人間生きていれば、
いつもハッピーウキウキってわけでは
ないですよね。
曇りの日もあれば、
小雨がしとしとの日もあるし、
大嵐の時だってあります。
それもこれも人生さ!って思えれば
まだいいのですが、このまま自分が
ダメになっちゃうんじゃないかって
思い悩んでドツボにはまってしまうときも
あると思います。
そういうとき、
欝々とした気分に油を注ぎ、
絶望を煽って私たちの心や魂を引っかけていく
魔が働いていることがあります。
そういう魔がどんな風にして
私たちの心に忍び寄ってくるのかについて
これから、少しずつ書いていきたいと思います。
こういう魔のパターンを知っておくことで、
自分が今どんな状態にあるのか、
どうやってそこから脱出すればいいのか
という手掛かりになると思うので、
参考にしていただければ幸いです。
よからぬ存在たちは、
私たちが、自分には力がないのだ、
と信じてくれている方が
都合が良いのです。
だから、しきりと
お前にはそんな力はないのだ。
できるはずがない。
諦めて、無難に生きていた方が安全だ。
ほら、今あるそこそこの暮らしだって
悪くはないだろう?
これを失ったら、とても苦労するよ。
だから、おとなしくしていた方がいい。
そんな風に囁き、
心の底でうずく希望の灯を消して回り、
無難なルーティンに眠らせようとします。
よからぬ者たちからしたら、
自身の真の力を確かに知っている人間は
非常に厄介です。
魔の力など、恐るるに足らぬことを
見抜いているからです。
自分が無力だと信じてしまうから、
魔の力がより強大に、敵わぬもの、
すがりつきたいものに見えてしまうのです。
けれど、自分にはできない、
というその考えは、絶対的な真実でしょうか?
あなたの心に消えようもなく存在している
永久凍土のようなその悲しみは、
もう二度と癒えることはない、
自分には癒せない、だから幸せにはなれない
というその思いは、絶対の真実ですか?
汚されてしまったことへの絶望や、
怒りや憎しみに焼かれるその苦しみは、
本当にどうにもできないのでしょうか?
誰かそのようにあなたに言ったのですか?
あなたはなぜ、それを信じているのでしょうか?
誰が、あなたの可能性に
制限をかけていますか?
やったって、何も変わらないさ。
やるだけ無駄だし。
それは絶対に、真実でしょうか?
そんなことは、許されていない。
って、誰が許してないのですか?
その存在に、あなたが自分の命の願いを
生きることを否定する、どんな正当な権利が
あるというのでしょうか?
自分が何に力を与え、
反対に、自分が無力になっているのか、
注意深く見ていきましょう。
あなたは、あの圧倒されるような
感情の海も、ちゃんと癒し、
収める力を持っています。
誰しも、自分自身のマスターになれるのです。
誰かになってもらう必要はありません。
自分が無力だと信じていると、
外部の様々な「力」が欲しくなります。
主体としての自分をしっかり持って、
ツールとして使うならそれも
有効でしょうが、
「無力な自分」のまま外の力に手を出すと、
力の魔力に飲み込まれ、乗っ取られて行きます。
しばしば、こうした外部の力をごちゃごちゃ
取り込んで、グロテスクにその力に
引きずられている人を見かけることがあります。
さほど質が悪いとも言えない力もあるものの、
そういう力は、多かれ少なかれ
その人が自分の真実を生きることを
妨げます。
グロテスク、と表現したのは、
よからぬ者の関わる力ほど、
代償としてその人の何かが喰われている
からなんですね。
そうした力は何に引っかけて入っているか
というと、「無力感から来る欲望」です。
自分は無力で価値がないから権力が欲しい。
そのためには自分の魂すら売る。
みたいなパターンがこれに当たります。
だから、こうして得た力を、私は
「欲望の杖」と呼んでいます。
こういうものを取り込んでいる人が
自身の真の力を取り戻し、自分の命を
本当に生きるのだと思ったら、
欲望の杖と、それによって得た戦利品の
すべてを返還し、それを使わずに
いかなる時でも、絶対に欲望の杖など使わず、
自分自身の真の力によって生きる、
という決別の決意が必須です。
カケラでも残していては、
そこから魔の力が復活してしまうので、
全て、なんですね。
そして、信頼できず、背を向け続けてきた
自分に向き直り、真摯に自己の深奥と
対峙しなければなりません。
今までは、それが嫌で背を向け、
よからぬ者を相談相手にしていたわけです。
自分のやってきたことが、
わかるでしょうか?
自分の真の力よりも「欲望の杖」の方が
魅力的に感じる内は、杖を捨て去ることは
できないでしょう。
そうして、魔を自分の中に住まわせ、
引きずられているのです。
そんな杖など、チャチに見えるくらいに
絶対の信頼を置けるようなタフネスを
自分の内に見出すように。
あなたは無力ではありません。
ただ、無力だと信じ込ませたい存在はいます。
あなた自身で、何が真実なのか、
探求してみてください。