人間関係で、嫌な思いをしたくないから
先回りして嫌いな人に会わないように
遠回りをしたり、
その人の地雷を踏まないように
気を使って当たり障りのない話題で
その場をしのいだり、
というようなことってありませんか？
そういうことを積み重ねていくと、
結構ストレスになって、
人と会うのが面倒になったり、
行動を起こすこと自体が億劫になったり。
別に、誰に言われたわけでもなく、
自分からそうしているにもかかわらず、
どこか被害者意識を持って、
相手に「面倒な人」というレッテルを
貼っているかもしれません。
自分だけではなく、多くの人に
嫌われている人もあるでしょうけれど、
そういう場合も結局は自分の在り方ひとつで
相手から引き出すものは変わってきますし、
もちろん、自分の感じ方も違ってきます。
ではどんな在り方をしたら、
厄介な人、と感じる感覚から
違った捉え方になるでしょうか。
感情解放ワークでは、鏡の法則から、
相手の中に映った自身の姿を見つめることから
その取り組みポイントを拾っていきます。
嫌な態度をとる相手の意識の中に入ってみて、
相手の視点から、あなたに向き合ったときに
感じる気持ちを捉えます。
その人の中で、どんな感情が浮上している
でしょうか？
苛立ち、蔑み、優越感、怒りなどなど、
注意深く捉えてみましょう。
そしてそこに、深い呼吸をして
命のエネルギーを送りながら、
クサクサした気持ちに栄養を送っていきます。
結局のところ、不快な気持ちというのは
命のエネルギーが不足して
栄養失調になっている状態です。
だから、それを送って補ってやれば、
気持ちは楽になります。
そうやってエネルギーを送り続けていくと、
感情は層状になっていて、下から別の感情が
次々に上がってきたりします。
そうした変化もしっかり捉えて、
その感情のエネルギーの中にある、
飲み込んだ言葉や叫びなどを
声に出さなくてもいいので表現してあげると、
それだけで随分と楽になります。
根本的には、こういう感情表現を
自分で止めているから、
辛くなるのですよね。
要は、「感情の便秘」です。
溜め込まず、上手に感情と付き合えるように
トレーニングしましょう。
子育て中の親御さんは
よくご存じかと思いますが、
大人になれば当たり前に
うんちやおしっこもできますが、
小さな赤ちゃんは親御さんに
それができるように教えてもらうんですね。
トイレトレーニングに苦心される
ママさんのお話を伺ったりすると、
本当に大変なんだなぁって
子育て経験のない私は頭が下がります。
実は感情もそれと同じように、
感情の便秘にならないように、
上手に表現してあげる方法や、
どんな感情もそれ自体が悪かったり
汚かったりするのではないんだよ
と教えられないと、私たちは自然にそれが
できるようにはならないのだと思います。
怒りや憎しみ、嫉妬は悪い感情なんだ、
と思い込んで、そういうものが自分の心に
浮上した時、ジャッジして抑圧してしまう
ことってよくあると思います。
また、どうしようもなくそういう気持ちが
生まれてきてしまう自分を責めたり、
ダメな人間なんだと卑下したり。
うんちもおしっこも、
ばい菌だらけで汚いものだ
というイメージがあるかもしれませんが、
健康のバロメータでもあり、
良い状態のうんちやおしっこができるのは、
とても大切なことですよね。
それらが汚いから嫌いだ！と言って、
一切しなくなったら、それこそ
病気になってしまいます。
それと同じように、私たちも
汚い、良くない感情と言われる感情を
抑圧し、無かったことにしようとすることで、
どれだけ心を病ませ、人生を複雑に
しているでしょうか。
心に怒りや憎しみが生まれたって、
適切に対処する方法を知っていれば、
それ自体は問題ないのです。
それを知らないからこじれてこじれて
苦しくなってしまうだけでしょう。
無かったことにしたり、別のものに
すり替えることは、自分に嘘をつくのと
同じです。
一つ嘘をついたら百も二百もその上に
ウソを重ねなければ自分を保てなくなります。
そうして保った自分がどれほど歪んだ
ものになるか、想像してみれば
わかると思います。
自分に嘘をつかず、
誰かに八つ当たりをするのでもなく、
適切に応答するすべを
身に着けましょう。
それができるようになると、
問題は相手にあるのではなく、
どこまでも、自分の中にあるのだと
わかるでしょう。
やるべきことは、
相手を思うようにコントロールすること
ではなく、
まだ自分がマスターできていない感情に
適切に対処できるようになることです。
ここを取り違えると、
人生は複雑怪奇に歪み、絡み合って
ますます苦しくなりますからね。
いずれにせよ、現実をどうとらえるかは
あなた次第です。