セッションで、日々様々な方の
繊細な心模様に触れて行くのですが、
対話を重ねるほどに、その方の
独特な心の質感が浮かび上がってくる
ことがあります。
その方にとってはそれが当たり前
なので、ご本人は気づいていない
ことが多いですが、
妙に無機質で、まるでサイボーグ
のように冷たく固い質感だったり、
ある部分だけが、煙に巻かれた
かのように混沌として捉え難く、
何の感覚も感じ取れなくなっていたり、
荒れた肌のように、非常に敏感で
常にヒリヒリとした刺激を
感じさせるような状態だったり、
その方のエネルギーとは
明らかに異質な、何か別のものが
被さっているように感じられたり。
やり取りを重ね、エネルギーを
かけることで返ってくる反応を見ながら、
その方固有の印を拾い上げていきます。
明らかに見てすぐに、
そこに傷があるとか、何かが隠されている
とわかるものもあれば、
それがその方本来の状態なのかどうか
判別がつきにくい時もあるので、
その時はリーディングでタイムラインを
遡って、いつからその状態なのか、
というのを確認したりします。
今生の幼少期かもしれないし、
ある出来事の後からかもしれないし、
はたまた、前の人生（いわゆる過去世）
からの持ち越しかもしれません。
違和感を感じる質感の時は、
ほぼその方本来の状態なのではなく、
ある時期を境に変化している
というケースがほとんどですが、
そのタイミングを知るのも、
不自然な状態を本来に修正していくのに
必要な手掛かりになります。
表面的なその人の状態を見て、
あれこれジャッジメントしたり
断罪するのは容易いですが、
その人がどういう経緯を辿って
その結果に至ったのかを知る方が、
ずっと建設的なアプローチを
取ることが出来ます。
結果は、無数の伏線がより合わさった
必然の結末であり、そうならざるを
得ない道筋が、既に敷かれてしまって
いるのです。
故に、結果を変えようと思うならば、
そうならざるを得ない要素に一つ一つ
対処して行くのが道理です。
たとえば、
今その人の心が無機質な壁のように
冷たく固かったとしても、
その人の本質は明らかにそれとは真逆の、
非常に繊細で感じやすく、優しい気質を
感じさせることがあります。
その表面的な心の質感は、
その人がこの世界で生きてくる中で
潜り抜けてきた、苦闘の結果なのです。
その状態が本当にその人の魂の願いに
合致しているのなら問題はないのでしょうが、
ときにそれが行き詰まりを迎えている
場合もあります。
そうなると、
長い時間をかけて作り上げてきた
その鎧を壊し、魂の導く状態に
再創造していくタームに
遅かれ早かれ入っていくでしょう。
かつて、
それが故に塗炭の苦しみを味わい、
呪い、切り捨ててきた要素を、
もう一度取り戻し、統合した自分に
生まれ変わるんですね。
自分のある一部を切り捨て、
封印した状態で生きているのは、
ある意味、自分に嘘をついて
生きているのと同じです。
これからの時代は、
そういう嘘は通じない世界に
どんどんなっていくのではないかな、
と思います。
誰かが良いと言った価値基準に
多くの人が倣い、追従していくのではなく、
嘘偽りのない自分を純粋に生きることが
この世界や周囲の人たちにとっても
勇気や希望、豊かさや幸せをもたらしていく。
もう時代のフィールドは、
そうなっていると感じます。
だからこそ、
自分の心を偽る苦しさに耐えられない人が
多くなっているし、社会や組織の歪みに
耐えられず、離れていく人が増えている
のでしょう。
それは、とても自然なことだし、
自分自身の奥深くの真実にじっと
心を澄まし、その声に応えていくことが
本当に心を満たす人生を歩む
カギになっていきます。
敷かれたレールから外れるのは
恐いかもしれないけれど、
これまで安全と見えていたレールの
導く先が、この先も必ず安全と
本当に言えるのかどうか。
良く見極めることです。