抑圧されたニーズと絶望感

あるとき、自分の中の怒りを見ていたら、
絡みつくような無力感で
身動きが取れなくなっている
自身のカケラが居ることに気づきました。

怒りは、とても傷ついた気持ちの
反動として起こる感情ですが、

その無力感は、傷つきすぎて
怒ることもできずに
力尽きてうずくまっている
感覚でした。

私自身の怒りについては、
ちゃんと怒ることが出来るときも
あるけれど、怒ることもできずに
ただただ力を失ってうなだれるのみ
のケースもあります。

この無力感、私の人生でしばしば
繰り返し現れている機能不全の
パターンの一つです。

じっとそのうなだれ、うずくまる
自分の中のカケラのビジョンに
意識を向けていくと、浮かび上がるのは
強烈に抑圧された子供の頃の記憶でした。

どれだけ訴えても聞き入れてもらえず、
逃げ場も無かった苦しさが、
まだ癒えてなかったんですね。

当時は、どうにも耐え難い苦しさに
息も絶え絶えになりながら、半ば
死んだように生きていたと思います。

その胸の奥の苦しさ、閉塞感、絶望感を
ゆっくりと深く呼吸しながら
受け止めて行きました。

それらを感じながらさらにふと
浮かび上がってきたのは、
社会人になって最初に心身を壊した時に、

身動きの取れない体で布団にくるまりながら、
この世界で生きることがどうしようもなく
恐くてたまらなくなったことを
思い出しました。

この時の感情は、幼い頃に感じた
諸々の体験の延長線上にあったのだな、
とわかりました。

今では随分図々しい顔をして
この社会で生きているので、
すっかり忘れていましたが、
残ってたんですね。

私の訴えを取り合ってくれなかった
主体は母なのですが、なぜ
そういう態度を取ったのか、
母の中に意識を移動して見てみると、

軽く見ているとか、
子供の我儘だとか、
みんなそうしているのだから当然とか、

さらには、忙しかったので
そんな我儘は取り合っていられない、
一々聞いていたらダメな子に
なってしまうなど、

ガチガチに凝り固まった価値観からしか
子供のことを見ておらず、
その価値観に従わせる以外の選択肢は
ないようでした。

こうして見てみると、
その母の在り様はその後、
私が自分自身に取った態度そのままでした。

自分がどんなに苦しくても意に介さずに
学校や会社に求められる姿に
自分をねじ込んでさえいれば、
評価は良かったし、文句も言われなかったので、
そうやって生きるのが人生だと思っていたのです。

内心は、そんな表面的なところしか
評価しない人たちをひどく軽蔑していたし、
バカにしていました。

そんな風にして生きていたときは、
いつも心は重かったし、
生きている意味も分からず、
悲しみが常に胸を一杯にしていました。

そんな生き方をしていたので、
社会人になってから、繰り返し
心身のバランスを崩していました。

今考えると当然ですよね。

さて、問題はここからで、
今なおこれらが出てきているということは、
現在も私は自身に対して、こういうことを
しているところがあるということです。

当時からしてみれば随分と
自分の心に目を向け、態度を改めて
きているはずなのですが、さて。。。

少し、命の呼吸が届いて緩んだ
自身の気持ちのカケラにもう一度
意識を向けて、今願うことは何だろう?
と聞いてみると、

のんびりしていることも
許してほしい、と言っていました。

なるほど。。。

のんびりしている=怠けている
と捉えているとことは確かにありました。

元々のんびり屋さんな自分なので、
それを罪のようにして捉えていると、
在るがままの自分は罪人になってしまいます。

今まではそんな眼差しが他者から
向けられていると感じていたわけですが、
そもそも自分がそうだったと気づいて、
どこかホッとして緩んだ感じがありました。

この世界が恐い!というあの感覚も消え、
絶望感も大分クリアになった気がします。

この感じで、少し様子を見てみようと思います。

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