セッションや瞑想会でよく
色々なご質問をお受けするのですが、
その中でもたまにあるのが
神様の礼拝やご祈祷（プージャ）について
のことがあり、そちら方面は私も素人なので
基本は専門家にご相談いただくようにお伝え
させて頂いてます。
ただ、エネルギー的に見て相性がどうとか、
というくらいだったらなんとなく
読み取れるものもあるので、
お答えさせていただくこともあります。
ご質問をいただいてしばしば思うのは、
ご自身が普段礼拝されている神様のことならば、
まずはご自身でその神様に心を向けて、
ご質問されるのが良いのではないかな、
とは思います。
普段礼拝されてご縁を繋いでいるのですし、
神様もご守護くださっているわけですから、
こんな風に礼拝したら良いでしょうか？とか、
こういうことは神様に失礼に当たる
でしょうか？とかいうことは、
お作法はあるにせよ、
直接の本人（人ではないですけれど）に
お伺いしてみるのがやはり
筋だろうと思います。
そういう風に、日頃から心を向け、
対話をされるところから
さらに親しみがわいてご縁が太くなる
というもの。
高く遠く、手の届かないところに奉って
日常から切り離してしまうというのは、
とても勿体ないような気がします。
そういう心理があると、
本当は一番神様に繋がっていなくては
いけない苦しいときに、一人で抱え込んで
闇の方に自ら隠れて行く行動に
繋がっていきそうですよね。
様々な方のセッションをしたり、
私自身のセルフワークをしていても
出てくるパターンなのですが、
表面上は神仏を信仰して
寺社参りも大好きな人であっても、
心の奥底に神への失望や怒り、憎しみを
抱えている人がいます。
これは割と少なく無いように思うのですが、
魂が経験してきた歩みの中で、
神も仏もない、と心底思うような体験を
したときの心の傷が、深く残っているんですね。
あるいは、神仏に対して、
顔向けできないと思うような
体験をしたとか、ひどく自尊心を挫かれた
状態の方にも見られる傾向かもしれません。
深く神仏を敬うが故に遠ざかっているのか、
恨みに思うが故に心が離れているのか、
人によって様々ですが、
どちらのケースでも、
わだかまりがあるなら解いて、
親しみを持って神仏の前に立ち、
心を通わせられると良いですね。
人によって、そうした神仏を礼拝するのは
色々思われる方もあるようなのですが、
私が思うに、まず宗教と信仰は別であること、
そして、信仰の本質は、依存ではない
と思っています。
日本人は無宗教とはよく言われますが、
無信仰ではないと思うのですよね。
あまりにも自然な感性故に
気づきにくいですが、そのくらい、
私たちの日常にはごく当たり前に
信仰心が生きていると思います。
そういうところから、
依存ということを考えてみれば、
信仰は依存とは全く別物であることが
自然に理解できるのではないでしょうか。
また、禅の教えに「仏に逢うては仏を斬る」
という言葉がありますが、これも、霊的修行の
ある段階としては理解できるものがあります。
（私ごときが言うのも何ですが。。。）
インドの有名な聖者・ラーマクリシュナ
の言葉に、自分は砂糖そのものになるより、
砂糖を舐める者でいたいというような
言葉があったように記憶しているのですが、
禅の話は、砂糖そのものになる前の段階
のことだと私は理解しています。
つまり、砂糖を舐める者というのが
神の恩寵を味わっている段階の信仰者、
砂糖そのものになった者というのは、
神人合一の段階の存在と言えるでしょうか。
先の禅の言葉は、
執着を絶ち切るという意味だと
解説されていることが多いようですが、
まぁ、砂糖を舐める執着というのも
断ちがたいものがありますよね。
執着する前に、栄養不足の人もいるので
一概にそれが悪いとも思いません。
人それぞれ、信仰の形がありますが、
歪んだ信仰であるならば、必ずどこかの時点で
修正が入るでしょうし、それもまた、
その人にとっては必要な学びかもしれません。
真の信仰は、依存できるほど
生易しいものではない、
とも私は思っているので、
己の信仰が本物なのかどうか、
存分にぶつかって見たら良いと思います。
神仏の側からしても、
本気でぶつかってくる者こそ
愛おしく思うでしょう。
迷いの中で、光明を見出す恩寵も、
本気で挑むからこそ得られるもの。
依存や信仰を越えた境地に
辿り着かれますことを。