人間、生きていれば日々何かしらあるもの。
何も考えずに楽しく過ごしていられる
ときもあるし、先が見えなくて
本当に、どうしたらしいだろうと
途方に暮れるときもあるでしょう。
人によっては、これまでの人生、
苦しい時しかなかった、と思う方も、
中にはあるかもしれません。
傍から見たら、何の苦労もなく
いつも素敵にキラキラしているように
見える人でも、人知れず、
重荷を抱えて必死で生きてこられた
のかもしれないし、
そういうところは、本人にしか
わからないですよね。
困難を抱えている人ほど、
そういうところは軽々しく人に
見せなかったりしますから。
人生の数だけ、本人にしかわからない
思いを刻んだ歩みがあります。
先日、新盆ということで
満月のオンライン瞑想会や
無料遠隔ヒーリングで
ご先祖様のヒーリングを取り上げて
みましたが、
みなさんそれぞれに感じるところが
おありだったようで、ご感想を拝見していても、
みなさんのご先祖様の思いがこちらにも
流れてくるような、不思議な感覚が
ありました。
時空を越えて思いを受け取り、
通じ合うというのは、
何とも言えず、心震えるものが
ありますね。
あなたは、そんな思いで生きていたんですね。
これに、そんな願いがあったのですか。
子供が生まれた日に、どんな思いを
胸に誓ったのでしょうか。
この家を建てたとき、
どんな気持ちでしたか。
あなたが懐かしいこの味を楽しむとき、
どんな思い出があったのでしょう。
あなたが故郷を発った時、
何を思っていたのでしょうか。
そんな風に語り掛けたとき、
ご先祖様も、誰にも打ち明けたことのない
胸の内を明かしてくれるかもしれません。
そしてまた、今を生きる私たちも、
はるか後世に生きる子孫たちに、
そんな風に問いかけられたら、
何を語って聞かせるでしょうか。
子供のいない方でも、
何かの縁で人知れず抱いていた
あなたの思いにアクセスしてきた
誰かが居たとしたら、その人に、
どんな眼差しを向けるでしょう。
思いを辿ることは、
血のつながりだけではありません。
仕事を通して、
先人の心意気に触れることも
ありますね。
有名なところだと、宮大工さんなんかは
先人たちの仕事の手(形跡)を見て、
彼らの工夫、意図、その仕事をしたときの
意識に触れ、対話するそうですね。
作品を見れば、先人たちの技量も
一目瞭然であり、それだけのものを
身につけてきた人たちがどれだけの
時間をかけて技を磨いてきたのか、
その精神性まで見て取ることが出来ます。
そういう感性というのは、
非常に日本人的なものかな、
という気もするのですが、
日本人の特性として、
あらゆる仕事の中に、
精神性を込めますよね。
それが故に、
日本人の仕事のやり方というのは、
職人的だというのはよく言われるところ
でもあります。
話は少しそれましたが、
私たち日本人のDNAの中には、
脈々と継承されてきた思いがあります。
他の国の方たちには、
それぞれの先祖から継承されてきた
思いがあるでしょう。
それぞれに受け継がれてきたものは
優劣云々ではなく、それぞれに敬意を持って
接せられるべきものだろうと思います。
今、私たちは私たちの先祖に対して、
どれだけ敬意を持って
接しているでしょうか。
自身のルーツたる存在をないがしろにし、
卑下したり辱めてはいないでしょうか。
そういう意識が、
自分自身の生命エネルギーを
自ら害していることになると、
どれだけの人が気づいているでしょうか。
先祖が何を大事にし、
何ゆえに、どんな思いで守って繋いできたのか、
人によっては重苦しい呪縛のように
感じる方もあるかもしれませんが、
少しニュートラルになって、
その思いに触れてみたら、
何か気づくことがあるかもしれません。
苦しい時というのは、
何かと目先のことばかりに気を取られて
視野がとても狭くなりがちですが、
時空を越えた悠久の思いに
意識を向けてみると、
少しその視野の狭さも緩んで、
もっと大局を見て今の自分を
受け止められるようになるかもしれません。
そういう意味で、
先人たちや子孫たちとの対話をしてみると、
今のこの自分の人生がぐっと深く
奥行きのあるものになるような気がします。
自分に連なる存在があるということは、
決して自分はこの世界に一人ぼっちではない
という、安心感と励ましをもたらします。
良かったら、ぜひ、
時空を越えた対話を楽しんでみてくださいね。