本人はそのことにすごく苦しんでいるけれど、
その人の意識、エネルギー構造をじ～と
読み込んでいると、
そのことによって
その人は自分を守っていたり、
見たくないものを見ずにすんでいたり、
何らかのメリットを得ているのが
わかることがあります。
そういう場合、そのことに関する
その人の苦しみに対処しても、
それが無くなってしまうと本人が困るので、
また同じようなことを作り出して、
結局戻ってしまいます。
だから、根本的に本人がそれを必要としている
要因自体に対処する必要があります。
先日、ある方とお会いしたときに、
見ようと思って見たわけではないのですが、
長年その方が抱えている問題のエネルギー
によって、その人自身の奥にある
不穏な、暴れるエネルギーが抑制されている
構造が瞬間的にふと見えてしまって、
なるほど、ご本人はすごく苦しんでいる
ようだけれど、そのエネルギーが
今のこの方には必要なのだな、
と思うことがありました。
これも、ある意味、
苦しみを苦しみで紛らわせるというか、
バランスさせようとする構図の一種
と言えるでしょうか。
苦しいなら、ちゃんとそれ自体を
調和させる方法でバランスさせればよいのに、
と普通は思うのですが、
人間、そう簡単な生き物ではなく、
その普通の考えではあり得ないような
奇妙奇天烈なやり方で、その人なりの
バランスを作り出しているのを
しばしば見かけます。
そういうバランスを構築していくときに、
自分以外の様々な存在の力も組み込んで
結構複雑なパズルを組み上げていることがあり、
素人は素人なりに、
プロはプロなりの「技」を駆使して
がっちりそういう構造を作っているのを見ると、
その人の個性が表れていて、
なかなかに興味深く思います。
たとえば、
神様にお願いして封印をかけてもらう
ケースもあれば、
魔物や悪魔などのダークな存在との契約の力を
使って色々な仕掛けを組んでいることもあり、
そういうのが出てくると、どんな風にして
力の効力を発揮させているのかなど、
根掘り葉掘り聞いていくと、結構色々
わかってくることがあったりもします。
一般的に、神様にお願いする方が
割とシンプルで、解いていくときも
本人が必要ないのであれば、
すぐに解除してもらえることが多いです。
一方で、ダークサイドの力の場合は、
やはり契約の中身を明確にして、
その漏れや矛盾を突いて交渉していく
みたいな感じで解除していきます。
彼らとの交渉のときに面白いな、
と毎回思うのは、ダークサイドと言えど、
契約に縛られているということなんですね。
そんな法など関係ない！と
無法をかますかと思いきや、
あなたの契約は実行されていないし、
騙してるよね？と突っ込むと、
うぬぬぬぬ、、、となって反論できず、
解除するしかないという、
案外、律儀なところがあるな、
と思ってしまいます。
その他には、もう少しライトな
妖怪さんやいたずら好きな妖精の類、
キツネなどの眷属さんの類などありますが、
彼らには彼らなりの世界の秩序やルール、
思いがあって、互いの利益で引き合い、
繋がるわけです。
本人の許可なく、勝手に入る場合もありますが、
そういう場合も、深く掘り下げていけば、
やっぱり入ったものと同じ要素を持っている
というのはお馴染みの結論です。
まぁ、そんなこんなで色々な制限を
自分でかけているわけですが、
本人がいかに苦しんでいようと、
それによって得ているメリットがないか？
と問いかけてみると、
ほとんどの人は最初は
そんなものはないです！
これが無ければ、どんなに楽か、
と言われます。
でも、そういう視点からは、
見えてこないものがあるんですね。
そう答えるとき、大抵
その人は頭の都合しか見ていません。
本当に問いかけるときは、
じっと自身のハートに意識を澄ませる
必要があるのですが、そういう答え方をする人は
ハートに聞いてないんですよね。
つまり、
本当には自分自身と対話できていないし、
そういう習慣もないのでしょう。
だから、問われると、いつもやっている
頭の都合で自分を理解する方法で
答えるわけです。
ハートに心を澄ませるときの
意識の使い方と、
頭のロジックで考えているときの
意識の使い方は、同じではありません。
そしてまた、
浅いレベルから湧き上がってくる
欲望による衝動と、
もっと深いレベルから湧き上がってくる
願いによる衝動も、
同じではありません。
そういう違いを、自分で体感し、
識別できるようになると良いですね。
自分が本当は、何から逃げていたのか。
その苦しみで紛らわせている苦しみとは
何なのか。
何重にも絡み合ったベールを外しながら、
本当の自分に出会っていくのです。