近頃、数年来のクライアントさんたちの
成長や変化をしみじみ拝見することがあって、
本当に皆さん、変わられたな~と
感慨にふけっておりました。
サロンに初めてお見えになられた時は、
みなさんそれぞれに現実が大変で、
藁をもすがるような思いでやってこられた
方も多くいらっしゃいます。
けれど、根本的に自分に向き合うことの
必要性を深く感じられて、私のお伝えする
感情解放ワークを、それこそ必死で
実践されてこられたのでしょう。
もちろん、みなさんなりに
それ以外の努力もされたことは確かですが、
実践された方が異口同音におっしゃるのが、
「結局は自分なんですね」
という言葉です。
誰が何をした、あれがこうだった、
というところに私たちは意識を向けがちですが、
事の本質はそこじゃないんですね。
如何に相手を思い通りにさせるかとか、
都合の悪い、あるいは苦しい現実を
理想に近づけるか、ということに
躍起になっている内は、
同じ苦しみを繰り返すばかりでしょう。
自身のこの現実から何を汲み取り、
どう応答するか、というのが
感情解放ワークの基本の世界観です。
起こっている出来事から、
自分自身にどう接したらいいのかを
学ぶんですね。
本当に現実が良いものに変わってきている方は
徹底的にそれを実践されてきているので、
最初の頃よりずっと自分とともにいて、
自分を大切にすることを知っておられます。
自分が嫌いで、自分がお留守になっていると、
自分を受け入れ、自分でいることは
非常に居心地が悪いのです。
だから、地に足がつかない。
自分の人生を生きていない。
不平不満ばかりになる。
自信がない。
よからぬ者の誘惑に容易く引っかかる。
よからぬ存在に入り込まれる。
などが起こるのです。
けれども、
自分があるがままの自身を受け入れ、
本当に自分を生きていると、
そういう不安定さはなくなっていきます。
どっしりと地に足がついて、
自分軸が取れていて、
非常に安定感を感じます。
精神的にも、ふらふらしませんね。
たまに、トラブルやアクシデントに
見舞われても、以前ほど
あたふたしないで対処できるでしょう。
こういう状態は、
一朝一夕にはできません。
真摯に自分に向き合い続けた結果、
そうなるんですね。
何かの力を一瞬でインストールしたり、
要らない(と思えるもの)をポイっと
捨てるイメージを繰り返すことで
できることではないのです。
ひたすら、閉ざしてきた内なる目を開き、
欠けた視野を回復させ、
自分の認識している世界をアップデート
していくことの繰り返しです。
私たちは、人を騙すことがありますが、
一番騙しているのは、自分自身でしょう。
自分にもわからないくらいに、
都合の悪いものを隠し、そのことすら
忘れさせ、感じなくさせているのですから。
そうなると、もはや自分がかつて
何を感じていたのか、思っていたのか、
苦しみ、愛し、求めていたのかすら、
わからなくなってしまうのです。
そんな風にしながら、
私たちの今が在ります。
ワークは、そうして閉ざしてきたものを
掘り上げて、暴いていくわけですね。
今この瞬間の自分に本当に真摯に
向き合うのなら、そんなことわかるはずがない
と思うようなことも、ちゃんと明らかに
なっていきます。
別の人生の記憶や、先祖の記憶、
今生の消えている人生の断片まで。
それらが、今の自分を構成していて、
紛れもなく、影響しているのなら、
その表れている影響を辿れば、
元にたどり着くのは道理です。
私は、何か人生に苦しみがあるときは、
その苦しみ自体が、どうやったら
幸せと本来の健康を取り戻せるかを
教えてくれる、と思っています。
基本的に、ワークの考え方は、
何か今の自分に不足しているものを
補うという方向ではなく、
不足しているように感じられることの
原因を辿って、在り方を修正すると、
不足感自体が消えているという
方向の考え方をします。
歪みがあるなら、歪みをサポートする
何かを足すのではなく、歪みの原因を
正すというやり方です。
もちろん、人生はケースバイケースで
やりやすい方を採用すれば
良いと思います。
結局は、本人が楽で、
幸せを感じられるようになれば
良いわけですから。
私の考えでは、
本人が自分の足で立って、
自分で自身の人生を引き受け、
生きられるようになることが
絶対条件です。
自分でこの世界と対話し、応答して
生きる力が身につかなければ、
人生はいつまでたっても、
おぞましい地獄のままでしょう。
凛々しく立つクライアントさんたちを見て、
とても頼もしく感じるとともに、
依存させるのではなく、
私が願い続けた、本当にその人自身の
真の力を引き出す仕事が、少しは
できているのかな、と思いました。
まだまだ力至らぬことも多いのですが、
一歩一歩、精進を重ねていきたいと思います。