる、というわけです。
けれど、この状態は存在の在り方としては、
不健全だろうと思います。
エネルギーボディが抜けていても、
心と体はその状況の中で辛い思いをし続けているわけで、
自分でそのことにまるで気づけないので、
大けがをしているのに痛みを感じないでいる
ようなもので、これはこれである意味
とても危険だとも言えます。
こういう状態の人が、自身のその辛さを受け止め、
統合できるようになってくると、
少しずつこの世界が安全で、
生きていても大丈夫な世界になってきます。
そうすると、グラウンディングができるように
なってくるんですね。
グラウンディングというのは地に足をつけること
ですから、この世界に居たくない人は、
地に足なんかつけたくはないわけです。
それは、地獄のような世界に閉じ込められるような
感覚に捉えられるでしょう。
だから、自分の気持ちを受け止められない人で
グラウンディングが強い人なんていないのです。
私自身、なかなかグラウンディングできなくて
苦労しましたが、自分の感情を受け止めることを
続けてきて、以前よりずっとマシになったかな
と思います。
色々あるけれど、この世界に居ても大丈夫!
って思えるようになったからだと思います。
もちろん、まだまだのところはありますけれど。
感情解放のセッションをすると、
今まで長いこと受け止められなかった
感情が統合されて、
それと同時にズレていたエネルギーボディがストン!
と体にハマった状態に戻ってきます。
人によってぴったり戻る方もあれば、
微妙にズレは残るものの、かなり修正される方も
あります。
そうして、戻ったり抜けたりを繰り返しながら、
日常、抜けたときにはすぐに気づいて
自分で戻ろうとするようになってきます。
本来の自分の在るべきポジションが、
そっちじゃない!こっちだ!って感覚で
わかるようになるからですね。
抜けっぱなしの方は、それが普通になっているので
どこがどうまずいのか、ということ自体が
わかりません。
一度自分の体にしっかりはまっている感覚が
つかめると、今までの在り方が違うんだ、
というのが理屈じゃなく理解できます。
やっぱり、ちゃんと自分がここにいる
っていう感じの方が、ボ~っと現実感なく
生きているよりずっと気持ちが良いですからね。
抜けているときは、どこか何かが違う
っていうもやもやした感じや不安感などが
消えることはないでしょう。
サロンにも、特にこれと言って日常に問題はない
のだけれど、何かちょっと違う気がするとか、
もっとやるべきことがあるような気がする、
といったご相談もしばしば受けます。
そういう方は、問題が本当にないわけではなくて、
自分の本当の気持ちに気づけなくなっていることが
大きな要因になっていたりします。
まずは、置いてけぼりにしてきた自分の気持ちを
お迎えに行きましょう。