地獄の業火と蜘蛛の糸

のっけから、なんだかおどろおどろしい
タイトルですが(^^;

感情解放のセッションをしていて、
地獄ってどこか別の世界にあるもの
なんじゃなくて、

私たちが生きているこの世界、この人生に、
普通にあるものなんじゃないかなぁと
思った瞬間がありました。

もちろん、よく言う「地獄の釜の蓋が開く」
なんて表現があるように、どこかにそういう
別世界が、本当にあって、

そこから魔物がうじゃうじゃ出てくる
なんてことも、あるのかもしれません。

私はあまりそういうのは詳しくないのですが、
ただ、心の奥に秘密を封印し、その苦しみに
のたうち回る姿を間近に見るたび、

これこそが地獄の業火に焼かれる姿
なのかもしれない、と思うのでした。

地獄の業火に焼かれる、というと、
悪いことをした者への罰という
イメージがあると思いますが、

人生、真っ当に生きていても、
どういう巡り合わせか、
そのような経験をすることが
無いわけではありませんよね。

だから過去世の報いだとか、
そういうことを言いたのではなく、

魂の計画や意図は、
人間目線の善悪の基準で見ていては、
到底うかがい知ることのできない
深遠な意味があるのだと思います。

そういう前提を踏まえて、ここでは
単純に地獄の業火に焼かれる=罪人
という意味で言っているわけではない
ということは念押ししておきます。

しばしばセッションの中で、
己の内のどうにも耐え難い感情に触れて
悶え苦しむような場面もあります。

あるいは、その手前でどうしても
そういう感情に触れられず、
逡巡するとかね。

そうして、感情に触れずに
身をよじって避けようとする、逃げる
ということを繰り返して、

結果的にじりじりと深いところで
その苦しみに焼かれ続けるということが
何年、何十年、時には人生をまたいで
継続していくわけです。

感情解放ワークでは、
どんな感情でも、在るがままに感じ、
生き切ることでそのエネルギーが完了し、
後腐れなく去っていく。ぶり返さなくなる
とお伝えしています。

だから、
いかに耐え難い感情であったとしても、
セッションではそれを生き切るように
誘導していきます。

胸が引き裂かれるような悲しみも、
体の芯が凍り付くような孤独も、
身の置き所がない心許なさ、
全身が火を噴くような怒り、
ヘドロを飲んだかのようなどす黒い憎しみ、
心も体も崩れ、吹き飛びそうな狂気も、

その感覚をそのまま、飲み込まれることなく
自分を通過させるようにします。

多くの人は、通常、
こうした強烈な感情に触れると
それと一体化して没入するような状態か、

あるいは当事者ではなく、客観的に
自分ではない第三者的な視点から
それを眺めるようになってしまい、

感情解放ワークで言うところの
完了には至らない在り方で生きています。

けれど、
ワークでこれらの感情を受け止めるときは、
必ず第三者目線ではなく当事者として、
この心と体と魂でまざまざとそれを
感じ、体験していきます。

それをする人の受け止める力量が
どの程度かによっても誘導の仕方は
違いますが、

基本は一度にではなく、
その時の自分が受け止められる分ずつ、
ボリュームを調整しながら、
命の呼吸を送りつつ進めていきます。

この辺り、
意識のポジションを正しく取ることや、
プロセスを通過する間中、適切な
ボリューム調整などが必要なので、
ブログだけだと伝わりにくいところ
があります。

そういう、テクニカルな面もあるのですが、
ただ、一番の肝となるのは、

地獄の業火から脱出し、
完全にその出来事を癒し、完了させるには、
真実を生きる、というただその一点のみが
救いの道しるべになります。

どんなにそれが避けたいことであろうとも、
そのために、どれだけの嘘を重ね、
取り繕ってきた積み重ねがあろうとも、

そのすべてを放棄して真実を元に
自らを再生させなければ、
また同じところに戻ってくるのです。

まさに、地獄の業火に焼かれている者
にとっては、剃刀の刃を渡るような、
相当な覚悟と集中力がなければ
越えていけないことです。

でも、やらなければなりません。

地獄にお釈迦様が下ろされた、
救いの蜘蛛の糸を、しっかりつかみ、
決して離してはならないのです。

セッションで私が導くのは
そういう際どい道であるがゆえに、
当人にも、それ相応の覚悟を求めます。

私の仕事は、
その方に選択肢を示し、
どうするかを決めていただき、

進む方には心を整えさせ、励まし、
剃刀の刃の上を渡るような際どい歩みを
間違いなく歩めるよう導き、
伴走することです。

本人の肚が決まれば、
それは難しいことではなく、
必ず成就する歩みです。

ただ、その肚を決めるまでが
色々あるんですね。

いかに苦しいと言えど所詮その程度だ、
と思えたら、焼かれるような苦しみにも
己を焼き尽くさせる覚悟も決まるでしょう。
そうなったら勝ちですね。

地獄の業火を潜り抜けた者たちに、栄光あれ!

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