お互いに、魂が震えるような
響き合う、素敵な関係性の人と出会い、
お付き合いしていきたい、と
多くの方が思っていると思います。
けれど、そう望んではいても、
なかなかそういう人に巡り合えないとか、
いざ深いレベルで気持ちの交流が
始まろうとした途端に、
自分から距離を置いてしまうとか。
愛されたい、愛したいと望みながら、
実際にその愛がやってきたときに、
うまく受け取れず、どぎまぎして
決して満足ではないけれど、今まで通りの平穏な、
大した感動のない表面的な生活に逃げ帰っていく。
そんなことがないでしょうか。
何も恋愛関係だけに限ったことではなく、
親子間や、お友達関係、仕事やパートナーなど、
あらゆる人間関係に通じることです。
頭で望んでんでいることと、
実際の自分の反応が正反対で、
自分でもどうしたらいいのか
わからなくなってしまうのですね。
こういう時に、自分が何を恐れているのか、
そのポイントを明確にしましょう。
よくあるのが、大切な関係性、
深く愛した存在を失うことへの恐れでしょう。
それも多分あるのでしょうけれど、
もう一つ見逃してはならないのは、
深く交流し始めると、
必然的に、相手の中に映し出された
自分自身の姿に直面することになる、
というところです。
どういうことかというと、
相手が自分をどう見ているか、
というところも、より生々しく強く
感じるようになるわけです。
それほど深い付き合いでなくても、
何となく感じてしまうことはありますが、
それでも、そんなに大事な存在でなければ、
スルーすることも可能だし、多分わざわざ
それをのぞき込もうとはしないでしょう。
けれど、自分にとってとても大切な存在となると
話は違います。
相手が自分をどう受け取っているかということは
結構重要なテーマになるでしょうし、
できる限り、そこに映る姿は好ましいもの
であって欲しいと願うものでしょう。
その思いが強いほどに、好ましくない姿が
映っているかもしれない、ということに、
恐れが大きくなったりします。
本当は相手が自分を毛嫌いしていたら
ショックで寝込んでしまうかも!
と思っていたら、まともに相手に
向き合うことはできなくなります。
好ましい反応だけが欲しくて、
そうでない反応は見たくない。
言葉でこんな風に書くと極端に
思われるかもしれませんが、
多かれ少なかれ、こういうことって
あるんじゃないでしょうか。
そういう恐れに振り回されて、
相手に自分をよく思ってもらうように
自分を差し出してしまったり、
コントロールしようとしたり
ということが起こっていきます。
そうなると、必然的にその関係性は
フェアなものではなくなりますし、
余計な下心のついた、純粋ではないものに
なっていきます。
そもそも、多くの人が求めているらしい
深く心が触れ合える関係性って、
どんなものなのでしょうね?
意外と、ほとんどの人が夢のような
漠然とした自分に都合の良い概念
でしか捉えていないのではないでしょうか。
相手の肩書や持ち物、容姿や才能とか、
そういうものをもっと突き抜けて、
純粋な命の存在として、
見つめてみてはいかがでしょうか。
そして
自分も、同じように純粋な一つの命として、
相手に向き合う。
そのときに、相手に映った自分の姿を、
目をそらさず、真っすぐに見つめ、
受け止めることができるでしょうか?
居心地が悪くて、まともに見つめられない
というのであれば、あなたのその理想は
ただの絵に描いた餅にあこがれているに
過ぎません。
その居心地の悪さを、しっかり
受け止めて統合していきましょう。
そうしたら、一つの命としての自分が、
真っすぐに相手の命を見つめ、
相手から返ってくるいかなる思いも、
受け止めることができるようになっていきます。
こういうレベルで触れ合えるようになると、
小手先のテクニックやあれやこれに
惑わされ、振り回されることなく、
直感的に本質を捉えて
応答できるようになっていきます。
あの人は自分のことを悪く思ったんじゃないかとか、
迷惑をかけたんじゃないかとか、
そういうモヤモヤとも無縁になります。
言葉を超えて触れ合った関係性のベースが
あるとき、そんな細かいことで左右される
ような関係性ではなくなっていくんですね。
親子でも友人でも上司部下でも、
どのレベルで付き合ってるかって、
みんな本能的にわかってるんじゃ
ないでしょうか。
深くふれあい、命をぶつけ合う感動のある
関係性を人生で構築したいと願うなら、
まずは自分が相手の命にまっすぐに向き合い、
見つめられるようになることです。
そういうことができるようになったとき、
あなたの周りには自然にそういう付き合い方を
する人たちで満たされるでしょう。
自分にふさわしいレベルの人がいないんじゃなくて、
今のあなたの在り方がそうだから、
そういう付き合い方をする人しか
出会えないんですよね。
あなたの中の、深く深く人と触れ合う力を
引き出していきましょう。