無料遠隔ヒーリングのご感想で
ちょっと気になったものがあったので
今日はそれについて書いてみます。
感情解放ワークで、不快な感覚が出てきたとき、
一生懸命、自分に言い聞かせて収める人が
いるのですが、
これはワークの趣旨とは全然違うことを
やっていることになるので注意してください。
感情解放ワークでないのなら、
そういう収め方もアリとは思いますけれど、
それだと単に抑圧しただけになるので、
また気を抜くと噴き出してくるでしょう。
ワークの場合は、その不快な感情を
ある意味、「ガン見」するんですよね。
言い訳もしない。解釈を変えるとか、
そういう思考の部分でやることは
一切やらない。
浮上している感情のエネルギーを
命の呼吸などを使いながら、
しっかり感じて、生き切ります。
捉え方を変えたりするのは、
「生き切る」こととは違う話なので、
それもアリと思いますが、
ワークでやってることとは別のものです。
ものすごく恐いのに、
「大丈夫。大丈夫」と言い聞かせていたり、
すごく悲しくて悔しくて傷ついてるのに
「こんなのは何でもない」と
思い込むのはワークではない、ということです。
ワークでは、たとえば恐かった時、
恐怖のエネルギーをそのまま受け止めるのと同時に
何がどう恐かったのかを明らかにしていきます。
たとえば、失敗するのが恐いのだとしたら、
失敗しても恐くない人も、世の中には
いるわけです。
でもあなたは恐い。
失敗すると、どうなってしまうと思って
恐がっているのか。
それを明らかにするのです。
失敗すると、みんなに迷惑をかける。
⇒みんなの辛そうな顔を見るのが辛い。
⇒みんなから責められ、白い目で見られる。
⇒とてもいたたまれない。孤独。
とか、
失敗すると、地位や財産を失う。
⇒家庭崩壊。住む場所もなくなる。
⇒みんなから相手にされなくなる。
⇒自暴自棄になり、のたれ死ぬ。孤独、淋しさ
とか。
人によって、色々なストーリーが出てくるのですが、
よくワークショップなどで掘り下げるときは、
恐れている状況が起こったら、最終的には
この人生はどんな風に終わりそうか？
というところまで掘り下げます。
すると、みなさん、色々な死に方をイメージ
されるのですが、そのイメージというのは、
実は過去世やご先祖様が体験したもの
だったりするんですね。
そういう記憶を、魂の中に刻まれて持っている
ということなのです。
だから、
そんな風になりそうな予感がすると、
無意識のうちに辛かった体験の記憶の気配が
浮上してきて、恐くて恐くてたまらなくなるのです。
もう二度とあんな思いはしなくない。
だから、何としても回避しなければ！
と、猛烈に生存本能がフル回転して
恐怖感を掻き立てます。
でも、ここまで深く掘り下げないと、
普通はなかなか気づけないのですけれどね。
ワークでは、このように魂に刻まれた体験で
味わった未完了の感情を統合していきます。
そうすることで、辛い体験の記憶が
癒えて行って、目の前の出来事がそれほど
恐怖を掻き立てるようなものには
感じられなくなっていくのです。
言い聞かせなくても、見方を変えなくても
ザワザワしないんですね。
どこにも抑圧はありませんので、
気を抜いたらまた恐怖に駆られている
なんてことも、ありません。
言い聞かせるのは、何度も何度も
繰り返しすると思いますが、
それは問題の根っこが根本的に解消されてない
ということです。
恐怖感の奥を見つめるのはなかなかに
勇気の要ることではありますが、
自分が何を恐れているのか、
本当に分かってしまったら、
対処のしようもあるし、適切に応答できる
可能性を見出せるわけですから、
ここはしっかり命の呼吸で恐怖を受け止めながら、
恐怖と対話してみたらいいと思うのです。
感情解放ワークでは、
この命の呼吸をとても大切にしています。
普通だったらとても受け止められない気持ちを
受け止められるのは、この呼吸があるからです。
いつも私はこんなたとえでお話するのですが、
深い海の底で作業をされる潜水士さんという
お仕事をされる方たちがあります。
彼らは、地上からチューブで酸素を送ってもらう
ことによって、空気のない深海でも
安全に、落ち着いて作業ができます。
命の呼吸は、この潜水士さんの酸素チューブの
ようなもので、これがあるから、意識を明瞭に
保った状態で感情を受け止められるのです。
だから、息を止めたままぐっと不快な感情を
こらえるわけじゃないんですね。
思考で感情をねじ伏せることなく、
命の呼吸とともに、受け止め、生き切ることを
ぜひ実践なさって行ってください。
感情を感じることは、
恐くないんだ、という体験を
積み重ねていってほしいですね。