自身の感情の責任は自分で取る

近頃は、自分のご機嫌は自分で取る
という言葉が割とあちこちで
聞かれるようになったな、
と思います。

私がお伝えしている感情解放ワークでも、
基本、自分の内に湧き起こる
感情の責任は、そのきっかけが何であれ、
自分で取る、というのが大原則です。

だから、
誰かのせいで不快な思いをしたから、
その人が私の機嫌を取る責任を
負うべきだ、とはならないんですね。

ただ、この責任と言うのは
社会的、道義的、法的責任は別で、
たとえば、犯罪の被害者になって
心に深い傷を負ったような場合、

その心の傷を引き受けるのは
どうしても自分を置いて他にない
わけですが、だからと言って、
法的な責任が加害者ないわけではなく、
厳然としてそこはあるわけです。

ここの区別はしっかりと
しなければいけません。

そのうえで、自分の感情の責任を
誰にも転嫁しないということを
日常生活の中で徹底すると、

人間関係の煩わしさというものが
なくなり、本当にシンプルになるし、
変に他者をコントロールしなくなるので
互いに清々しく自立した関係性を
築くことができます。

たとえば、孤独になりたくなくて
ママ友さんたちに合わせてお付き合いを
続けているような場合、

自分の孤独や不安、寂しさといった感情を
自分で引き受け、癒し、統合出来れば、
ママ友さんたちにそれらを満たしてもらう
必要もなくなるので、

必要ない付き合いならば、
自分軸でお断りすることもできるし、
適切に距離を取ることもできる
わけです。

あるいは、子供のことが心配で、
ついあれこれと束縛してしまう
ようなとき、

私を心配させないで、
と子供をコントロールするのではなく、
自分の不安な気持ちを自分で
しっかり掘り下げ、

本当は何を恐れているのか、
その感情を自分で受け止め、
統合することです。

そうすると、
心配症は穏やかに落ち着いてきて、
子供を束縛してしまうことも
なくなっていきます。

恐れは、過去の痛みの記憶
からきています。

それが今生なのか、
魂に刻まれた別の人生の記憶なのかは
さておき、どこかで負った心の傷が、
癒されないまま、ずっと心の奥で
うずいているのでしょう。

大抵はこういう自身の感情が
浮上してくると、相手をコントロールして
どうにか自分の心が平穏であるように
しようとしてしまうのですが、

それは、責任転嫁であり、
相手はあなたの感情の責任を負う
筋合いはないのです。

それを押し付けたり押し付けられたり
することが、様々な関係性の歪みを
生んでいきます。

あなた自身も、誰かにそれをされたり、
自分がしてしまったり、心当たりが
あるのではないでしょうか。

自分が何にどこまで責任を負うべきなのか、
感情のエネルギーと言う視点から見ていくと
明確に見えてくるものがあるでしょう。

もし、あなたに誰かが自分の感情の
責任を負わせようとしているとき、
あなたがそれに対して厳然とNO
と言うためには、ある前提条件が
必要です。

それは、あなた自身が
自分の感情を責任転嫁させておらず、
自身で引き受けているということです。

それができていない状態で、
あなたの機嫌はあなた自身が取るべきだ
とは言えないし、言ったとしても、
効力がないのです。

セッションでもこの辺りは
何度も繰り返しやるのですが、
ここがしっかりできると、
みるみるその人に自己信頼の力が
戻ってくる様子が見て取れます。

これは、本当にやってみないと
わからないことですね。

自分の感情の責任を取るというのは、
自身の力を取り戻す在り方への
第一歩なのです。

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