私たちはしばしば、自身の願望を叶えようと
四苦八苦しながら、「問題と見えること」と
格闘します。
そうして目の前の「問題」の中に
どっぷり浸りきって、
ドツボにはまっていくのです。
ちょっと冷静になって、離れて見れば
な~んだ!って道筋が見えてくることも、
根を詰めていじくりまわしている内に、
すっかり道を見失ってしまうのです。
サロンに通ってきてくださっている
方々の中でも、たまにそんな風になって
しまっている方を見かけるのですが、
その在り方じゃダメだよ~、
もっと見る視点を変えて、
こういうところを見ようね~
ってお伝えしても、どういうわけか、
かなりの確率で、ますますドツボにはまる
方向にアクセルを踏んでしまうのです。
なぜなんだろう?と思って、
良く良く観察して見ると、
そういう方々に共通しているのは、
「何としても自分の思うとおりにしたい」
ということにしがみついているところ
でしょうか。
うん、確かに、見事なまでに
これが共通していますね。
つまり、そのような方は、
思うようにならない現実が
どうしても受け入れられない。
嫌なんですね。
もう少し正確に言うと、
思うようにならなかったときに味わう
気持ちが嫌なわけです。
それから何としても逃れたくて、
それを味わうことがないように
現実を強力にコントロールしようとします。
けれど、「拒絶したものは受容されるまで
繰り返し差し戻される」という法則の通り、
そうすればするほど、どういうわけか
味わいたくなかったその気持ちを
否が応でも味わうことになる出来事が
起こってしまうんですね。
そもそも、その苦しみはそういう在り方自体が
招いているわけです。
だから人生は、その在り方をどうにかして
方向転換させようと様々なメッセージを
送ります。
けれど、本人がそのメッセージを頑なに
拒否してますますその在り方を固めていくので、
人生は「それじゃぁ」ということで、
徹底的にその在り方を崩壊させるような
出来事をぶつけてくるわけです。
つまり、あなたのその在り方は、
崩壊しなくてはならない。
しがみついていてはいけないのです。
頑なにそれを堅持しようとすればするほど、
状況はきつくなり、苦しさは増していくんですね。
それが、あのドツボにはまっている状態
になります。
単純に、最も逃げている嫌な気持ちを
在るがままに受け止め、生きてあげれば
いいだけなのに、
それをしないで頭でこねくりまわして
力技でねじ伏せようとしている。
けれど本人は一生懸命ワークをして
解放しているつもりになっています。
そういう方向で頑張ってはいけません。
頑張るのなら、今のその在り方を
方向転換させる方向に頑張ることです。
最も恐れ、避けている方向に飛び込んで、
自分が崩壊していく勇気を
奮い立たせるのです。
ただし、目をつぶってやみくもに
エイヤ!って飛び込むのはだめです。
恐れもしっかり受け止めながら、
自分が崩壊していくプロセスも
完全に意識しながら通過させます。
そこで意識が吹っ飛んでしまっては
意味がありません。
今までのように、
ほらやっぱりダメだったじゃん!
ってことになってしまいますから。
変容と統合のプロセスは、
体から意識が飛んでしまってはいけない、
と毎回お伝えしている通りです。
ワークショップやセッションに来られている方は、
「そう言えばそんなこと言われてたっけな~」
くらいには覚えておいていただいていると
思いますけれど。覚えてるかな。。。笑
意識を保ったまま、
自分が崩壊していくプロセスを
通過させるって、なんて恐ろしい!
と思われるかもしれませんが、
別段、死にはしませんから大丈夫です。
あ、でも古い今までの自分は
確かに死にますね。不可逆的に。
でも、それによって、不死鳥のように
その瓦礫の灰から、生まれ変わった
新たな自分が現れるのです。
今までの続きの自分ではなく、
それは本当に「新たな自分」です。
その自分は、かつての自分が恐れていたものを
恐れることは、もはや二度とありません。
そういう恐れのない自分として、
あなたは新たな人生を紡ぎ始めます。
人間関係も、様々な出来事の捉え方、感じ方も
選択の仕方、表現、行動の仕方も、
今までとは違うでしょう。
これが、自分が崩壊した後に現れてくる
世界なのです。
どうです?
その世界を生きてみたいと思いませんか?
今までの自分が崩壊するのが恐ろしい、
というセリフを、私は様々な方のセッションの中で
何度も聞いてきました。
けれど、それは本当は、
自分が崩壊するから恐ろしいのではなくて、
方向性の間違った古い自分にいつまでも
しがみついているから恐ろしく感じているだけです。
そんな自分は、
既に死んでいるのではないでしょうか。
自分でそれは、わかっているはずです。
脱皮しない蟹は死ぬ。
どこかでそんな言葉を耳にしたことが
ありましたが、あなたは「脱皮を恐れる蟹」
でしょうか?
本当に自分の命を生きていたら、
そんな蟹はあり得ないでしょう。
本当に本当に、
自分の命を生きることに集中しましょう。
そうすれば、このプロセスを通過するための
エネルギーはちゃんと受け取れます。
あなたが恐れを越えて、輝けますように。