目の前で起こっている
「問題」と思える事象について、
どのレベルで見ていくのかというのは
なかなかに難しいことだと思うのですが、
今回は特に、
家族や家系のレベルから見て
取り上げてみたいと思います。
その人個人だけを見ていると
気づかないのだけれど、
家族構成や親類、ご先祖さままで
遡って見ていくと、
これは普通ではない。
明らかに何かあるな、
という家系に出合うことがあります。
確かにそういう家系ってあるよね、
と心当たりが浮かぶ方、
割といらっしゃるんじゃないかと
思います。
決してそういう家系をけなしたい
わけではなくて、なぜそういう傾向が
他の家よりも高い頻度でその家には
現れるのか、何か理由があると
思うのですよね。
これまで、そういう傾向を持った
家系の方をセッションさせていただいた
こともあるのですが、
まずその傾向の根っこを掘り上げるのが
私の力では相当に大変、というケースも
ありました。
セッションは、私の力だけではなく、
クライアントさん自身の集中力や、
ある程度、ポイントにフォーカスできる
意識力が必要です。
そのどちらが欠けても
うまく行くことはないのですが、
根の深いものほど、その意識力が
多く必要なのは道理です。
結果、力及ばずのこともありましたし、
本当にその家系にとっては希望というか、
満を持してやっとその家系にもたらされた
希望となる方を通して、重い霧が晴れていく
ということもありました。
色々お問い合わせ、ご相談を受けるのですが、
やり取りの中で、以上を含めた様々な要因が
満たされず、私ではお力になれないと
判断した場合は、大変残念ですが、
お断りをすることもありました。
無駄なお時間、労力、お金を費やして
いただきたくはないですし、
傷口を下手に広げたくもないので、
両者にとってそれが最善の道ということも
あろうかと思います。
家系のエネルギーを掘り下げていくとき、
必ず、その問題が起こるようになった
始まりの代があります。
その代で何が起こったのかを
詳細に見ていくことで、
その家系に一体何が起こっているのか、
どうしたらそれが回復できるのかの
道筋が見えてくるわけです。
大体、そこには捻じれた人間の
非常にネガティブな感情が絡んでいる
ことが多いのですが、
ここをうまく統合して絡んでいる
思念を整理していくことが出来たなら、
そのことが原因で起こっている
様々な問題と見える現象にも
ポジティブな変化が表れてきます。
また、
家系に色濃くその影響が出るよりも
まだ浅く、自分を含めて
せいぜい2世代か3世代くらいの範囲で
見ていくことのできる
問題(と見えるもの)もあります。
親子関係、家族の関係というやつですね。
時代の背景も色濃くあるのですが、
私と同じアラフィフ世代の多くの日本人は、
親は、戦前生まれの親に育てられ、
戦中戦後の混乱期に幼少期を、
その後の高度成長期に青春時代と
子育てを経験してきています。
そして自分自身は高度成長期に思春期を、
バブル崩壊前後で社会人になり、
停滞、衰退していく日本を見ながら
子育てをしているのが今の子育て世代
ということになるでしょうか。
そして令和の今、
子供時代を過ごしている代は、
その上の代とは全く違った親子関係と
社会システムとの様々な噛み合わなさを
体験していたりもするでしょう。
問題の質が、全然違うのですよね。
その中で、私たちは人として、親として
家族として、社会人として
今如何に在るか、というのを
日々模索しながら生きているわけです。
それぞれの背景の中で、
捉え方、感じ方も違うけれど、
根本的には、
ご自身のその立場において、
苦手だったり、居心地の悪いところほど
逃げがちではありますが、実はそこにこそ、
人生のとても大切な鍵が眠っていたりします。
今、もし状況が行き詰っているのだとしたら、
逃げてきたそこに向き合うことが、
何かヒントになるかもしれません。
よく、自分のことではなく、
子供さんやご家族のことなんですけど、
と言ってご相談に見える方があるのですが、
実はそれはその家族のことではなくて、
その方ご自身の問題であるということが
よくあるんですね。
その家族を通して、自分自身の在り方が
問われているわけです。
問題を、如何に他人事ではなく、
自分事として見られるか、
なんだと思います。
人を変えるのではなく、
自分自身を変える。
あなたの現実は、
あなた自身が変わることで
変えていくことが出来るのです。