自分軸が大事だとわかっていて
日ごろから意識されている方でも、
知らぬ間に他人軸になってしまって
いることって、ありますよね。
自分がいつ、どんなときに
自分軸を失ってしまうのか、
良く知ることです。
それがいわゆる、心の隙です。
トライ&エラーの経験をたくさんして、
段々と隙が少なくなっていくのと同時に
人間の心の弱さ、構造を
学んでいくわけです。
自分軸が大事だと知ったから、
すぐにそういう状態になれる
というわけではないんですね。
もう大丈夫!と思っても、
思わぬところに隙はあるものです。
自分でもなかなか意識できないから
隙なわけですから。
隙を突かれると、
人間は動揺します。
ふっと自分自身から離れて
文字通り、浮足立ってしまう。
そういうところを、いともたやすく
魔がすくっていくわけです。
多くの場合、こういう動揺の奥には
恐れがあります。
つまり、
そうなっては欲しくない可能性が
予測されるときに、それを避けたい!
と反射的に思ってしまうのです。
それを避けるためなら、
通常だったらしないような選択を
いとも簡単にしてしまう。
そういうところが恐いわけです。
このように書くと、
ものすごく悪意を持って人を
コントロールしていこうとするような
場面を思い浮かべるかもしれませんが、
実際は、そんなにわかりやすい
悪意をちらつかせているケース
ばかりではありません。
親子や恋人同士、仕事や友人関係など、
極日常的に、どんな関係性の中でも
こうした現象は起こっています。
ただ、自分がそれに気づいているのか
いないのか。
相手のペースに乗せられて
苦しく感じるのなら、
その関係性は不健全です。
自分はその関係性において、
何を恐れているのか、
良く見ていきましょう。
失いたくはないもの、
味わいたくない気持ちなどを
キーワードにしていくと、
わかりやすいかもしれません。
それが起こった時に感じるであろう
気持ちをしっかり引き受けて、
統合出来たら、
もう恐れに引きずられることは
ありません。
しっかり自分自身に留まりながら、
揺さぶられることなく、
適切に判断し、応答することが
できるでしょう。
自分軸を失う瞬間、
何が起こっているのかを知ることは、
とても深い学びをもたらしてくれます。
それが悪いことだと切り捨て、
抑圧し、そうならないようにしよう
と決意するだけでは、それを
避けることはできません。
ただ単に蓋をしただけで、
同じ過ちを繰り返すでしょう。
本質の構造を知って、
対処するように。