偽の力に溺れると、
自分が弱くなる。
あるセッションでガイドさんから降りてきた
メッセージです。
偽の力とは何かというと、
自身の内から湧き上がる力ではない、
自分以外のものに依存する力
のことです。
たとえば、
モテるとか、人からの良い評価とか、
経済力、持っている物や従えている人の
ステータス、地位や権力などが
これに当たります。
それら自体が悪いわけではないのですが、
そうした力を自分の価値と同一視して
パワーの感覚を得ていると、
それらを失うとか減ってしまうことに
繋がる選択が出来なくなっていきます。
つまり、
本当にそれが必要かどうかとか、
ものごとの筋としてどうなのかとか、
自分が心底望んでいることなのかとか、
そういうこととは関係なく、
モテるため、良い評価を得るため、
お金を得るため、より高い地位や権力を
得るための選択を繰り返していく
ようになります。
けれど、
よくよく考えてみれば、お金も評価も、
本来は目的になるようなものではなく、
それは単に手段であったり
結果として得られるものであったはずのもの
ではないでしょうか。
手段が目的になってしまうという
本末転倒なことに、
人生の多くのエネルギーを注ぎ、
しかも、
本当の自分の望みからかけ離れた
道を際限なく突き進まねばならないことで、
いくらそれをしたところで決して心は
満たされることが無いネガティブスパイラル
にはまっていくのです。
そして一番大事なことは、
それら偽の力を自分と同一視して
溺れてしまうと、自身の真の力が
どんどん弱くなっていくのです。
偽の力に溺れているとき、
人は真の力を見失い、自分から
切り離されてしまっています。
本当は自分を支える力があるのに、
自分は無力だと感じ、惨めさと心許なさ、
孤独と不安に苛まれて、
それを埋める何かを求めて、
彷徨い始めるのです。
本来はそのような状態になった時に
一番にしなければいけないのは、
自分を見失っていることに気づいて、
浮上しているあらゆる
ネガティブな感情を受け止めて、
自分自身に帰ることです。
何か別のものでそれらの感情を
埋めるのではなく、
自分を見捨てず、切り離さず、
ただ、自分が自身とともに在ることが
最高最善の処方箋なのです。
それ以外に、
絶え間なく浮上する絶望や無力感の
ブラックホールを根本的に塞ぐ術は
ありません。
けれど、多くの人は、
その恐ろしいブラックホールを見つけると、
慌てて背を向けて見ないことにするか、
頑丈な理論武装か何かで蓋をして
その上に別のものを乗っけて
きれいに埋めてしまうのです。
そのようにしても、
根本的にはそれがクリアになるわけではなく、
そのブラックホールからは、たびたび
あの無力感や孤独、絶望感などが
染み出してきて、私たちの日常の気分を
汚染します。
そして、
もう何層にも盛り土をして埋め、
カモフラージュをたくさんまき散らした
心の構造からは、原因がどこに在るのか
さっぱりわからなくなっているのです。
こういう状態から自分に帰っていくには、
外部から取り込んだ自分ではないものを
お返ししていくことから始めます。
必要以上に、不当に得たお金や名声、
人の評価などへの執着を断ち切って、
掛け値なしの素の自分に戻っていく
恐れに対峙していくわけですね。
ブクブクに膨れ上がった幻想の自分を
脱ぎ捨てて、素の自分で今ここに立つ
ということをしてみたときに、
かつて押しつぶされそうに感じた
あの恐ろしさを越えていくと、
この自分で必要十分であり、
内側からみなぎる真の力で
満たされるのでした。
強くなるために、
大きくパワフルになるためにしていたことで
却って自分が弱くなっていたなんて、
気づくことが出来た人は幸いです。
あの無限の心の飢餓地獄と、
際限のないパワーゲームから
抜け出せるのですから。
その孤独、その無力感、その絶望を
癒すものは、自身の内側にあります。
どうぞそのことを
覚えておいてください。
そして、サポートが必要な方は、
いつでもご連絡くださいね。