最近こんな本を読んでおります。
「李登輝より日本に贈る言葉」（ウェッジ刊）
アジアの国は親日的な国が多いと聞きますが、
日本の自虐的な歴史教育を受けていると、
なかなかそういう意識も持てない中、
台湾総統まで務めた筆者が日本にどんな言葉を
贈るのか、興味があって手に取ってみました。
李登輝氏は戦前の台湾日本統治時代の日本の教育を受け、
京都大学でも学んでいます。
その氏が、日本の教育を受けて良かった、
日本の精神文化の粋である武士道など、
高い精神性と美を尊ぶ日本文化は、
世界に稀なる特殊な文化であることを
日本人は自覚しなければならない、
と訴えている様は、日本人として非常に
ハッとさせられるものがあります。
2014年の本なので、安倍政権やアベノミクスを
称賛している部分はちょっと、と思いましたが、
今の安倍政権を氏はどう見るだろうか
と思いながら読みました。
色々考えるところの多い本でしたが、
国のトップ（氏は台湾は中国の一部ではないと明言）
まで務めた氏の「公の仕事」に自分を捧げる
その姿勢に、覚えず今の自分を省みていました。
政治家は清濁併せのむようなところがないと
務まらないもの、またそうしていく内に
濁濁としていくものというイメージもある中、
氏のその精神に、政治家である前に
人として、リーダーとしてあるべき姿への
強靭な精神を感じました。
私には到底及びませんが、
これはどんな仕事をする人にとっても、
多かれ少なかれ在るべきものではないだろうか、
と思いました。
トップを張るには、あるいは一流の人間として
リーダーシップを発揮するには、
歴史に裏打ちされた大局観と、豊かな教養から来る
深い精神性、そして実務能力と自分を超えたもの
によって支えられた信念のどれ一つとして
欠けてはならず、
その積み重ねが機能している人ではくては
務まらないのだな、としみじみ感じました。
（氏はクリスチャンであり、信仰は
リーダーとしての孤独な戦いを支えるのに
無くてはならないものであると言っています）
今の政治家は、、、とぼやく前に、
自分がどれほどのものだろうか、と
圧倒されずにはいられません。
歴史に裏打ちされた歴史観もなければ、
教養もないし、信念は絶えず揺らぐし。。。（＾＾；
今からでもちょっとずつ学ばなければ。
こういうことは、本当はもっと
若いうちからやるべきなんでしょうね。
まぁ、何ごとも遅すぎるということはない。
という言葉で自分を励ますとしましょう。
そんな氏の言葉に刺激を受けて、ヒーラーとしての
自分を改めて自らに問うています。
ここまでどうにかこうにかやって来たけれど、
授けられた力をどう使っていくのか、
ヒーラーとしてどう在るべきなんだろうかと、
もっと深くこの人生と、この土地に根差した
ビジョンを掘り起こしていかなければいけない
と感じています。
このところ、日々のあれやこれやの悩みで
ご相談を受けても、そのテーマが実は
もっと深いところ、
問題の解決とか収束、そこそこの平安という
レベルではなくて、
多分ご本人の想像しているよりももっと
根本的なレベルからの呼びかけであり
揺さぶりであるというケースが増えています。
なのでセッションの流れも必然的に、
表面に見えていることのもっとずっと「奥」への
働きかけになっています。
言葉にするのはとても難しいのですが、
今、私たちの感じる生き辛さの多くは、
そういうレベルからの変革を求める
集合意識的な大きなうねりの一部
なのかもしれません。
そういう中で特に感じるのは、
素晴らしい資質を持ちながら、
眠っている人が多い、ということです。
これは私自身も含めて、なのですが、
そこそこのレベルでしか働いていない。
でも、実はもっと大きなエネルギーの
ポテンシャルがあるのに、分厚い蓋があって
奥が使えていないのです。
また本人の意識も、そんなものがあるなんて
微塵も気づいていないことがほとんどです。
ごく浅いレベルの力で右往左往して
自分とはこういうものだ、という認識なので、
実はもっと素晴らしい資質をお持ちですよ、
とお伝えしても、にわかには信じられないのです。
起こっている出来事は、
その奥のエネルギーの突き上げとも言えます。
けれど、これも多くの方がそうなのですが、
現実が揺さぶられると、恐れや不安から
ますます身を固くして眠りに入ってしまうことが
しばしばあります。
そうやって何生も同じように目覚めることが
できなかった人生があったりします。
でも、今度こそ、突き上げるマグマのような
自身の奥からのエネルギーを、人生にしっかり
還流させなければなりません。
それを、どんな風に実現していくのか。
私自身もチャレンジの最中です。