人生に悩みはない方がいいけれど、
とかく、悩みは尽きないものですね。
中には、悩みなんてないよ！
という方もいらっしゃるかもしれませんが、
悩むなんて嫌だなぁと思いつつ、
といういうわけか、気が付くと
何かしらのことで悩んでいる、
という方も多いと思います。
端から見ると、なんでそんなに悩んでるの？
と思うようなことに悩む人とか、
わざわざ悩みの種を拾い集めて悩んでいる
ように見える人もいます。
ひょっとして、悩むのが趣味！？
と思えるレベルで、
「悩むのに夢中」だったりね。笑
掘り下げていくと、
悩んでいる人間こそ上等で、
悩みのない人生なんて味気ない
というプログラムが入っている人も
割といらっしゃいます。
人生を自らとてつもなく複雑にして、
そこに優越感を感じる人は、
自分が解放されてしまうことに
頑なに抵抗しますね。
悩みが無くなってシンプルになってしまったら
自分が「下等な人間」になってしまうので、
それは許せないからです。
楽になりたいのか、なりたくないのか、
こうなると訳が分からなくなってきます。
そういう方もある一方で、
自分自身の見たくないことから目を背け、
嫌な感覚から目を背けたいがゆえに
本質から離れたことで悩む人もいます。
本当は、一番に向き合って
取り組まなければいけないところなのに
そこはどうしても見たくないので、
他者のお世話のこと等で自分を忙しくして
見ないで済むようにしているわけですね。
そういう悩み方だと、
人のために心配してるというのは
何となく自分が「良い人」のように
錯覚するので、
ある意味、変な自己充足感のようなものも
付加されるかもしれません。
いずれも、
自分を欺くトリックですけれどね。
今この現実と言うのは、
自ら求めて引き寄せているというのが
本当なのだとしたら、
苦しいはずなのに、
それを求めているのはなぜなのか。
そこにどんなメリットがあるだろう？
と問うてみると、
見えてくるものがあるでしょう。
もし、思い悩むことを止めてしまったら、
どんな気持ちが浮上してきますか？
今、心をいっぱいにしている
その悩みが消えてしまったら、
今まで悩むことで隠してきたものが
顕わになるでしょう。
それを見ても、リラックスしていられますか？
居られないのだとしたら、まさにそれこそが
あなたが逃げ続けているものに
他なりません。
この掘り下げは、
頭でやるとうまくいきませんので、
必ず「感じながら」問うてみてください。
それに向き合うことも辛いこと
でしょうけれど、
それを紛らわせるために
自分に課しているものを思うならば、
それは割の良い交換条件でしょうか？
どちらにしても苦しいのならば、
複雑にしないで、本来向き合い、
取り組むべきものにシンプルに
取り組んだ方が、根本的に楽になる
のではありませんか？
遠回りをしても、何も変わらず、
結局元のところから一歩も進んでいない
のだとしたら、
それはただの時間稼ぎにしかなりません。
もっと言うならば、時間だけ無駄に
ロスしているわけです。
私たちは、無意識にこんなことをして
人生をうろうろしていますが、
自分が何をしているのかについては
なかなか気づけないでいます。
自分が本当にエネルギーを注ぎたいのは
何なのか。もっと意識的であっても
いいのかな、と思います。
とは言え、シンプルに最短コースで
人生を歩むのは、なかなかに苦しいこと
かもしれません。
最も逃げたいものに、逃げ道を断って、
ダイレクトに対峙する道だからです。
スロープを長くするほど坂は緩やかになり、
短くするほど、急こう配になるようなもの。
その道を行くのは、
なかなかのチャレンジです。
比喩や概念ではなく、実際に心身ともに
相当に苦しい道のりでしょう。
気持ちだけ焦って登りきらない
急こう配な道を行くより、
自分自身の実力に合った道を
毎瞬、自分と対話しながら
選んでいくことです。
そのように、自分で見極め、
調整する力は必須ですね。
思い悩むことで心をいっぱいにして、
人生を高尚に生きている「つもり」
になるのではなく、
本当に自身の実になり糧となるような
歩みを重ねていくように。
偽りの悩みに、
人生を浪費しないように。
どこか後ろめたさやただ重苦しさ、
気だるさが募るような悩みは
何かから逃避している証です。
正しく取り組んでいるならば、
歩むほどに地に足がつき、
自分が浄化されたような抜けた感じや
明るさ、安らかさがあるでしょう。
逃げているのか、正しく歩めているのか、
よくよく自身と対峙することです。