様々な方の在り様を見ていて、
人と相対するときに、
相手に集中するあまり、
自分がお留守になるパターンって
結構あるな、と思いました。
色々なケースがあるのですが、
相手の要望に応えようとするあまり、
自分がどんな気持ち、どんな思いで
居るかにも気づかずに、
相手の一挙手一投足、言動の逐一に
自分のすべてを合わせようとするとか、
相手に自分の主導権を渡していて、
のめりこむようについていこうと
しているとか。
そこまででなくても、
一生懸命相手の話を聞こうとする時に、
自分がお留守になっているケースも
よく見かけます。
いずれにせよ、
自分がお留守ということは自分軸が無く、
その場をホールドできない状態なので、
必然的に、主導権を相手に渡すことになります。
つまり、無意識かもしれませんが、
自分で自分をコントロールできない状態で
相手に相対していることになるので、
非常にコントロールされやすくもあるし、
迷いやすい状態とも言えます。
とは言え、
常に場の主導権を自分が握らなければ
いけないわけではないので、
全体をホールドする必要は必ずしも
ないのかもしれませんが、
問題なのは、自分軸が無く、
他人軸になっているので、
自分で何かを判断することが
できなくなっているということが
危ういんですね。
自分をお留守にしない、
ということは、何をしていても、
誰と会っていても、
その時自分がどんな気持ち、
どんな思いを抱いているかに
気づき続けることでもあります。
その上で、
同時に相手の気持ちに触れたり
相手の意見を受け止めたりすれば、
相手に流されることなく
自分の主体性を維持することが出来ます。
自分を忘れて相手の諸々に触れるから、
足元をすくわれ、相手に引きずられて
いくんですね。
拠って立つべきは自分自身であり、
自分を感じ続けることが苦しくとも、
それができなければ、この自分が
どうすべきなのか、判断できないでしょう。
自分はこの人といて、
どんな気持ちになっているのか
わからなければ、
頭で様々な理屈や大義名分を
わんさか並べ立て、本当は嫌でたまらないのに
この人と居続けるように自分を仕向けて行く
かもしれないし、
すぐにでも行動しなければいけない時に、
その判断が出来なくて機を逃し、
自分の身を危険に晒すようなことも
あるかもしれません。
自分が今、どうすべきなのかを
教えてくれるのは、今この瞬間、
自分が何を感じているか、です。
その感覚と注意深く対話し、応答することで
人生の奥深い導きに乗っていくことができます。
だからこそ、自分がお留守になっていて、
本当のところ、何を感じているのか
わからない状態になっているのは、
人生の迷子まっしぐらのコースなのです。
セッションをしていても、
私が良く書いている、ハートの導きに従う
ということがわからない、
とおっしゃる方もすごく多いのですが、
そもそも
ハートに意識を向けたことが無いとか、
ハートを感じる感覚が閉じているので
わからなくなっているとか、
導きに従うこと自体に抵抗があるとか
様々な要因でハートから離れている
状態になっているんですね。
セッションでは、
そうなっている要因を突き止めて、
ちゃんとハートに繋がれる状態に
整えていくのですが、
根本的には、
その人自身がハートの導きを
大事なものとして自分の人生の中心に
据えて生きて行こうと心を決めているか
どうかがカギになります。
ここがしっかり定まっている方は、
セッションしていても、割とすんなり
ハートに繋がっていく方が多いかな、
と思います。
ハートの感覚が閉じている方が
都合が良いという人も確かにいて、
自分の本心が苦しくとも、
今のかりそめの平安を選ぼうとする人は、
本心を知って葛藤することが嫌なので
ハートの声をシャットダウンしている
ということもあるんですね。
本心を知ってしまったら、
もう変化せざるを得ない流れが
始まってしまうことに、
抵抗しているわけです。
そういうところを見越したうえでの
選択になるので、ハートの接続具合は、
自分の心の決まり方次第になります。
さて、夏至を前に、
今年前半の総括をして、
後半をいかに生きるか。
この年、人生のこの地点で
どれだけ純粋に自分を生きられるか。
有限ゆえのこの命。
よくよく問うていきましょう。