自分の心がいっぱいいっぱいの時って、
些細なことでもとても負担に感じたり、
人にきつく当たってしまったり、
厚意も悪く取ってしまったりって経験、
誰にでもあるんじゃないでしょうか。
余裕のある時だったら笑って応えられるのに、
そういうときって、自分でも嫌になるくらい
恐い顔してキリキリしてますよね。
私自身、前職で鬼軍曹と言われてましたが（笑）
ほんっとうに余裕がなかったです。
毎日時間に追われながら、ギリギリの
緊迫感の中で仕事してましたし、
上司にも、その緊迫感を楽しめる位に
なったら一人前だとか言われてましたので、
そういう中で仕事をこなせる自分に
変なプライドも持ってましたね。
そんな妙な価値観に縛られて、
心身共に病んでいきましたけれど、
今思えば、随分と狭い世界で
生きていたなぁと思います。
かといって、今は広い世界で生きている
というわけでもないですけれどね。笑
少なくとも以前よりは、
自分の心も体も大事にして
生きて居られているように思います。
心がいっぱいいっぱいの時って、
確かに現実も大変なように思えるのですが、
その大変さの多くは、実は心の内に
浮上してきた混乱のエネルギーで
溢れてしまっているから、
のような気がします。
セッションでも、仕事や育児などで
いっぱいいっぱいになっている方の
感情のエネルギーを統合していく場面が
しばしばあるのですが、
うまく収められると、
同じ場面でもそれほど大変ではなく、
もっと効率よく動けたり、
人に頼んだりできるようになって
余裕が生まれてくるビジョンに変化していきます。
親子関係のセッションでも、
幼いころに親が忙しくてあまりかまって
もらえなかったというようなシーンでも、
同じように、親御さんの意識に入って
諸々感じていらっしゃる大変さの感情の
エネルギーを統合すると、
ちゃんとお子さんに向き合ってあげられるように
なっていったりします。
もちろん、人によってそれだけの要因ではない
場合もあるので、ケースバイケースですが、
特に混乱して頭がいっぱいになっている
ケースでは、随分と心が軽くなって
見えているビジョンも変わっていきます。
こんな風に、
自身が体験している現実というのは、
出来事そのものよりも、
実はそれを受け取る本人の状態で
いかようにも意味合いと反応、そして
結果が変わっていくものなんですね。
だから、自身の心がいかに
ごちゃごちゃと込み合っておらず、
柔軟であるかは、人生の生きやすさに
直結しているでしょう。
最近では、コロナ禍でみなさん
家で過ごすことが多くなったこともあり、
断捨離が随分と流行りましたが、
外側がすっきりするのと同時に、
内側もすっきり、要らないものに気づいて
どんどん手放していこうとされている方も
多いですね。
そうして今まで一杯だった心に
広いスペースができると、
それまでのバランスと随分違うので、
しばらくは戸惑う期間があるかもしれません。
今までそこにあったものがない、という
淋しさ、空虚な感じを感じる方も
あるかもしれませんし、
ただひたすらすっきりした心地良さだけがある
という方もあるかもしれません。
いずれにせよ、多かれ少なかれ感じる
違和感や心許なさは、
新しい自分が生まれていくには
必ず通る道ではあるでしょう。
余分なものを手放した素の自分と
じっくり向き合って、
鎧で防御したり、ゴテゴテと何かで
盛ってない自分はどれほどのものだったのか、
とことん、見つめてみたらいいと思います。
そうして初めて、気づくこともあるでしょうし、
見えてくるもの、わかることがあるでしょう。
そこから、新たなあなたの歩みが始まります。
パンパンになってしまっているときは、
もうそれ以上は入らないのです。
息も、吸いきったら吐かなければ
新しい空気が入ってきません。
吸うことばかりを好んで、
吐くことを恐れる人もいますが、
深く吐けば、深く吸うことができるのです。
破壊と創造がセットであるように、
吐く息と吸う息もセットです。
自身の人生に、
ふか～く深呼吸させてあげましょう。
そうして、吐いて、吸って、のリズムに、
活力を取り戻していく自身の命を
感じて見ましょう。
そういう自身の自然なリズムを刻めない
状況にいま在るのなら、
そこはあなたがいるべきところ
ではないのかもしれませんね。
手放せない、と思い込んでいるけれど、
実はもう手放せてしまうものも
あるのではないでしょうか。
気が付けば季節は巡り、
今年も残すところあと4か月ちょっと。
やってくる秋、冬をどう迎えるのか。
次の年を、どんな年にするのか。
巡る季節と、星々とともに、
再度自分をチェックしていきましょう。