人の気持ちを感じ取ることというのは
円滑なコミュニケーションの上では
必須の能力ですが、
何らかの理由でその感覚が閉じていて、
いわゆる「空気の読めない人」に
なっていたり、
反対に、エンパス傾向のある方のように
わかりすぎてしまう方もあります。
いずれにせよ、閉じていても辛いし、
開きすぎていて自分でそれを制御できない
となれば、それも辛いことでしょう。
閉じている人の傾向としては、
人の気持ちになんかかまっていたら、
目的を遂行できないので、バッサリ
切り捨ててあえて見ないとか、
エンパスのように人の気持ちが
分かってしまうと自分も辛くなってしまうので
わからないようにしているなどの理由が
主に挙げられます。
自分の目的遂行のために切り捨てている
前者のタイプは、
目的が遂行できなかったときの辛さを統合
してあげると、人の気持ちを汲んでも
大丈夫になっていきます。
また、わかりすぎて辛いエンパスのような
傾向の方も、その辛さ自体をしっかり
受け止めて統合してあげると、
その気持ちに触れても動揺せず、
引きずられることなく見守ることができたり、
適切に応答することができるように
なります。
セッションしていて感じるのは、
前者のようなケースの方が、
セッションを重ねても結構頑固に
人の話を聞かなかったり、
相手の気持ちに触れなかったり
という傾向が根強く残るな～
という気がします。
結局、原因となるエネルギーを統合できても、
本人が深く人の気持ちに触れ合うことを
望んでいなければ、触れようとはしないし
そういう感覚が発達するようには
ならないのかもしれません。
もちろん、
セッションをお受けになっている方も、
頭では、触れられるようになりたいです！
ってみなさんおっしゃるんですけれどね、
頭ではないところのエネルギーを
見ていくと、必要性はわかっているけれど、
あんまりやりたくはないよね～
めんどくさい、っていうスタンスが
読み取れてしまうのです。
そういう思いに蓋をして、
大抵は上手に気を使い、観察力を駆使して
当たり障りのないコミュニケーション方法を
ご自分なりに開発されています。
ですので、一見してわからないことの方が
多いかもしれません。
でも、本当に人と気持ちが触れ合い、
通わせることの喜びは、
自分の感じる力を閉ざしていては、
味わえないのです。
自分自身の気持ちも抑圧して
触れないようにしている状態では、
奥にある濃密な感情エネルギーが
いつ暴走するかという地雷を抱えている
ようなものだし、
それを注意深く抑圧し続けるのにも
毎瞬膨大なエネルギーが費やされています。
そのように自分に制限がかかった状態で、
相手の気持ちに触れて応答するのではなく、
観察し、推測して応答するのは、
本来の気持ちのコミュニケーションとは
全く異質なものに、必然的に
なってしまうでしょう。
そういう意味で、
本当に気持ちが通じ合えているわけではない
と敢えて言っているわけです。
まぁ、人生で
あまりそこまでのコミュニケーションを
求めていないというのであれば、
閉ざしているものをわざわざ苦労して
開く必要もありません。
けれど、
通じ合う深い喜びを味わいたいのなら、
閉ざした扉を再び開いても、
十分に対応できる自分を構築することは
必須だろうと思います。
人は、苦手な部分は後回しにしがちな
生き物です。
私自身も多いにそうなのですけれどね。笑
要は、その時の自分にとって、
どれだけそのことが優先されるか
という問題なのだと思います。
それをしなくても、何となく日常は
回っていくし、ちょっとは不便だけれど、
それは今までもそうだったから
もう慣れっこだし、
で済ませられるうちは、
大してモチベーションも
掻き立てられないでしょう。
またこれまでと同じように、
もっと観察力を磨いて、
相手を怒らせないようにとか、
もっとスマートに振舞えるようにとか、
そういう技術を磨くでしょうね。
でも、繰り返しますが、
根本はそこじゃないのです。
このことは、その人の在り様の
結構根っこに近いところのことなので、
もしここが変わるとなれば、
人生の多くの領域が一気に変化します。
恋愛も友人関係も仕事も家族関係も、
それぞれ個別に対応するのではなく、
この一点が変わればすべて変わります。
そのくらいのことなので、
余計に腰が重くなるんですよね。
必要な方はできるだけ
早いうちに意識され、取り組まれると、
人生の残り時間の充実度が違います。
まぁ、その人なりの潮時、タイミング
というのはあるでしょうけれどね。
触れ合うことの喜びの中で広がる感動が、
あなたの人生に瑞々しい生命力を
満たしますように。