嫉妬や恨みなど、
人から強烈な悪意を向けられている
という方からご相談を受けることがあります。
その方自身が本当に悪いことしている人で、
そういう念を向けられるのも当然とか
そういうケースではなくて、
そこそこの常識や人を傷つけないように
という良識を持って生きてきて来られた方でも
そういう悪意を向けられることがありますね。
自分は真っ当に人の道を生きてきたのに、
どうしてこんな目に遭うのだろう、と
不思議に思い、また理不尽に被害者に
なってしまっている、と途方に暮れて
おられるわけですが、
感情解放ワークの基本的な世界観では、
自分の中にあるのと同質の感情のエネルギーが
引き合って、その出来事が起こっている
と考えるので、
ちょっと恐いかもしれないけれど、
その悪意をじ~っと真っすぐに感じて見ると、
ものすごく深い気づきが
やって来ることがあります。
セッションでも、基本はその方の中にある、
まだ本人にも認識されていない
その感情のエネルギーを探り当て、
統合する作業をしていくことになるのですが、
しばしば、こういうケースの方は
被害者意識にしがみついて、
「鏡」に映る悪意のエネルギーから
頑なに逃げたがる人が多い印象があります。
悩みのレベルが深く、その悪意が強烈なほど、
その傾向はかなり顕著に見られ、
結局、自分は被害者なのに、
どうして自分が悪いように言われなければ
いけないのだ!という体で不快感を感じて
去っていく人もいれば、
理屈は理解されるけれど、
どうしても受け入れがたい、
自分の中のどす黒いものに触れるのが
恐ろしい、と、核心に近づくと
つるつる逃げて時間稼ぎに入る方もあります。
強烈な悪意には、狂気のような要素も
多分に含まれているというか、
理屈もなにもない、狂気そのもの
だったりもするので、
これに向き合うには、やはり
相当な勇気と覚悟が要るでしょう。
でも、その人の人生に、
このことが逃げようもないほど
突きつけられているのなら、
やはりいつかは対峙しなければなりません。
人生で、それをしなくても済む人も
いますけれど、その人の人生は
そうではないわけですから。
狂気のエネルギーって、
凄まじいボリュームとパワーが
ありますよね。
もしそれが統合できたなら、
今までそれを抑圧するために
費やされてきたエネルギーが、
そっくりそのまま、
自分を活かすためにのエネルギーに
使えるようになるわけです。
マイナスが、一気にプラスに反転
するわけですね。
それをやらない手はありません。
問題は、そういう自分の要素を
認めがたい、というところでしょうか。
相手が向けてくる悪意に、
常識がない、頭がおかしい、別世界の存在
などと隔離して済ませるのではなく、
そういう行為に駆り立てている
その人の気持ち、感情のエネルギーに直面し、
触れてみるのです。
(あくまでイメージワークの話ね↑)
あなたの中の狂気のエネルギーは、
あなた自身に迎えに来てもらい、
抱きしめられることを待っています。
そのエネルギーに触れるといっても、
飲み込まれてはいけませんが、
きちんと統合すれば、
気が狂ってしまって周囲に迷惑をかける
というようなことはありません。
今の自分の実力でできる分だけ、
少しずつやればいいのです。
統合していくのにも段階があるのであり、
最初から完璧にやろうとして
自分にはできない、と道をふさぐことは
しないように。
すべての狂気がそう言えるかどうか、
それほど狂気の種類を詳細に知っている
わけではないので確信はないけれど、
狂気というのは、
正しく受け止められなかった
感情のエネルギーが暴走した状態
だと私は捉えています。
つまり、狂った状態になる前の
エネルギーの処理を正しく行えば、
抜けていくし、消化できるのだと
思うのです。
問題は、狂うことに逃げずに、
プロセスを通過しきるまで、
意識が吹っ飛ばないギリギリのところを
注意深く持ちこたえる精神力でしょうか。
これは何も、狂気に限ったことではなく、
すべての感情を統合する場合に
不可欠の要素ではありますが、
これもいきなりできるようになる
というのではなく、日ごろ自分に
向き合い続けて行った結果、
身につくものでしょう。
自分の中の、どす黒いものも
突き抜け、消化させていく錬金術を
身に着けていきましょう。