感情解放ワークで抑圧された感情のエネルギーを
受け止めていくとき、気持ちの悪いものを
嫌々我慢して飲み込むように受け止めている方を
たまに見かけます。
こういう風になるのはワークとしては
うまくいっていないわけで、
実際いくら命の呼吸を送っても、
統合はされないと思います。
私は抑圧された感情を、小さな子供のように
擬人化して「感情のカケラ君」って呼んでますが、
この子は一番辛い時に、一番側にいてほしい人、
つまり自分自身に見捨てられ、切り離されて
しまった存在です。
故に、とても傷ついており、心細く不安で
命のエネルギーも送られなくなっているので
栄養失調状態にあり、絶望しています。
そもそもこの子をそんな状態にさせてしまったのは
自分自身なんですね。
いくらこの子がモンスターのように見えようとも、
この子自身には罪はないのです。
ちゃんと命の呼吸で栄養を送ってあげて、
居場所を与え、抱きしめてあげれば
悪さをすることはありませんし、
みすぼらしくもありません。
統合のプロセスを一度でも経験された方は
ご存じだと思いますが、
自身の内側で打ちひしがれ、うずくまっていた
カケラ君が、命の呼吸を送ってあげるほどに
元気になって笑顔で飛び回るように
なったりします。
こうなると、もう辛さは感じなくなりますし、
例え自分の中に悲しみや怒りがあったとしても、
それが何かの出来事でトリガーされて
地雷のように爆発するということは
なくなります。
けれども、この傷ついたカケラ君を
お迎えに行くのに、
結局この子はあまり良いものではないから
とても気が重くて嫌なんだけれど、
そうしないと余計に悪いことが起こるらしいから
「仕方がなく」お迎えに行っているんだよね、
ってスタンスの方があるのです。
感情のカケラ君を受け入れ、抱きしめていくのは
ただ慈しみと愛から行います。
カケラ君はどんなに否定しても、
それは自分自身の一部です。
故に、カケラ君を受容していくのは
自分自身を愛することでもあるのです。
それなのに、このプロセスを
嫌々、渋々、仕方がないからやる、
というのはあり得ないことです。
ワークがうまくいかない人は、
カケラ君をまるで異物のように、
悪いもの、気持ちの悪いものを見るように
見ています。
それはこのワークでお伝えしていること
ではありません。
ワークでお伝えしている鏡の法則では、
自分が自身にしているように、他者からもされる
というものがありますが、
もし上記のようなスタンスでワークをされている
とすると、その人はこの鏡の法則を通して
自分のことをまるで「良くないもの、厄介なもの、
汚いもの」のように見て、それでも相手をしないと
ますます面倒なことになるので仕方がないから
嫌々お相手をする、みたいな態度を他者から
取られることがあるかもしれません。
うわべだけいい顔をして、
心は決して打ち解けない。
そんな関係性ですね。
それも、この人にとって一番側にいてほしい人、
愛してほしい人にそうされるかもしれないのです。
もしあなたがこんな立場に立ったとしたら
どんな気持ちになりますか?
あるいは、既にそんな体験をされているでしょうか?
その時のあなたの気持ちこそが、
あなた自身によってそうされたカケラ君の
悲しい、辛い気持ちなのです。
こんな思いをしたくないのだとしたら、
自分自身の内側との関係性を直ちに改めることです。
拒絶してきた「汚いもの、異質なもの、
厄介者、良くないもの」と見ていたカケラ君への
そうした見方を改め、
彼らの尊厳を認めて大切な存在として
向き合ってあげてください。
彼らの気持ちを聴き、寄り添い、
受け止めていくのです。
そうするほどに、彼らはびっくりするほど
美しく、気高く、元気はつらつとした姿に
変容していきます。
そうして、拒絶していた時には確かに
厄介ごとばかりを引き寄せてきたかもしれませんが、
今度は逆に、あなたにあふれんばかりの幸せと
豊かさをもたらしてくれるようになるのです。
人生に本当に喜びと幸せ、豊かさをもたらしたい
と思うなら、彼らを慈しみをもって受容し、
尊厳を認めていくことは必須です。
それをして行くためには、
あなた自身がモンスターに怯える被害者
でいてはいけないのです。
自身の深奥にある、自分を癒していく力に
しっかりつながって、そこからカケラ君に
向き合うんですね。
ここがブレるから、あるいはあやふやなままに
カケラ君を受け止めようとするから、
モンスターに怯えながら小手先でどうにか
なだめようとする被害者になってしまうのです。
カケラ君との関係は、あなたの人生を豊かにする
カギであり、人生を次のステージに進める
チェックポイントにもなっています。
どうぞカケラ君の素敵な魅力を存分に引き出し、
育てていけるような器を養っていってください。
カケラ君の本質は、あなたにとっての
福の神、なんですよ(^^)
くれぐれも、粗末になさいませんように。