「気概」と「誇り」

今日は徒然なるままに、
最近思うことについて書いてみます。

Facebookでシェアされていた
いくつかの記事を読んで、↓
http://nihonmagokoro.blog.fc2.com/blog-entry-451.html
普段当たり前すぎて気づかないことだけれど、

日本人と言うのはなるほど、
こんなにも独特の価値観を持っている
民族なのだな、と言うのをしみじみと
感じました。

西欧文化の根底に、肉体労働を罰と捉える
価値観があるとは知りませんでしたが、

一方の日本では、働くことを尊いとする
価値観があり、これは確かに私の中にも
生きていました。

職人さんなんかでは特にそうなのでは
ないでしょうかね。

近所の左官屋のおじさんも、大工の弟も、
誰かに言われるでもなく、
人が期待する以上の仕事をいかにできるか、
日々工夫していますし、

自分の仕事に誇りを持っている人の姿を
見ると、良いものだなぁと
心が清々しくなります。

けれど、最近ではアルバイトの若者たちの
羽目を外しすぎた動画が問題になっていたり、

中身のない利益追求型のビジネスが
ものすごく増えているのを肌で感じます。

労働は罰みたいなもので、
早くこんなろくでもない生活から脱したい。
そんな思いで仕事を尊いなんて到底思えない人が
増えているのでしょう。

そんな彼らを想像力の欠如した軽薄な若者
とひとくくりに論じることができるのか。

テレビのコメンテーターの論評には
あまり同意できないなぁと思うのです。

確かにそういう面もあるのかもしれないけれど、
あらゆることがマニュアルで画一的に決められ、
創意工夫の余地もなく、

極限までにコストを削減されたがゆえに
粗雑な素材と環境で高い要求に応えなければ
ならない現場。しかも薄給となれば、

一体どこに自分の仕事に誇りを持てる
要素があるでしょうか。

一部の行動や現象だけ切り取って
断罪するのは、ちょっと違うかな、
と思うのですよね。

もちろん、悪いことは悪い、
というところに異論はありませんけれど。

昔の日本人は(という言葉でひとくくりに
論じるのはあまり好きではありませんが)、

特別な人でなくても
人間としての誇りとか、気概とかいうものを
多かれ少なかれ、生活の中で教えられ、
自然に身に着けていたところがあったと思います。

戦前生まれの近所のご隠居さんとか、
私の祖父母の世代の人たちを見ると、

まぁ確かに色々な人はいますが、
何かきりっとした芯のようなものが
ありました。

そんなたいそうなことではなくても、
物を大切に使う心とか、
食べるものを大切にする心とか、
他人に親切にする心遣いとか。

たとえ金持ちであっても偉ぶらず、
貧乏でも人としての尊厳は
決して失わない意地みたいなもの、
とかもね。

もちろんこれらは今を生きる私たちにも
受け継がれている部分はあるでしょうけれど、

こういうものは、ぜひ薄まらせずに
大切に伝えていきたい文化だと思います。

このところの思索のテーマでもある
「根っこ」を考える時、
この「気概」と「誇り」は、
とても大切なキーワードになってきています。

変に偉ぶった勘違いのプライドとかではなく、
人としての尊厳に基づいた誇りは、
人を健全に成長させます。

気概も、自身の在るべき姿、取るべき道に
導く重要な指針になるでしょう。

そしてそれらは、私たちの奥底に眠る
大きな力を引き出すカギでもあるような
気がしているのです。

今、この国を生きる多くの人たちから
消えてしまったのは、この気概と誇り
ではないでしょうか。

こう書くと、右翼?とか言われてしまいそうな
不安を感じなくもないのですが、

自分の生きる国を愛せず、誇りを持てないこと自体、
何かおかしくないか?って思うのです。

これって、普通に持っててもいいのも
じゃないですか?

セッションをしていても、
自分に自信が持てず、どう生きていいかもわからず、
右往左往しながら外部の価値観に振り回されて
自分を見失っている人が多くいます。

根っこがないんですね。

私自身もそうでしたし、今でもまだまだ
根っこを伸ばし切れていないところが
あると思います。

でも、私たちにはちゃんと受け継がれてきた
根っこがあるはずなんですね。

ただ見失っているだけで。

それをどうつないでいったらいいのか、
私なりにヒーリングという枠を越えて
いま色々勉強中です。

学ばなければいけないことが膨大過ぎて、
ちょっとキャパオーバーな感じなのですが、
少しずつでも自分の中で消化・昇華して、
何かしらつかみたいと思っています。

今そう言うことに意識がすごく向いているのは
きっと何か意味があると思っているので、
学びたい!と言う欲求のままに、
夢中で目の前のことに集中しています。

きっとこれは、私のヒーリングを
次の段階へと大きくシフトさせてくれる。

これを書きながら、ようやく今やっていることの
意味が見えてきました。

さてさてどうなることやら。

でも自分の内から気概と言うエネルギーが
湧いてきます。

楽しみですね(^^)

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