自分と他者との境界線を
健全に引くというのは、
とても大切なことです。
この境界線が曖昧だと、
自分が引き受けるべきでないことを
引き受けて背負ってしまったり、
相手の責任領域のことに
土足で踏み入ってあれこれ口出し
してしまうなど、
健全な人間関係を築くのが
難しくなります。
セッションや瞑想会で
その方のオーラやチャクラを
リーディングすると、
境界線の意識が健全でない方は、
例外なくオーラの境界線も
曖昧だったり、強固な壁やグリッドで
外界から隔絶した状態になっていたりします。
健全に境界線を引こうと意識しても、
頭で考えてしまうと、なかなかに
判断に迷う場面も多いかと思います。
原則的には、
自分の内に生じた感情の責任は自分に在り、
相手の心に生じた感情の責任はその人に在る
ということを押さえておきましょう。
自分がこんなことを言ったりやったり
してしまったから、相手は気分を害した
のだろうとか、
私がひどく傷ついたのは、
あの人があんなことをしたからだ、
とか言うのは
感情解放のエネルギーの視点から言うと、
違うんですね。
もちろん、道義的、社会的、法的責任は
厳然として在るでしょうか、
相手の感情の責任を取ろうとしたり、
自分の感情の責任を誰かに転嫁するのは
お門違いなのです。
このお門違いをあれこれやってしまうから、
絶望的なまでに人間関係は絡み合い、
混乱を極めていくのですが、
逆を言えば、ここさえきれいに
本来責任を取るべきところに取り、
引き受けるべきでなかった責任を
手放していくと、
ものごとはとてもシンプルに収まり、
健全に調和した状態になっていきます。
ここが見極められないことが、
あらゆる人間関係の混乱の元なわけです。
この人がいなければ自分を支えられない!とか、
私がいなければこの人はダメになってしまう
とか、パートナーシップや親子関係でも
よく見かけますが、
互いに本人の生きる力を見誤り、
侮っていると言えるでしょう。
不健全に絡み合ったこうした関係を
もしあなたが解消したいと思うのなら、
まずは自分を支える力を、自身の内に
見つけることです。
誰かに支えてもらっているその支えが
なくなったとき、どんな感じがするか、
どんな感情が浮上してくるか、
確かめます。
不安や孤独、淋しさ、心細さ、恐怖、
混乱、絶望感など様々あるでしょう。
これらを自分でどうにもできない
と思い込んでいたので、
誰かに支えてもらわなければ
いけなかったんですね。
まずは、少しずつで良いので
それらの感情を深く呼吸をし、
自分の体から離れずに受け止めて行きます。
感情に溺れ、我を見失っている人は、
大抵、自分から離れてしまっていて
文字通り、我を見失っています。
だから、自分のその体の感覚を
アンカーにして、自分自身に留まるわけです。
あなたのその不安や孤独、絶望感は、
根本的には、自分が自身から離れ、
見捨てているところから来ています。
だから、
どれだけ誰に側にいてもらっても、
根本的に安らぐことはなく、
一時しのぎなのです。
これらを本当に癒すには、
自分が自身に戻って自分を抱きしめる
他ないのです。
これができると、
あれ程苦しんできたそれらの感覚に
苛まれることは少しずつ減っていき、
やがてほとんど気にならなくなるでしょう。
不安で不安で仕方がなかった
この世界で生きることに、
リラックスして在ることができるように
なるのです。
根拠のない安心感と、この世界への信頼感が
うまれてきます。
こうなったら、もう誰かや何かに
依存しなくて大丈夫になります。
無理やり手離そうとしなくても、
握りしめていた手は、ふっと緩んで
手離せるようになるでしょう。
その時あなたは、
自分の足でこの地に立ち、
健全に自分を支えているでしょう。
その状態で、初めて自立した
一人の人間として、自由を獲得し、
健全な人間関係を築けるようになります。
自立したあなたが見る世界は、
大きく変化しているはずです。
自分の内に力を感じているのと同じように、
相手の内にも、同じ力が宿っているのを
見て取るでしょう。
この人も、ちゃんと自分で立つ力が
あるんだ、と理屈を越えて知るのです。
この景色は、
自分がちゃんと自立し、自身のパワーを
見出しているからこそ見える景色です。
頭で理解しているだけでは
見えてこないんですね。
自分の力で自分を支える。
あなたにも、その力があるのです。