感情解放ワークでは、
自分が何を感じ、何を感じていないのかを
認識することがものすごく大事なのですが、
これを認識することを意識、無意識的に
避けようとする人も中にはいて、
そうなるとワークは結構難儀します。
感じているなら、こう感じている、
感じていないなら感じていないでいいのですが、
認識すること自体に抵抗のある人は
いずれも感じているとかいないとかの事実を
自分のこととして受け止めていない
印象があるんですね。
つまり、自分の感じているものをまるで
他人事のように捉えている感じがするのです。
どうしてそうなるかと言うと、
自分のこととして受け止めると辛いので、
ワンクッション置くように、
自分から分離して捉えているからでしょう。
たとえば、私がエネルギー的に読み取って、
「こんな気持ちがあるみたいですけれど、
ご自分ではどう感じられますか?」
と問うと、
否定も肯定もされずに
「へぇ~、そうなんですか」
と答えられたりします。
違うのか、自分でも心当たりを感じるのか、
あるいは全くよくわからないのかを
いったん感じて私の言葉を吟味することがない
答え方なのですね。
こういう状態をエネルギーでとらえると、
やっぱり感情のカケラ君には触れておらず、
意識はどこか違う次元から、まるで
映画か何かを見るかのようにそれを
認識しているように私には見えます。
この状態でエネルギーを流しても、
エネルギはほとんど届かないので
変化はほぼ起こりません。
ヒーリングのエネルギーが届くには、
本人の意識の在り様がとても大事です。
だから、私の感情解放ヒーリングは、
ヒーラーにお任せではなく、
必ず、受ける方との共同作業になります。
こういう状態の方が癒えて行くことを望むのなら、
自分のことを切り離しているその分離を
分離しない状態に戻していかなければ
いけないわけですが、
ご本人がこれをどこまで望むのか、
ということが次に問われます。
分離しているにしても、
故あってそうなっているわけですから、
分離したその在り方を戻していかないと
癒えませんよ、と言われて
はいそうですか、って感じですぐに転換
できるわけではないのです。
中には、すぐに肚を決めて転換できる人も
いないわけではありませんが、
相当稀なケースだと思います。
なぜかと言えば、分離を戻せば、
分離によって感じないで済んでいたものを
感じるようになってしまうからです。
それを感じて受け止めていくプロセスを通過して、
感じても大丈夫な自分にまでならなければ
いけないのです。
本気でこの分離を解消していこうと思えば、
ある期間、このプロセスに向き合い続けることに
なるわけで、そのプロセスを始めるのかどうか、
と問われることになります。
セッションでは、このプロセスを始める
メリットとデメリットを説明して、
これを回避した場合に予想される状況と、
進めた場合のビジョンなどのお話をしますが、
大抵の方は、進めた方が良いと頭では理解し、
その方向を望みます。
けれど、実際に進めようとすると、
頭でこうしようと思うようにはいかないのですよね。
それはもう、95%くらいの方は、
そうします、とおっしゃられても、
在り方は変わりません。
でも、そういう方向に行くんだ、と決めることは
とても大事なことだと思います。
意識をそちらに向ける。
すると、望んでいるはずなのに、進めない自分がいる。
それを認識することが、実はとても重要なのです。
今度は、ブレーキを踏んでいる、この自分と
対話するんですね。
そうして初めて、統合への歩みをスタート
できるのです。
でも、多くの人は、ブレーキを踏む自分を
悪いものだと思って抹殺したいと思うので、
見ない、無かったことにする、とかして
頭だけで進めようとします。
これが空回りと行き詰まりの原因になるんです。
頭でアクセル踏みつつ、でも心はブレーキを踏んで
自分の望みを邪魔している、と捉えると、
自分と敵対して戦ってしまうことになるので、
ますます分離は深まります。
必要なのは、自分の望みを邪魔するように見える
その自身の一部と、本当に対話し、言い分を聞いて
受け止め、交渉し、和を見出していくことです。
こういうプロセスを踏むのって、
忍耐力や寛容さ、清濁併せ呑む器が必要ですね。
そういうものが、養われていくのが
自分との対話なのです。
人間として、こういうものを身につけることって
とても大事だし、もし身に着いたら、
すごいことだと思いませんか?
周囲にこんな人がいたら、すごく尊敬するでしょう。
そういう人に、自分がなるわけです。
そういうプロセスを始めるということの
重さや意味が、わかるでしょうか。
自分を開くって、そういうことなんですね。
ただ単に、抑圧された感情を解放すれば
楽になるんでしょ?ってことじゃないんです。
自身のあらゆる感情に寄り添えるって、
どういうことでしょうね?
それができる自分って、
今の自分と何が違うでしょう?
本当にその自分になりますか?
よ~く考えてみてください。
あなたに、最高最善の選択と、
喜びの人生がありますように。