自分でもどこか違和感を感じているけれど、
立ち止まることもできないし、
方向転換することもできないというとき、
何か大きなトラブルに見舞われたり
事故や病気で体を壊したりして、
強制的にものごとの流れが止められる
ということがあります。
大抵そういうことが起こる前というのは
ものすごく忙しすぎたり、
見たくないものから逃げ続けていたり
ということが多いのですが、
現実のあらゆる側面がうまくいかなくて
硬直していたり、ある側面にものすごく
執着して、にっちもさっちも
いかない状態になっていたりします。
そういうときは、人生からの
大きなお知らせが来ているわけで、
もうこのまま進んではいけないよ、
ということなのです。
執着しているものもいったん、
ご破算にして、自分に向き合うことを
最優先にする時間を持つ必要があるのです。
実は私自身にもこういう経験があって、
それはこれまで何度も書いてきていますが、
前の仕事を辞めて、今の仕事に移行するとき、
まさにこういう状態になりました。
私があまりにも前の仕事や人間関係に
執着しすぎていて、潮時が来ていても、
素直に前に踏み出せなかったんですね。
まぁ、当時は踏み出すにしても、
どこに向かって踏み出せばいいのかすら
わかっていませんでしたけど。
ぐずぐずしている内に、
心も体も限界を超えてしまって、
強制終了になったのですが、
その幕引き具合が強烈で、
二度と前の仕事には戻れないくらいに
ボロボロになってました。
そうでもしない限り、
また私が戻ってしまうのが
目に見えていたからこそ、
そうまでなる必要があったのでしょう。
私にはそこまでの必要がありましたが、
人によってお知らせの強度はそれぞれで、
しかもその人にとっては強すぎず、
弱すぎず、絶妙な加減でやってくるのです。
その辺り、いつも人生の配剤に
驚嘆するばかりです。
お知らせがキツイものになる前に
良く起こることのひとつに、
とにかく忙しくなって疲弊する
というのがあるのですが、
先にも書いたように、
こういう状況は、見るべきもの、
決断すべきことから逃げているときにも
良く起こります。
忙しいからそんなものに目を向けられない
と思うかもしれませんが、それこそ、
卵が先か、鶏が先か。
その状況を転換するためにも、
忙しさにかまけて最もおろそかにしていること
に目を向けるべきなのです。
そうでないと、そのツケが後から
ド～ンと大きく返ってくる可能性が大です。
（脅したいわけではないですけれどね）
たとえば、お子さんが小さい時に
忙しすぎて構ってあげられなかったけれど、
何年も経ってからお子さんが大きくなった時に
お子さんの問題で相当苦しむことになったり
という事例は、枚挙に暇がありません。
忙しいからそれどころじゃない！
と思われるかもしれませんが、
そう考えてしまう価値観自体の
大転換を促されているわけです。
人生において、何が大事なのか、
今の優先順位はそれでいいのか。
そう言われても、
状況的に自分にはどうしようもない
と見えて惰性で走り続けているけれど、
それは自分が置かれた状況が
見えていないだけ。
危機意識がないから、
そうしてしまうんですね。
変えられないと思い込んでいるものを
変えなければいけないと思ってみたとき、
あなたにできることがあるでしょうか？
多分、それはあなたが最もやりたくないこと
かもしれませんね。
それを前にして、
無理！見ないことにしよう
としてしまうかもしれません。
けれど、それは確かにそうだよね、
と少しでも思えるのなら、
ばっさり切り捨てるのではなく、
こんな風に自分の奥深くに
呼びかけてみましょう。
それを変えていくだけの力を
今の自分は感じられないし、
方法もわからない。
でも、そうできたらいいな、とは思ってる。
だから、私にそれをやり抜く力と導きを
与えてください。
という具合に。
そうして、
その方向に向かうために、
わずかでも、今の自分にできることを
実行していきましょう。
そのようにすると、
確実に以前の自分とは違った在り方になって、
人生の流れが変わっていきます。
できない！と自ら道を閉ざしてしまうことは
よくあるけれど、やった方が良いと
思えるのなら、そう思えた事実を認め、
そして現状の自分の力も認めましょう。
そして、本当にそうで在りたい姿を
素直に望みましょう。
できるかどうか、ではなくて、
望むか望まないか、なのです。
転機を前に、気持ちがすくんで
逡巡してしまうすべての人に、
届きますように。