先日、「鏡」の読み方について
書いてみたのですが、思いの外、
複数の方から反響があったので、
今日はもう少し続きを
書いてみたいと思います。
相手が自分にしてくる態度が、
自分が自分自身にしている態度に
重なるというお話でしたが、
一般的なものの見方だと、
相手の態度が感じ悪ければ、
不快に思って反発したり、
責めたり意識から抹殺して
無かったことにするなどすることが
多いだろうと思います。
よく、掘り下げをしていて
過去に自分にひどいことを
した人に対して、本当は
どうしてほしかったですか?
と問いかけると、
「消えてほしいと思います」
と答える方があるのですが、
「鏡」が見せている本質を
見ようとするならば、
そういうことじゃないんですね。
意識から消した状態で
相手を見ないようにしても、
不快な因子は消えることは
ありません。
あなたの人生に、繰り返し
別の姿かたちをとって
現れてくるでしょう。
感情解放ワーク的には、
傷ついたり怒ったりしている
自分の感情をすっとばして
無かったことにして平穏でいよう
とするのではなく、
ちゃんと自分が何を感じたのかを
受け止めて、そのうえで、
その状況に適切に応答しなければ
なりません。
意識から消したのでは、
受け止めも応答もないわけですから、
差し出されたメッセージに何ら
応えていないわけです。
そうなると、差し戻しとなるのも
せんなるかな、です。
たとえば、
誰かがあなたに嫌なことをしたとして、
あなたは自分がとても不快だった
ということをまず受け止めます。
その上で、あなた自身のために、
行動を起こさねばなりません。
この状況から、どうしたら
自分が穏やかに、幸せでいられるのか。
自分に我慢をさせて、笑って
何事もなかったように事を荒立てず、
今まで通りに生きるのか。
それは止めてほしいと相手に伝えて、
話し合うなり、それも無理ならば
関係性から離れるなど、
行動するのです。
自分が幸せでいるために、
自分に何がしてあげられるでしょう。
何事もなかったように、
今までの延長線上に生きていくとしたら、
あなたは自分への責任を果たしていない
のではないでしょうか。
そして、その選択をするのは
なぜでしょうか。
現状を変えることへの恐れが
どこかにあるでしょう。
家を出なければいけないけれど、
自活していく自信がないとか、
今得ている何らかのメリットを
手離せなくて、それを手離す勇気も
持てなくて、そのメリットに
しがみついているしかない
という認識と選択をしているのです。
もし、今しがみついているメリットを
手離すとしたら、と想像してみて、
どんな「気持ち」になるか、
感じてみてください。
頭で考えると、出来ない理由ばかりが
浮かんできて、ぐるぐるするだけ
ですからね。
その時の感情をしっかり捉えてください。
この感情を統合出来たら、
これまで見えてこなかった
新たな可能性の扉が見えてきます。
その選択も、今の自分ならアリかも?
と自然に思えるようになるんですね。
凝り固まった感情のしこりを通して見たら、
どうやったって開けてこない可能性です。
自分の、自分自身への責任を果たしていない
状態でいくら相手を責め立てようと、
相手もまた、自身への責任など認識もせず、
まして果たそうなどとしていない人
でしょうから、無益なことです。
何せ、そこに映っているのは
あなた自身の姿なのですから。
こういうところが本当にわかって、
自分の自身に対する責任が取れるように
なってくると、
鏡として現れる周囲の人たちも、
自分の責任を取らずに相手をコントロールして
自分の生きる世界を快適にしようとは
しない人たちが、現れるようになってきます。
長年ワークをしている方でも、
この辺り、よく理解しないで
頭でぐるぐる考えて取り組んでいるつもり
になっている方もありますが、
「鏡」をきちんと見て、
そのメッセージに適切に応答できて
ナンボのところがあるので、
きっちりポイントを押さえていきましょう。