人生の幸福度って、結局のところ、
どれだけ自分自身との関係性を
健全に育めているか、というところに
かかっているように思うのですが、
見るからに自分に自信がなくて、
自分を信頼できず、常に支えてくれる
誰かを探している人もいれば、
いつも自信たっぷりで、
少々の困難に遭ったとしても、
自ら道を切り開いていけるように
見える人もいます。
今まで、様々な方のセッションを
させていただいてきましたが、
表面ばかり見ていては気付かなかっただろう
領域で、見た目とは全く違った在り方を
していて、予想外のことに驚く方もありました。
上記のような例で、おそらくほとんどの人が
前者の人は健全な自分自身との関係性を
築けていない一方、後者の人は、十分にそれが
できている人だろう、と思ったことでしょう。
ところが、後者のようなタイプの人でも、
深いところで自分自身と分離していて、
ほぼハートの声も自身の感情も
取れない人がいるのです。
一見、今のところ人生はとてもうまく
行っているように見えますが、
このままいくと、どこかの段階で伸び悩むか、
大切な人間関係で困難を抱える可能性も
あるだろうなと、構造的なところから
予測がついてしまいます。
自分を信じていると思っていたけれど、
実は信じていたのは自分ではなく、
外部から取り込んだ知識やハウツー、
誰かの言葉やどこかからか取り込んだ
力だったりした場合、
その人は自分を信じ、自身の人生を
生きていると言えるでしょうか？
この問いに答えるには、
自分とは何か、という存在の根源的な
問いに答えなければならず、
なかなかに難しい問題ですが、
私が健全だろうと今のところ考えているのは、
少なくとも、自分の気持ちやハートの声の
感覚が取れること、そして、
自身の中心からやってくる力や導きに
繋がれていることを基準にしています。
これができているのなら、
どれだけ何を取り込んだとしても、
外から取り込んだ異物を自分だと
勘違いすることもないでしょうし、
適切に、取り込んだものを
ツールとして使いこなすことも
できるだろうと考えるからです。
自分の内側から溢れてくるもの、
もたらされるものより、
取り込んだものを主に置くというのは、
結局のところ、自分を信じていない
と言えないでしょうか？
自分がわからなくなるほど
取り込んだものが自分を差し置いて
自身のアイデンティティを構築している
ということは、それだけ徹底的に
自分を封じているということです。
どうしてそういうことをする
必要があるでしょうか？
そこに、深い自己否定があるように
感じてしまうのです。
何かを克服するために、様々なツールを
活用するのは良いと思います。
けれど、そこでハートの声や
気持ちのカケラ君たちが、
今まさに自分が進もうとしている方向とは
反対のサインを出しているとき、
この声に耳を傾け、適切に応答するのではなく、
抑圧、シャットダウンして進もうとすると、
様々な不調和が起こってきます。
ツールを取り入れるときは、
気持ちのカケラ君たちやハートの声に
よく耳を傾けて、恐れや不安があるなら
ちゃんとそれを受け止め、統合しつつ
進めることが大切です。
それをしないで、頭が進みたい方向に
何が何でも進めるために、内なる声を
シャットダウンする、という在り方に、
自分自身との関係性が調和しているとは
言えないでしょう。
結局、自分に対してこのような態度を取っている
ということは、潜在的に、他者に対しても
そういう態度を取っている可能性が
あるということですし、
また自分が自身にしているように、
人からもされるという鏡の法則を通して、
問答無用で意見も聞いてもらえないまま
無理やり他人の意志を押し付けられる
という出来事も引き寄せる可能性も。。。
だからこそ、外側の人間関係のみならず、
温かく、優しい世界に生きたいのであれば、
自分が自身にどう接しているか？
が大事なのです。
そこができていれば、
ツールを使ってさらに調和しながら
飛躍していくことができます。
大切な人が自分の方針とは反対の意見を
言ってきたときに、誠実に耳を傾け、
互いの心情を分かち合いつつ、
建設的な道を見出せる在り方は、
ここから始まるのです。
人生は、その人その人、唯一無二のものであり、
ハウツーやメソッドですべて片が付くもの
ではありません。
人生の、より深いレベルに自分を開いて
自身の人生を生きる喜びに触れて行きましょう。