人生で辛いときって誰にでもあると
思うのですが、そういうときに
その苦しみを誰のせいにもせず甘受し、
すねず、ひねくれないで昇華させることが
できた人は、その後とても運気が開けて
幸せになっていきます。
反対に、苦しいときに
世を呪い、他者を呪い、自分を呪った人は、
自分でかけたその呪いによって、
とても苦しい人生を送っているケースが
非常に多いです。
セッションしていて様々な方の
現世、過去世などの人生を拝見しますが、
孤独や悲しみ、惨めさや屈辱感などの中で、
自身の気持ちを受け止められないと、
自身のその気持ちの重力のようなものに
飲み込まれ、自分で自身の人生を
崩壊させていく方向に進んでいくんですね。
きっかけとして、誰かがその人に
何かひどいことをしたり、
良からぬものが悪の道に引き込もうと
声をかけたりすることがあっても、
結局それにどう応答するかは
自分で決めているわけですから、
自ら進んで、不幸へ一心不乱に
突進していっているのです。
セッションで人生の悲劇のストーリーを
辿っていくとき、私が注目するのは
その人がその経験をした時、
どんな気持ちだったのか、ということと、
その気持ちにどう応答したのか
ということです。
普段私たちはあまり自身の感情に
注意を払うことなく過ごして、
無意識にその感情の波の影響を受けながら
右往左往していると思います。
けれど、意識的に自身の感情に注目し、
その気持ちを無かったことにしないで
適切に受け止めてあげられると、
抑圧するよりもずっと気持ちは楽に
なりますし、抑圧の副作用も受けずに
素直で生き生きとした感性が潰されることなく
自身の真実を生きていられます。
自分の感情を受け止められずに
その苦しみに飲み込まれ、誰かに押し付け、
誰かのせいにして八つ当たりや呪うこと
によって自分を支えるようになると、
どんどん自分が歪んでいきます。
そうなると、自分自身の放つものが濁り、
嫌な雰囲気が漂い、人間関係もお金も
様々な人生の側面が滞り出して
うまくいかなくなってきます。
表面的に、うまく取り繕える方も
ありますが、心に心底の晴れやかさや
安らぎは無いでしょう。
だから、苦しいときに、自分の気持ちを
どう処理して生きてきたのかは
とても大事なポイントなのです。
よく、昔は苦しかったけれど
今は大丈夫だし、もう何年も前のことで
終わったことだから、という方もあります。
本当に大丈夫ならいいのですが、
抑圧された感情は、適切に対処されない限り、
何年も時間を止めて残っていますし、
無意識の底から様々な影響を人生に
及ぼしています。
逆に、人生がなぜだかうまくいかない
というときに、過去に体験した
辛かった気持ちなどを癒してあげると、
今がとても生きやすくなることは
よくあります。
セッションで掘り下げていくのは、
このようにかつてうまく受け止められられなかった
感情のしこりなのです。
ここがうまく処理できれば、
その後の悲劇のストーリーを転換していくことは
難しくはありません。
どんなに深い闇であろうと強烈な呪いであろうと、
本人が本当にそれに対峙しようという
固い意志があれば、必ず呪いは解けるし、
闇を昇華させることはできます。
闇を昇華させるというのは、
闇を反転させて光に変えるのではなく、
光と闇を越えた領域に突き抜けていくことです。
そうなると、その人は深い闇を知ったまま、
光に執着することも闇を恐れることもなく、
そのいずれにも自在で居られるように
なるのです。
こういう状態になって初めて、
できることがありますね。
光の領域から闇に溺れる人を
引っ張り上げようという試みは
決してうまくいきません。
結局、二元性の中でもう一方の極に
振れるだけで、また揺り戻しが
必ずあります。
だからずっとその行ったり来たりから
逃れられません。
自分自身の中のドロドロ禍々しいものから
逃れたければ、肚を決めてガン見すること
ですね。
自身の現実に起こることは、
結局のところ、自分自身の要素を映したもの
に過ぎません。
自分自身に怯んで飲み込まれていては
いけません。
闇に飲み込まれているように感じられるのは、
あなた自身が自分にそう感じさせている
だけのこと。
自分にネガティブな幻想を見せる
魔法をかけているだけなのです。
だから、自分で仕掛けたトリックに
怯むべからず。
見破り、踏みとどまり、抜きぬけていくのみ！
光と闇をすっ飛ばして二元性を超えていくことは
できません。必ずそれらをマスターして、
その先に行くのです。
安易な甘言に惑わされないように。