自分自身の人生を生きてるかどうかって
すごく大事なことだと思います。
どういうのが自分自身の人生を生きる
ことになるのか、というと、
要は自分軸で生きているかどうか
ということです。
誰かが言ったからそれをするとか、
誰かに気に入られるように振舞うとか、
とにかく自分がどう思うか、感じるか
ではなく、周囲の顔色を見ながら
自分の在り方を決める、という
他人軸で生きていたら、
それは自分の人生を生きている
とは言えないでしょう。
そういう人は、
常に意識は外向きで他人基準なので、
自分の気持ちやニーズにはほとんど
気づいていません。
そもそも無いものとしているか、
あっても取り上げる価値無しなのか、
それに耳を傾けるという概念自体が無い
と言っても過言でないくらい、
自分自身を疎かにしています。
あまりにも抑圧的な環境にいて、
自分の意見などそもそも言える状況
ではなかったという方もあるし、
過干渉、過保護すぎる環境で、
何かをしようと思う前に先回りして
済まされてしまっているケースも、
あるかもしれません。
いずれにせよ、
自分の本当の気持ちやニーズを
表現することをしないでいると、
その人の生命力は段々と弱々しく、
枯れていきます。
自分が本当はどんな気持ちで、
何をしたかったのか、
わからなくなってしまうんですね。
自分で表現しない、と決めたにせよ、
他者から抑圧されたにせよ、
やがて自分を見失ってしまうのは
同じです。
感情解放のセッションでは、
よく飲み込んで表現されなかった
様々な思い、気持ち、ニーズを吐き出す
というワークをしていただくことが
あります。
こんなことをしたって
何も変わりはしない、
と思うかもしれませんが、
実際やってみると結構胸の奥が
すっきりするものです。
それだけ、思いを飲み込むのは
心を重くするんですね。
そうして、胸に抱え込んだものを
きちんと表現し、伝えるべき人に伝える
ということをしていくと、
その人自身にパワーが戻ってきます。
自分の思いや気持ちは、
丁重に扱われるべきであり、
真摯に応えられるべきであり、
軽々しく切り捨てて良いものではないのだ
ということを自分自身が身をもって
示すことになるからです。
そのことが、
私はどうでもいい存在ではない!
という確信に変わり、少しずつ
自分軸が深くなっていくのです。
忍耐強く、寛容な人ほど
この位なら我儘を聞いてあげようとか、
譲ってあげても良いかな、とか
思ってしまいがちです。
それ自体が悪いわけではないし、
その人の優しさでもあるわけですが、
本当に譲ってあげても良い場面、
決して譲ってはいけない場面が
本人の中で識別できていないと、
自分の尊厳を傷つけることになります。
そうしてやがて、
堪忍袋の緒が切れたときに、
ずっとずっと我慢してきたものが
爆発するんですね。
けれど、本当はその都度その都度、
譲って良いところとそうでないところの
識別がきちんとできていたら、
そんなにも我慢しなくても
良かったはずです。
人のエネルギーを搾取する人というのは、
自分を大事にしない人、
その識別が甘い人を直感的に見抜いて
良いように人を利用してきます。
そういう人に搾取されないためには、
自分軸をしっかり持って、
境界線をはっきり引くこと、そして
自分の尊厳を踏みにじらせない、
という断固たる姿勢は大事です。
そんなことをしたら人間関係が悪くなる、
一人ぼっちになってしまう、
人生が立ち行かなくなってしまう
と恐れる人は多いですが、
所詮、自身の尊厳を守らない人間に
近寄ってくるのは、都合の良いように
人を利用するだけ利用して、他人の尊厳など
気に掛けないような連中です。
自分が本当に大事にすべきは
どういう人なのか、
よくよく見極めた方が良いですね。