なぜか同じようなタイプの人が
繰り返し現れて、自分を苦しめる
ということがあります。
たとえば恋愛。
今度こそ、前の人とは違うタイプだから
大丈夫!と思っていたのに、時間が経ったら
やっぱり同じだった!とか、
パワハラ上司が嫌で転職をしたら
次の職場でも同僚の中に同じタイプがいて
辛く当たって来るとか、
親も、兄弟も、パートナーも
なぜか自分を見下してくるとか。
異なる時期で表れるときもあれば、
同時に何人もに囲まれるときもあり、
そういう時は本当に辛いですよね。
人生の中に繰り返し現れて
自分に苦しい思いをさせる人というのは、
間違いなく人生からのお知らせです。
できるだけそんな人には出会いたくない
ものですが、そうは言ってもお知らせなので、
その内容をあなたがしっかり受け取らなければ、
何度でもやって来るし、
受け取り損ねるほどに、
お知らせの規模は大きく、質はより深刻さを増して
やってくるのです。
きゃ~~!!
嫌ですねぇ。。。
大きく深刻なのが嫌なら、
小さく軽い内にしっかり受け取ることが
肝要です。
特に、家族の中にそういう関係がある
ということは、別の人生からの持ち越し
の可能性が高いので、
多分、いくつもの人生で完了できなくて
今度こそ!と言う覚悟でそういう設定を
してきている可能性が高いです。
他人だったら別れれば縁は切れますが、
肉親はそうはいかないですからね。
いかに親子の縁を切っても、
血のつながりという事実は消えません。
そこに色々な学びがあるのでしょうけれど、
それを、どんな風に汲み取り、
この人生で統合させていくのか。
本当に受け取るべきものを、
受け取れているのかどうか。
頭のきれいごとのシナリオで
きれいにラッピングして
感謝とか愛でした!と丸く収めて
終われるのかどうか。
本当に卒業できたときは、
完了したかな?と思う余地がないほどに、
自分でそれがわかります。
死んでも晴れることはないと思っていた
怨讐の関係性であっても、
人間目線を越えたところの魂の愛に触れて、
それまでの人生のすべてがひっくり返るほどの
大転換が起きたりもします。
地獄の苦しみが深いほど、
そうした転換が起こった後の喜びや愛、
感謝などの恩寵は、言いようもなく
深いものです。
だから、いま苦しんでいる方は、
その苦しみの分だけ、
実は、ものすごく深い恩寵にたどり着く
可能性がある、ということでもあるのです。
そこにたどり着くかどうかは、
あなた次第です。
多分、そういう恩寵を得るところまで
たどり着く方は、山のような徳を
どこかで積んでいらしたのでしょう。
耐え難い苦しみに折れて、
這い上がれない人も確かにいるし、
一方で、何か大切なものを掴んで、
常人には為し得ない、光を放つ人もいます。
それらの人は、何が違うのでしょうか。
多分、そうした日々の中で、
あるいは、魂の旅路の中で少しずつ
積んできた徳が、無数の運命の分かれ道で
決定的な違いをもたらす方向に導く力となって
表れているのではないかな、と思います。
実際のところ、運命の分かれ道なんて
ほんの小さなことなのです。
何かとてつもなく人とは違う大きな力を
持っているから、この人はできて、
あの人はできないのだ、というわけでは
無いと思うのですね。
その差は本当にわずかなのだけれども、
そのわずかな差を何十倍、何百倍にも大きな差に
していく別の要素がそこに働いているのです。
良い方向に働く力をあえて表現するならば、
それは本人が積んできた徳なのだろうと
思うわけです。
何気なく人に親切にするとか、
良いことに寄付をするとか、
お金をかけてもかけなくても、
積むことのできる徳は色々ありますね。
意識しないで積むのが一番なのでしょうが、
下心ありありで積んでも、それはそれで
悪くはないと思います。
行動しているうちに、
自分が気持ちが良いから自然にやる
と言う風になっていくし、
そうなったときに、
自分から放たれているものが
以前とは違って、穏やかで明るく、
楽しいものになっていることに
気づくでしょう。
心には自然にゆとりができて、
現実生活もそのようになってきます。
だから、今苦しい人ほど、
何か徳を積むことを心がけると
良いだろうと思います。
そういう貯金ならぬ貯徳は、
色々な形で、たんまり利子をつけて
思わぬところに返ってきます。
そうしたら、またその利子を
周囲の人たちに振舞って、
自分も周囲も楽しい循環を作っていくことで
ますます大きな徳のエネルギーが
動き出します。
そうやって、あなたの徳の器も
大きくなっていきます。
たまに、ものすごく大きな徳の器の方を
お見かけしますが、それは、一朝一夕に
できることではなく、
バウムクーヘンのように何重にも積み重ねてきた
その人の魂の軌跡なのです。
願わくば、私もそんな風に徳の年輪を重ねて
行きたいものだと思います。