昨日に引き続き、
過去世の話をもう少し書いてみます。
過去世の影響を今生に引きずるというのは
結構色々事例を見るのですが、
過去世で怪我をしたり、病気で弱っていた
ところが今生でも同じ場所に怪我をしたり
病気だったり、原因不明の不調を長年
持っているというケースもよく見かけます。
過去世で背中を刺されて殺されたストーリー
が出てきた方は、同じ場所に長いこと
痛みを抱えていましたし、
過去世で同僚の嫉妬から手を刺されて
才能のあった仕事が二度とできなく
なってしまった方は、今生、幼い頃に
手に大怪我をしたことがあったそうです。
また、怪我や病気ではないものの、
過去世で磔刑に遭って亡くなった方は、
毎晩寝るときに天井から槍のようなものが
落ちてきて体に刺さる夢を見る
という方もありました。
また、私自身もそうなのですが
武士だった過去世で首を取られて亡くなった
とか、逆にたくさんの敵の首を取って
手柄を立てたというストーリーを持っていて、
今生、首に不調を抱えているとか。
強烈な印象が、深いレベルで刻まれて
今生に持ち越されているんでしょうね。
セッションでそういうカルマが清算されると
体の不調も同時に解消されることは
よくあります。
こういう事例を見ると、人間というのは
とても不思議な存在だな~ということを
いつも興味深く思います。
こうした不調がすべて過去世に起因するもの
とは言えないのですが、過去世の要因を
解消することで良くなっていくということも
実際、あるんですよね。
一つの現象を解消していく道は一つではないので、
過去世から入る人もいるし、何か霊的な思念や
呪いの類などに対処することで良くなっていく
人もいるでしょうし、
あるいは、食事や環境など物理的なレベルから
取り組んで、解消していく人もあります。
いずれにせよ、その問題が解消されるまでに
辿った道のりを含めて、その人のカルマ解消の
歩みなのだろうと思います。
だから、すんなり問題が解消する方法に
たどり着く人、ものすごく紆余曲折辿って
探しに探してようやくたどり着く人、
いらっしゃいますよね。
同じ方法ですぐに良くなっていく人もいれば、
みんな良くなっていく中で、自分だけが
思うような結果が出ないってこともあり。
私自身にもそういう経験があるので
その苦しさはよくわかります。
でも、苦悩しながら遠回りしたからこそ
得られたものもあり、これがすんなり
できていたら、この宝はなかったんだろうな
と思うのです。
話はちょっとそれましたが、
過去世のビジョンを見て大きな癒しが起こるのは、
メインとなる出来事が起こった原因や
いくつもの伏線を丹念に読み解いていって、
そこにある様々な人たちの心情から、
真実に触れた時だろうと思います。
なぜ悲劇が起こったのか。
その出来事に収束していくまでに、
たくさんの人たちの選択や思いがあって、
単純にこれだけが原因、ということは
ないのですよね。
たとえば、嫉妬から恋人を殺してしまった
女性がいたとします。
恋人が別の女性と二人で会っている場面を
見てしまったがゆえに彼女は恋人が
自分を裏切ったのだと思ったのだけれど、
彼は彼女を愛していた。
ただ、それを曲解させるような
第三者の悪意があったのを知らずに、
生涯、彼女は憎しみを抱いて人生を
終えたのだとしたら。
なぜ彼女は彼を信じられなかったのか。
なぜ第三者は彼女に悪意を抱いたのか。
彼と彼女の愛情の在り方はどうだったのか。
などなど、色々見ていくポイントは
あるわけです。
普段から嫉妬深く、疑り深い彼女の心の根っこに
あったものが統合されないままだとしたら、
今生でも、恋人は殺さないかもしれないけれど、
同じように人を信頼できず、束縛、執着
してしまう苦しみを繰り返すかもしれません。
そして、悪意を抱いた第三者も、
実は自分自身のある要素の写し鏡であり、
その動機の根にある種をきちんと統合
できなければ、
再び自分や他者を傷つけてしまう
可能性もあるわけです。
そして
男性が彼女と信頼関係を築けなかったのは
なぜなのか、その要素もまた、同じく
今生の自分の一面を表しています。
こうした要素のそれぞれを深く見つめ、
統合していくことで、自分自身の在り方に
変容が起こるんですね。
こういう作業は
別に過去世のストーリーでなくても、
今生の出来事から、いくらでもできるので
入り口はどこからでもいいのですが、
過去世のストーリーを見るときは、
今生以上に強烈な気づきになる場合と、
強烈すぎるストーリー故に、どこか入りきれずに
中途半端に逃げる方と、大きく二通りに
別れる気がします。
まぁ、セッションで見るのは大抵、
未完了の感情がわだかまっている人生なので、
辛いストーリーが出てくることが多いのですが、
もちろん、幸せな人生を見ることも
ないわけではありません。
そしてそれが今生への励ましになることもあります。
いずれにせよ、どうせ過去世を見るのなら、
今生をより豊かにする糧を持って帰りたいものですね。