失敗したくなくて何も決められず、
結局、何も得られないどころか、
得られたはずのものも持っていたものも
両方とも失ってしまうということが
あります。
失敗が恐いということは
誰でもあると思いますが、
失敗を恐れて動けなくなる人は、
自分の選択の結果から逃げています。
その結果が思うようなものであっても
なくても、結果を引き受けてこそ、
それを糧に前に進んでいくことが
できます。
けれど、結果から逃げる人は、
思う通りにならなかったことを
「失敗」にしてしまい、
それから糧を得ることもせずに
放り投げてしまいます。
本当はそこに、成功へのカギがあるのに、
それをつかみ取ることもしないで
ただ不平不満を言いながら、
うずくまっているのです。
そうなると、あぁすればよかった、
こうしなければよかった、
と後悔ばかりして、
心は過去に囚われてしまいます。
感情解放ワークでは、
後悔は逃避と一種とお伝えしていますが、
思うようにならなかった結果を
受け止めることがとても辛いので、
過去に逃げているだけなんですね。
極端なことを言ってしまえば、
成功していく人に失敗はありません。
なぜなら、
思うようにならなかった結果は、
全て成功へのプロセスの一部なので、
失敗ではないんですね。
結局、どう転んでも
ただでは起きない。
その経験によって
一回りも二回りも成長して、
より大きな成功をつかみ取っていくのです。
受け止め難い辛さを受け止めることも
学びならば、なぜそのような結果を
招いたのか、そこにどんな要因があったのか、
きちんと向き合って総括します。
そして、同じ轍を踏まぬよう、
徹底的にマスターするんですね。
そういうことを無数に繰り返してきて、
たくさんの糧を得て力をつけてきた
自分だからこそ、成し遂げられる
ことがあります。
「成功する道」があって、
それを選ぶのではなく、
自分の選んだ選択を
自分で成功にしていくように
行動するのです。
その辺り、勘違いしている人、
結構多いのではないかな、
と思います。
だから、どんな選択をしようと、
今自分がいるところが
自分にとっての最高最善の場所
なのです。
それを受け取らない人は、
いつまでたっても地に足を着けた
在り方はできません。
常に、今ここではないどこか
もっと良いところを求めて彷徨いながら、
結局何もできないまま漂流し続けるのです。
それでは、永遠に空回りですね。
それが嫌なら、
自分が今いるところ、
この自分自身がどれだけ
理想とは程遠くても、
現状を深く受け止めて
そこから何かしらの糧をつかみ取って
前を向いて立ち上がることです。
努力しているつもりで空回りしている人は、
現状を受け止めることなく否定して、
これではない別のものを求めています。
今現在の自分を深く受け止め、
対峙することはスタートを切るには
必須で、案外これが出来ていない人が
多いんですね。
理想とは違う自分に対峙するというのは
なかなかに辛いことかもしれません。
けれど、
それができるのとできないのとでは
雲泥の違いがあります。
都合の悪い自分にも目を向け
耳を傾けることが出来るという
この姿勢ができたら、
自分以外の他者に対しても
同じように真摯に対峙することが
できるでしょう。
そういう姿勢の人だからこそ、
相手も心を開いてくれたり
信頼を寄せてくれたりして
他の誰にも開くことのできない
可能性を開くことができたりします。
また、ここ一番という大事な時に
踏みとどまって持ちこたえることが
できるようになったりもします。
自分から逃げないで対峙できる
ということは、ひいては
ものごとに向き合うときの胆力に
繋がっていきます。
決断や選択をするということは、
選ばなかった可能性が消えるということ
でもあり、そこに強い喪失の痛みを
感じるケースもあります。
けれど、それも引き受けて、
さらに、選んだ選択の諸々の重みも
同時に引き受けていくわけです。
人は、責任を引き受けることで
一回りも二回りも大きく成長していきます。
逆に、責任から逃げる人は、
どこか、信頼に耐えない薄っぺらさ、
ズルさを感じさせますし、
誇り高さ、気高さはどうやっても
感じられないですよね。
自分がどんな人物になりたいのか、
今の在り方でそういう人間に近づけるのか
を考えてみれば、今自分がどうすべきなのか
見えてくるのではないでしょうか。