自分ではリラックスして
緩んでいるつもりでも、
気づかないところで緊張し、
頭の概念だけで気分が良いのだ
と思っていること、あると思います。
たとえば、
巷で流行のお洒落なカフェで
腕利きのバリスタが淹れてくれた
コーヒーを味わい、
センスの良い調度や程よく手入れされた
お庭を見ながら、ホッと一息ついている。
そんな場面。
確かにそれも贅沢な時間の過ごし方で
すごく良いのですが、
でもそれが、
本当に自分の深いところから緩んだり、
安らぎを得ている瞬間だろうか？
と改めて問うてみると、
本当に自分の魂の底から安らぎを
感じているわけではないだろうな、
と思うことがあります。
多分、6割から7割くらいが、
誰か他の人が思い描いた、
「これがリラックスする空間」
というような概念に基づいた
パッケージに同意した一部の頭が
あぁ、自分は今
リラックスする空間にいて、
贅沢な自分を満喫しているのだ
と思っているのだと思います。
まぁそれでも
そこそこ癒されたり満足感を得たり
するので、悪くはありません。
これまでの時代、
そういう誰かがパッケージングした
概念に基づいて、私たちは幸せや豊かさ、
強さや充実感といったようなものを
インストールし、自分自身の人生を
作り上げてきました。
それがマーケティングであり、
大衆心理を動かして、仕掛けた誰が
莫大な実利を得ていたわけです。
けれど、これからの時代はもう、
そういう時代ではなくなってきた
というのを肌でひしひし感じるのです。
人々は、もうそういうことでは
動かなくなってきているし、
明らかに感性が違ってきています。
昭和な時代を長く生きてきた世代でさえ、
既に感じ方が数十年、否、ほんの数年前
とも違ってきています。
人々はもっと根本的に、
自分自身の魂の奥深いところに
響くものによって
自分の人生を構成するものを選び、
行動するようになってきています。
ひと昔ふた昔前のように、
巨大な企業資本が大体的に打った
キャンペーンによって、
大衆が一斉に彼らの思惑の通りに
動くということは、もうないのです。
幸せとは、豊かさとは何かを
俺たちが教えてやろう。そして、
それがどうやったら手に入るのか、
俺たちがその手段を与えてやろう。
というような、強大な力を、
彼らはすでに失っています。
まだ残照はあるでしょうが、
既にスカスカで、かつての栄光は
見る影もありません。
そんなことをつらつら考えたのは、
様々な要因があるのでしょうけれど、
私自身、今のこの時代の空気の中で、
なかなかにバランスを取ることが
難しいと感じることが多かったから
でもあります。
体調的なものもあるし、
東京23区内に住んでいる、というのも
多分結構影響していると思います。
今、すごく荒れてますからね。
まぁそれはここでは置くとして。
コロナ禍の3年の間、物理的にも内面的にも、
私たちの世界は実際、本当に大きく
変化しました。
そしてそれが明けた後の人々の意識、
この世界の空気感を読んでみたとき、
表面的には様々な煽られた恐怖の残像が
あるものの、もっと別のレイヤーには、
今の世界の感度でいう調和よりも
さらに精妙なレベルからぴったりと
整うような調和が現れてくるんだろうな、
と感じられたのです。
これは私の個人的な感覚なので、
本当にこの世界がそうなるかどうかは
わかりません。
だから、今のこの世界に、
自分に本当にフィットするものが無い、
と感じる人も、それはそれで、
ある意味、正常な感覚と言えるのかも
しれません。
そして、その微妙な不協和音を抱えながら、
本当に自分が魂の底から安らぎ、
力が湧くようなものを見つけるか、
自身で作り上げていく人たちの
ムーブメンツが、
これからのより精妙な調和が
この世界に具現されていく
基盤になっていくような気がします。
もう、旧世界には、そういう意味で
基盤たりうるものがないような
気がして仕方が無いのです。
だから何が言いたいのかというと、
無理やり自分の中の違和感や虚しさを
否定し、目の前に在るものに
合わせなくて良いということ。
満たされない心を、
本当に求めているものとは
違うもので誤魔化さなくて良いのです。
自分の感性を信頼し、
どこまでもその違和感を妥協しないで
追究してみたらいいんじゃないかな、
と思います。
そうやっていく内に、
多くの同志のネットワークにつながり、
根付いていくものがあるでしょう。
どうぞそのあなたの感性を、
大切になさってくださいね。