人から言われたこと、教えられたことなどを
どう受け取るのかって、結構大事なこと
だと思います。
言われたことのすべてが真実とは限らないのに、
そっくりそのまま、真実だと信じ込んで
受け取ってしまうこともあるし、
一旦受け取るものの、自分なりに
良～く吟味して、受け取るもの、捨てるものを
取捨選択する人もいます。
たとえば、
お前は馬鹿だ、と言われたとします。
あぁそうなんだ。
自分ってそんなに馬鹿なんだ。
ダメだなぁ、自分。。。
なんて思い込んでしまったり、
あなたは不治の病です。
決して治らないでしょう。
と医者に言われて、自分の病気は
もう治らないのだと信じてしまうとか。
よくあることだと思うのですが、
でもそれは、「その人にそう言われた」
と言うことが事実なだけで、
その人が言うことが本当にその通りなのかどうかは
また別の話です。
それを真実にしても良いし、必ずしも、
真実として採用しなくても良いのです。
え？そんな選択をしていいなんて、
知らなかった？
はいはい。そうですね。
人の言うことはきちんと聞いて、
指示に従いなさい、と親や先生に
教えられてきたかもしれませんよね。
だから律義にもそれを守って、
何の疑いもなく真実だと信じてきた
のかもしれませんが、そこは選んでも良いのですよ。
現に、私の友人の中にも、
医者に「治りません」と言われた病気を
自力で直した人が何人もいます。
医者の言葉を、自分の真実として
採用しなかった人たちですね。
人の言葉に反発、拒絶して
自分に都合の良い、信じたいことを
一生懸命思い込む、というよりは、
多分、その言葉が自分の真実として
響かなかった、というところが
大きかったのではないかと思います。
だからこそ、自分にとって本当に響く
真実を求め続けたんでしょうね。
例に挙げたのはネガティブな方でしたが、
もちろんこれはポジティブな言葉にも
言えることで、
グルの一言を真実と抱き続けて
覚醒に至った聖者もいますしね。
顕在意識でいくら拒絶しても、
すとん！と潜在意識に刻まれてしまう
言葉もあれば、
一生懸命潜在意識に刻もうとしているのに
なかなか入っていかない言葉もあります。
それは多分、その言葉を刻む以前に、
潜在意識に含まれている様々な要素が
影響しているのだと思います。
つまり、自分は馬鹿だと言われて
素直にそれが入ってしまう人の中には、
既に、心の奥深くにそういう意識が
あったのでしょう。
病は治らない、と言われて、拒絶しながらも
その言葉への恐れでいっぱいになる人は、
既にそれが実現してしまった感覚が、
自分の中にしっかりとあるのでしょう。
だからどれだけ否定しようとも、
恐くて仕方がない。
であるならば、
一生懸命それを否定しても無駄なことで、
否定すればするほどに、避けたい現実を
実現することにエネルギーを注いでいる
ことになります。
回避したいのであれば、
恐れているもの、嫌な予感をしかと受け止め、
向き合って転換していくことが大切です。
自分の心の奥深くに、
どんなプログラムが入っているのか。
自己啓発系の教えや
潜在意識を書き換える系のヒーリングでは
お馴染みの概念ですが、
人生を生きにくくしているプログラムもあれば
かつては必要だったけれど、今はもう
必要ないものもあるでしょう。
心のプログラムも、
自分自身の成長度合いに合わせて
アップデートが必要なんでしょうね。
都合の悪いものを見ないことにして
無かったことにするのではなく、
自分の中に厳然と存在するものに
対峙しながら新たな自分を
生まれさせていく作業と言うのは、
大変さもあるけれど、それ以上に
大きな喜びもあると思います。
一時しのぎでない、根本から整っていく
心地良さとか、湧き上がる喜びの感覚とか、
良い方向に向かって流れていく感覚など。
なぜ自分がそんなにも簡単に
他者の言葉に翻弄されてしまったのか、
その根っこは、表面に現れているだけのこと
よりも、実はもっと深いのかもしれません。
その奥深い領域に足を踏み入れたなら、
もっと自分を知ることが出来て、
もっとこの世界を知ることが出来ます。
深すぎて迷子になりそうなときもありますが、
でも「真っ当に」努力してれば、
ちゃんと報われて導かれていきます。
横着しようとすると、ダメですね。
最高最善に、真っ当に導かれるよう祈りながら、
すぐに結果が出なくても腐らず、
苦しみを責任転嫁しないでひたすら
自らのものとして消化、昇華させていくこと。
それができるように、邪道に堕ちないように、
導きを祈るのです。
積み重ねた努力が、その道を歩む人の
お守りになります。
行く道には魔が多いかもしれません。
けれど、いかにそうであったとしても、
積み重ねた真っ当な努力というお守りが、
あなたに正気を保たせてくれているなら、
全く問題ないのです。
どんな体験も、自らの糧にしてしまうくらいの
消化力を身につけましょう。
あなたの歩みに、祝福を。