感情解放のセッションをしていて
最近何人か続いたあるパターンについて
思うところを書いてみたいと思います。
それが、リアルな現実を体験している
のではなく、頭で思い描いた
イメージを生きている人、です。
どういうことかというと、
自分が本当に感じたことは一切蓋をして、
あるいはほぼスルーして、
こういう場合はこういう感じがするはず!
という頭の固定観念からくるイメージを、
あたかも本当に体験しているかのように
すり替えて体験しているつもりに
なっているのです。
よく、願望実現のメソッドなどで、
自分がそうなりたい姿をありありと
思い描いて、既にそうであるかのように
振舞うというのとは別の話です。
たとえば、赤い花が見えていたとして、
けれども周囲の人はそれが黄色だと言う。
その時その人は、ここに在るのは黄色の花
のはずだ!と、速攻で自分の感じたものを
否定して、黄色の花に脳内変換してしまう。
あるいは、
以前から行きたかった評判のレストランに
ようやく行くことが出来て、お料理を
いただいたときに、本当は微妙に
その味付けに違和感を覚えているのに、
このお店は絶対美味しいはず!と思い込んで
これは美味しいんだ!と頭で体験を
上書きしている。
そんなイメージです。
文字に書き出してみると、
なんだかとっても滑稽で、
おかしなことをやっているようでいて、
実際自分の中でそれが起こっていると、
なかなか気づけないのですよね。
そもそも、なぜ自分が体験したままの
感覚ではいけないのか、という問題が
あるのですが、
自分の感覚よりも人の感覚や
あるべき理想のイメージを
正しいと優先しているところで、
まず自分を信頼していないのが
わかります。
こういう状態にある人は、
まずどんなに強い信念を持っていたとしても、
自分が無いんですね。
言ってみれば、自分が不安定で心許ないので、
強い信念を持つことでそれを固め、
安定させようとしているとも言えます。
信念はマインドの領域のことで、
頭でやっている思考です。
それ自体が悪いとは言わないけれど、
自分のリアルな感覚を基盤に持っていない
信念は、結局のところ、地に足のつかない
虚構であろうと思います。
自分が体験する世界を信頼せずに
どうして実効的な創造アクションが
取れるでしょうか。
自分の感じているものを
採用しない、スルーする癖のある人は、
日常の中で、すごく自然にマインドで
作り上げた幻想を生きています。
ポジティブシンキングの習慣のある人は
よりこの傾向が強いかもしれません。
自分のリアルな感覚をスルーするという
その行為の奥には、それを生きることへの
何らかの拒絶の理由があります。
その感覚を信じて生きたら、
何か辛いこと、良くないことがあるという、
過去の体験があるのかもしれません。
そうなると、
もう二度とそんな思いはしたくないので、
自分の感覚を信じるのはやめよう、
と心のどこかにそういう設定が
インプットされてしまうこともあります。
こういう場合は、その過去の辛い体験を癒し、
そのインプットされた設定を解除してあげれば、
自分の感覚を信じることができるように
なっていきます。
自分の才能を開いていきたいとか、
インスピレーションを受け取りたいとかいう
希望のある方は多いですが、
そうであるならばなおさら、
自分の感覚を信じられる状態に
なることは必須だろうと思います。
様々なセッションをしてきて思うのは、
自分への不信から、分離が起こっているところに
魔が入り込んでくるのです。
だから、他の人がどう言ったとしても、
自分にはこう感じられる、というのを
まずは在るがままに受け取ることは
とても大事です。
そして、その次に受け取ったものを
精査していく段階があります。
最初から否定しては、
分離するだけです。
自分の感じているものを信じることへの
恐れは、ある意味、誰にでも多かれ少なかれ
あるものかもしれません。
けれど、その恐れを越えていく人は、
それに蓋をしないでちゃんと向き合い、
対話をする人です。
恐れること自体は悪くはないけれど、
恐れから逃げることで、失うものは
結構大きいのではないかな、
と思います。
さて、あなたは自分の感覚を信頼して
受け取ることが出来ているでしょうか?
自分の中の恐れに対して、
どんなスタンスを取っているでしょうか?
振り返ってみると、
気づくことがあるかもしれません。