人間の心の内って面白いもので、
あの人にこんな風にされた、
こんな風にしてもらえなかった、
私の人生、いつも思うようにならない
とかなんとかすごく苦しんでいても、
深～く掘り下げしていくと、
実は心の奥深くでは、自分は絶対に
こんな風にしてもらってはならないとか、
思うようになってはならないと
固～く決め込んでいるプログラム
ががっちり入っていたりします。
顕在意識レベルでは微塵もそんなこと
思ってないので、あり得ない！
と頭では思うのですが、
何かをしてもらったり
思うようになった結果、
すごく辛かったり恐かったり
するような思いをすると、
もうそんな目に二度と遭わないように！
と、固くそういう状況を拒むような
強い決意（プログラム）が入るわけです。
そういうのが
幼少期だったらまだしも、
いわゆる過去世と呼ばれる
別の人生から持ち越していたりしたら、
もう頭で掘り下げても
気付けませんよね。
だから掘り下げは、頭ではなく、
感覚を辿っていくわけです。
そうして、
そのプログラムが入った時に、
何が起こったのか、
どんな感情を味わったのかを
丁寧に読み解いていきます。
よく、ビリーフ（思い込み、思考パターン）
の書き換えと呼ばれるテクニックが
ありますが、
プログラムの言葉だけを
引き抜いて書き換えてもダメで、
そのプログラムが入った時の
感情をしっかり癒して統合しないと、
またすぐに戻ってしまいます。
それから、もう少し言えば、
なぜそんな状況になるような
出来事を体験したのか、という
種の部分まで掘り下げて
対処で来たら完璧ですね。
私のセッションでは、
種のレベルまで掘り下げて
そういう出来事がそもそも起こらない
ような流れにシフトするところまでを
基本やるのですが、
この辺りは人によって、
その人の段階を見ながら対処して行く
ことになります。
この思考のプログラムを書き換えて行くときに、
一つのプログラムを辿って行ったら、
何だか別のが絡んでいて、
そちらを解除してからでないと、
最初のプログラムを解除できないとか、
複雑なケースもあります。
こういうのは実際に掘り下げてみないと
その先がどうなっているかは
わからないので、
出てきたら時間とかその他諸々の
兼ね合いを見ながらできるだけの
対処をしていくことになります。
だから、１回でその要素が完全に
クリアになることもあるでしょうし、
段階を踏んで、前回の続きの部分を
また次の回で、みたいなことも
あるでしょう。
未完了なものは、どうやっても
いつかどこかで出てくるものなので、
そのときできることをできるだけ
していけば、ちゃんと導かれていきます。
また、ものすごく深い心の傷は、
その人がちゃんと受け止められる
器が育つまで、保留されていることも
しばしばです。
大分統合が進んで自信もついてきたところで、
すごく大きな傷が出てきたときに、
今まで自分は何をやっていたんだろう
と気落ちする方もあるのですが、
今までの積み重ねがあって、
やっとそこまでの重さ、痛みを伴うものが
出てきても大丈夫な自分になったからこそ
出てこられたんですね。
だから、やっと出てきてくれたんだね、
ありがとう！と自分を祝福し、
抱きしめてあげましょう。
こんな風に、人の心の奥深くは、
頭で考えただけでは絶対にあり得ない！
と思うようなものがわんさかあります。
だから、頭を静め、
深く心を澄ませてハートに聞かないと、
本当のことはわからないのです。
矛盾するような思いが
平然と同居しているのが人の心です。
愛と同時に憎しみが、
怒りとともに恋しさがあったり、
裏腹なのが常なのです。
そういう前提で注意深く自分の心を見て行くと、
思いもしないような景色が見えてくるでしょう。
謙虚に、決めつけないで、
ハートのつぶやきを拾って行きましょう。