セッションしていると、
その人の中に色々な要素をたくさん
読み取るのですが、
たとえば、
これまでの人生の未完了の感情の蓄積とか、
他者から投げられた心無い言葉のエネルギー、
自分や他者、世界を呪った言葉の呪縛、
かつて固く心に誓った言葉、戒めの類、
神仏や魔物、悪魔などとの契約、
宇宙人によるインプラントやコードの類、
入り込んでいる様々な存在の影響などなど。
こういう雑多なものをたくさんたくさん
取り除いてクリアにして行った後で、
あるいはその途中で、
まるで背景のように、
その人が繋がっている、ある世界の
エネルギーを感じることがあります。
最初から分かる場合もありますが、
その人の人生のベースにその世界の
エネルギーが染み渡っているのを
感じるのです。
そういうエネルギーの気配は、
雰囲気にどことなく滲み出るので、
わかりやすい人もいればわかりにくい人も
いますが、
言われれば、本人も周囲も
何となく腑に落ちる感覚はあるでしょう。
色々なケースがありますが、
非常に魔術的な世界のエネルギーだったり、
魔界そのものだったり、幽界のエネルギー、
無明の、すべてが停止しているような
死ではないけれど生気のまるでない世界など。
その人を構成するエネルギーが
深くその世界に通じている場合、
それをセパレートするのは
ちょっと段階を踏みます。
ここに取り組むのは、
もっと表面のレベルの諸々が
ある程度クリアになってからでないと、
なかなか引っ掛かりが多すぎてきれいに
離れて行かないんですね。
そういう世界に繋がっているからこそ
人生を生きる気力が湧いてこなかったり
存在の奥がまどろみを貪り続けていたり
色々しているのですが、
それをどれだけ説いたとしても、
すぐには本人が自分の人生に戻ってくる
気持ちが全開になることはないでしょう。
そういう世界に繋がっていると聞けば、
頭では恐い！それじゃダメだ！とか思って
そんなつながりは切りたいと願うでしょうが、
実はその世界に逃げ込んでいるのは
自分自身だからです。
つまり、
そういう世界に逃避しているわけです。
そこにいれば、
この世界の諸々の煩わしさや辛さに
関わらないで済むと思っていて、
戻りたくないという思いがどこかに
あるのです。
だから、ちょっとやそっとじゃ戻って来ません。
もっと表面レベルの諸々を受け止めて、
この世界で自身の人生を引き受けて
行けるくらいの土台ができていないと、
逃避先を手放そうとはしないでしょう。
けれど、それを手放していく
準備が十分にできた方は、
もちろんセパレートしていくことは
できます。
虫や甲殻類が脱皮するかの如く、
自身の存在を構成するエネルギー要素から
その世界独特のエネルギーが
本当にきれいに抜けていきます。
すると、いつも何となくけだるさを
纏っていたような人が、
ものすごくクリアに輝いて見えたり、
どこか重さを感じさせていた雰囲気が
あく抜けしたように健康的に
見えたりします。
一つ一つの要素を解放し、完了させていくのは
絡み合った糸を解き、破れた個所を
修復していくような作業ですが、
この繋がっている世界をセパレートするのは
その人を構成するエネルギーの
タペストリーごと、洗濯するような
イメージとでも言ったらいいでしょうか。
それだけ、影響範囲がとても広いのですね。
だから、細かいところで一々
引っかかっていたら剥がせない。
事前にある程度の処理が完了していないと
できないんですね。
こういう背景のエネルギーみたいなものは、
その人のまとう雰囲気に出ると先に
書きましたが、
考えようによっては、
それはそれでその人のある種の魅力
みたいになる時もあるのかもしれません。
退廃的な雰囲気とか、
ちょっとミステリアスな雰囲気、
危険な雰囲気、
フワフワ系の不思議ちゃんとか。
ただ、これは私の見解になりますが、
その人の本当の魅力は、
やはり深く純粋に自分自身であるときに
表れてくるものだと思うので、
わざわざ異物を取り込んだり
現実逃避的に逃げ込んだものの
エネルギーをまとうのは邪道と言うか、
本物の魅力に比べたら
安っぽいものなんじゃないかなぁと
個人的には思います。
かつて、レナード・ジェイコブソンが
リトリートの時に、
神は純粋にあなた自身であることを
望んでおられる
というようなことを
言ったことがあったのですが、
色々経験してきて、この言葉の意味が
今深く腑に落ちています。
純粋に自分自身で在る以上に
美しく、力強く、凛々しく、
輝く生き方はないのです。
何者かの代理を生きるより、
何かの力を取り込むより、
ただひたすら、自分自身で在れ。
全ての命に祝福を。