私たちはしばしば、
現状が嫌だと言いながら、
盛りだくさんの動けない理由を
言い連ねて、現状にしがみつこうと
することがあります。
そう言われて、耳が痛い人、いるかな?
踏み出すことに躊躇するのに
よく出てくる言い訳が、
できるかどうか、自信がないんです、
というのがあります。
このセリフを聞くと、私は、
へぇ、自信がないんですね。
それで、あなたはどうしたいんですか?
と聞きます。
自信がないから、そこに留まるのか。
自信が持てる自分になるために、
努力、工夫するのか。
自信がないから、今あなたは
どうしたいのでしょうか。
踏み出すことに不安があっても、
恐がっても、そういうこと自体は
問題にはなりません。
ワークで統合してしまえば
いいわけですから。
恐いし不安だけれども、
こういう自分になるんだ!と
肚が決まっていれば、
進むために何をしたらいいのかが
わかります。
けれど、結局自分はどうしたいのかが
定まっていないと、恐れを言い訳にして
何も変わりません。
結構こういうところが曖昧なまま
グルグルしている人、多いです。
だから、セッションでは、
今こう言う現状になっているけれど、
あなたはどうしたいの?
というところを繰り返し問いかけ、
自分自身でこうするのだということを
決めていただく場面が何度もあったりします。
私のヒーリングは、
あくまでその人の意志を実現していくための
サポートであり、それ以上でも以下でも
ありません。
私がその人の代わりにこうすべきだと
道を示したり決めたりすることは
できないので、本人が決めなければ、
中身のないセッションになってしまいます。
何事か、成果を掴み取っていきたいのであれば、
自分から求める必要があります。
進みたいと言いつつ、進めない人は、
現状に留まることに、必ず
何かしらのメリットを持っています。
そういう人は、言い訳にしている
障害が解消されたとしても、
動けません。
また別の言い訳を探してきて、
今度はこれがあるから動けないのだ
と言うでしょう。
そういうときは、
そのメリットを失っても大丈夫な自分
になる必要があり、そしてまた、
そのことは実は根本的な在り方の転換
になるケースがしばしばあります。
そこまでの変革を行っていく
意志と覚悟があるのかどうかが、
今度は問われるわけですね。
たとえば、
自分がこんな状態なのも、
幼少期の両親の接し方に問題があったのだ
と思っていたとします。
実際、そうなのかもしれません。
そして、そう考えることで、
あなたは自分を無力な被害者にし、
両親を力のある加害者にします。
これで悲劇が始まるのですが、
それであなたはここから
どうしたいのでしょうか。
自身の生き辛さを
本当に解消していきたいのなら、
自分を被害者にすることと、
両親を加害者にすることを
止める必要があります。
つまり、その生き辛さを
両親のせいにしないということです。
そう言われて、そうすることに
抵抗がないでしょうか?
もしあるのだとしたら、
あなたは被害者で居ることに、
メリットを持っているということに
なります。
また、ここでもう一つ注意すべきことは、
たまに誰のせいにもしませんと言いつつ
自分が悪いんです、と言う方が
いらっしゃるのですが、これも違います。
誰のせいにもしない、と言うことの中には
自分自身も含まれています。
誰が悪いとか悪くないとかではなく、
シンプルに、自分自身でその苦しみを
引き受ければいいだけのこと。
犯人のレッテル貼りをすり替えて
責任を取ったつもりにならないように。
それを引き受けないで、
自分が悪い、自分のせいだと言い続けても、
全く何の足しにもなりません。
こう人は自己憐憫に浸るパターンが多いです。
そんなことをどれだけしても
前に進むことはないですから、
今やっていることが進みたい方向の足しに
なっているのかどうか、よく見極めましょう。
やるべきことを「やっているつもり」ではなく、
確実にピンポイントでできているのかどうかが
大事なのです。
そこ、誤魔化さないようにしましょうね。
自分が無力で居る必要はないのです。
けれど、自身の中にパワーと尊厳と誇りを
感じられるようになるには、
自分自身に対して、引き受けるべきものを
きちんと引き受ける必要があります。
それをしないから、無力なままであり、
どこか後ろめたく、自分を尊く
思えないのです。
押さえるべきポイントを
しっかり押さえてワークしましょう。