よく、家族関係のご相談を受ける
ことも多いのですが、
自分や特定の誰かだけを見ていては
その本質にはたどり着けないし、
なかなか根本的な解放や癒しには
至りません。
たとえば、
子供さんが不登校になられた等の場合、
色々な要因はありますから一概には
言えませんが、
家族全体の関係性の歪みが、
一番弱いところの子供さんに出ている
ということもあるんですね。
だから、親御さんがその子だけを
問題と見てその子をどうにかしようとする
視点でご相談される場合もあるのですが、
本当に取り組まなければいけないのは、
その親御さんご自身だったりするのです。
実際、親御さんが熱心に取り組まれて、
みるみる関係性が良くなって不調和だった
家庭全体が平和になり、子供さんも
進学されたりしている方もおられます。
セッションでは、
まずは自身の心の混乱やわだかまりを
受け止め、統合しながら、
関係している周辺の人たちの意識に
入ってみたりして、それぞれの人の中で
心の不調和を癒して行ったりします。
そうすることで、
関係性の中で、互いに押し付け合っていた
心の痛みを各々の中で完了させ、
不健全に歪んだ反応をしなくなっていきます。
たとえば、八つ当たりをしなくなったり、
一人で抱え込まずに、助けを求められる
ようになったり、互いを気遣ったり、
ということができるようになるんですね。
人間関係で不調和が起こるのは、
必ずそこに受け止めがたい
苦しい感情があって、それを持て余して
暴発させたり不健全に抑圧しているから
なんですね。
その部分をうまく、
本来の姿で消化し、昇華できれば、
ちゃんと良い関係性のエネルギーが
循環していくようになります。
その感情のエネルギーの扱いが
正しくできれば良いのですが、
私たちはほぼそういうことを
学ぶ機会もないまま、社会の荒波に
放り出されるので、右往左往しながら
しばしば機能不全を起こすように
なってしまうのです。
感情は、とても豊かな人間関係を
創造していく原資にもなりますが、
一方で、扱いを誤ると非常な苦しみを
生み出すやっかいなものになりがちです。
それが恐くて、強烈に抑圧して固め、
理論武装して機械のように心を冷たくして
生きている人もいます。
深く傷ついた心も、癒えていく道はあるし、
未来永劫、その業火に焼かれ続けなければ
いけない、ということはありません。
自分が望めば、いつでも、いつからでも
その重荷を下ろすプロセスに入ることは
できるし、遅すぎることもないのです。
魂に刻まれた別の人生（いわゆる過去世）
の記憶すら持ち越して、今生で続きを
やってるくらいですから。
でも、出来れば早い方が、
楽しく生きられる残り時間は
長くなりますけれどね。
傷ついて、自分を否定、抑圧して
本来の力を見失ったまま、無力感、
無価値感を抱えて生きるのは、
どれほど辛かったでしょう。
どんな人の中にも、
道があり力がある。
それを取り戻していくセッションを
これからもしていきたいと思います。