子供の気持ちに向き合うために

昨日お会いしたクライアントさん、
もう1年ちょっとくらい定期的に
ワークショップや個人セッションなどに
通ってきてくださっているのですが、
とっても嬉しいご報告をいただきました!

この方が初めてご相談に見えたときは、
息子さんが学校に行けず、引きこもっていて
コミュニケーションがほとんど取れない状態
でした。

母親として、とても辛い日々をお過ごしだったと
思うのですが、その分、ワークにもとても熱心に、
真摯に取り組んでこられました。

必死だったと思うんですね。

他にも色々されていたとは思うのですが、
自分の気持ちから逃げずに受け止めていく術を
身につけられ、様々な気持ちを統合し、
癒していかれたことで、このお母さまはお会いするたびに
どんどん変化されて行かれました。

以前は息子さんに対して腰が引けた感じだったのですが
息子さんにもしっかり向き合えるような態勢が
月を追うごとに整っていかれるのを私も側で
拝見していました。

そうしたお母さんの変化を感じてか、
だんだん、息子さんと食事が一緒に取れるように
なりましたとか、一緒にカフェでお茶をしました
とかいったご報告をお聞きするようになり、

この春には息子さんは無事に通信制の高校にも
進学されました。

最近では、これまで甘えられなかった時間を
取り戻すかのように、息子さんの方から甘えてくる
そうで、お母さん、息子さんにとって、
かけがえのない時間を過ごされているんだな~と
拝見しておりました。

そして昨日はなんと!!
そんな息子さんがバイトを始めたというのです!!!

これには私もびっくりして、本当に嬉しかったです。

去年お会いした当初のあの状態から、
よくここまで来たな~って、
お母さんも、息子さんも頑張られたんだな~と
深い感慨を覚えます。

不登校のお子さんを抱える親御さんからのご相談を
しばしば受けるのですが、やはりカギとなるのは
親御さんご自身の在り方ですよね。

不登校にも色々な要因はあると思いますし、
一概に学校に通えるようになるのが正解だとも
思いません。

けれど、養育者がお子さんをきちんと
受け止められる態勢になっているかどうかは、
どんな状況であれ、この問題を良い形に収束させて
いく上では、避けては通れないポイントです。

お子さんたちの生きる力が養われていく
原点になるわけですからね。

サロンに見える親御さんは、まだその状況を
どうにか打開したいともがいている方たちですので、
様々アドバイスをさせていただくのですが、

親御さんたちも様々なご自分の成育歴を抱えつつ、
もがきながら子育てされています。

自分の気持ちを持て余しながら、それでも
待ったなしに家族に、お子さんに向き合わなければ
ならない大変さはいかばかりだろうかと思うのですが、

まずはご自身のお気持ちを自分がしっかり
受け止められる態勢を整えるのが大事です。

そこができないと、様々な状況にも
お子さんにも、パートナーにも
まともに向き合うことができません。

そこから、機能不全が様々なところに
現れてきます。

でも、自分の気持ちをしっかり受け止められると、
今まで向き合えなかった状況や家族にも、
ちゃんと向き合って応答することが
できるようになります。

そうやって、少しずつ家庭内の機能不全が
回復していくんですね。

自分の心の内の状況が、そっくり外側の現実に
現れてくるわけです。

長いこと機能不全の環境の中で暮らしてきた方は、
深い絶望を諦めの蓋で抑え込んで、
日々を死んだように生きている、という方も
少なくありません。

でも、その状況を脱したいのであれば、
「諦め」というある種の安らぎへの逃避を拒絶し、

自分が本当は何を感じ、どんなニーズを持っていたのか
という原点に戻らなくてはなりません。

そして自分の気持ちをしっかり受け止め、
もう一度自身の在り方を選択し直す必要があるのです。

その選択から、別の道が開けていくからです。

このお母さんも、たくさん、たくさん、
ご自身の気持ちに向き合い、受け止めて、
ご自身のズルさ、弱さ、醜さからも逃げずに
対峙してきました。

そんな姿を側で拝見していていつもすごいな
って思ったのは、どんなに恐がって怯えていても、
深いところではしっかり覚悟を決めて、
肚を括っていらっしゃるところでした。

ここ、すごく大事です。

表面的な形だけは熱心にやっていても、
深いところで自分がたどり着きたいところ
に対して、本人が肚を括ってなければ、
結局は続かないし、結果も出ないんです。

どんな自分であっても否定しないで
本当に見て、認めよう、というところが
ピタリと定まっていれば、必ず結果はついてきます。

でも、自分の弱さ、ズルさを認めたら
ダメな親であることを認めなければいけない。
それはできない、となると、そこで
癒しと統合のプロセスはストップします。

そんな場面を幾たびも見てくると、
その方は自分にとって最もハードルの高い学びを、
子育てを通して学ぶことを設定していらっしゃる
のだなぁとつくづく思うのです。

そのハードルが飛べなければ、子育ては
地獄のようになり、そこが越えられれば、
家族関係は本当に幸せいっぱいのものになる。

まさに天と地ほども違う未来が待っています。

今どんなに辛い状況に在ったとしても、
奇跡のようなこうした癒しと調和の姿を見ると、
その学びに流れる深い愛を感じます。

困難な学びを越えて、魂の旅路を行く人が
愛と感謝にたどり着きますように!

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