魂のご縁ってありますよね。
人でも物でも土地でも神様でも、
それに出合った瞬間にすでに
知っているような気がしたり、
深いところの感情が揺さぶられる
経験をされたことのある方も多いと思います。
初めて訪れた場所なのに、
とても懐かしく感じたり、
悲しみや恐怖が湧き上がってきたり、
ある神様は全く興味がないのに、
別の神様は、最初からすごく馴染んで
心が安らかになったり。
自分と言う存在を構成する魂の要素の中に、
別の人生で体験して得た何かがあって、
反応しているのかもしれません。
そういうご縁は、
ポジティブなものもあれば、
ネガティブなものもあって、
いずれであっても、自分を知る
手掛かりになっていきます。
よく、恋愛相談なんかで、
今付き合っている人と、
過去世で何があったか知りたい、
というのもスピリチュアルでは
ありがちです。
私のサロンでも、昔はそんなご相談も
ありましたが、今ではほぼそういう
観点からのご相談はなくなりましたね。
過去世で何があったとしても、
今の自分と良く向き合うことが第一で、
何でもかんでも過去世に原因を求めるのは
ちょっと違うかな、と思います。
もちろん、自分に深く向き合っていく中で、
過去世のストーリーがでてくることは
珍しくはありません。
でも、今の自分に向き合えなければ、
結局、過去世で経験したことに
きちんと向き合うことなど、
できはしないのです。
過去世というと、
何かロマンティックなストーリーを
想像する人が多いようなのですが、
今生のこの現実より相当に
強烈なストーリーを見ることが
しばしばあります。
魂の奥深くに封印してきた
ストーリーであるならば、
封印するなりの理由があるわけです。
その理由を、今の自分が再び向き合って
受け止められる準備ができていなければ、
本当の意味で、封印の扉は開きません。
深い変容をもたらすような真実が明かされるのは、
興味本位で映画を見るように眺めるときではなく、
かつての自分が逃げ出してきたことに
もう一度深く向き合い、引き受けていこう
と思えた時です。
それは、過去世であろうと今生であろうと、
違いはないわけで、結局、最終的な目的は、
今をより充実して生きることです。
そう考えれば、入り口はどこであっても良く、
変に過去世に執着することはないのです。
今の自分に深く対峙することで、
この瞬間に差し出されるものを
受け取っていけば、ちゃんと扉は
順番に開いていきます。
今この瞬間に差し出されているものも
受け取れないのに、5つ先の扉に行こうとしても、
そもそもその扉すら見えないでしょう。
今生で体験していることは、
別の人生でも体験していることが
結構多くあります。
そして、別の人生で何度も何度も失敗してきて、
今度こそ、本当に学びを受け取って
越えていくんだ、とかなり深く決意なさって
今生、取り組んでおられる方も多くあります。
何度も失敗してきたことに取り組んでいる
わけですから、そう簡単には越えられない
自分にとっての学びのポイントが
あるわけです。
多分、それに対峙することすら苦しすぎて、
逃げ出したくなるような、難しいこと
なのかもしれません。
どっぷりその渦中に浸って葛藤しているときは、
思いつめて視野が狭くなってしまいがちですが、
一歩引いてその出来事を見て、
あぁ、自分は今生、ここから何かに気づくため、
別の視野を獲得するためにこれを経験する
学びをしている最中なんだな、と思ってみると、
少しは冷静になれるのではないでしょうか。
それは、過去に何度も失敗してきたことなのです。
だから、同じことをしていては
越えられないでしょう。
それを前に、自分が一番逃げ出してきたことを
捉えましょう。それこそが、向き合うべき
ポイントです。
そういう部分に少しずつ向き合えるようになると、
自分が心惹かれるポジティブな魂のご縁も
ぐっと有効に生かすことができるように
なっていきます。
変に引っ張られるのではなく、
自分にとって、そのことの意味が
深く理解できたうえで向き合えるので、
そこからさらに自分を生かしていくための
手掛かりを得ることができるからです。
いずれにせよ、
魂の奥深い情報に触れていくためには、
自分自身が深まるような意識の方向性を
しっかり持っていなければいけません。
そうでないと、脇道横道に
容易く足元をすくわれ、
道を誤ってしまうでしょう。
よくよく心して、謙虚に対峙していきましょう。