私はセッションなどでは、
その方の意識やエネルギーを読みながら、
本人も自覚していないような思考を
「これ入ってますか?」などと確認して
いくことをよくやります。
たとえば、愛されたいと頭では思っている人でも、
掘り下げていく過程でエネルギーチェックすると、
「愛されてはならない」というプログラムが
入っていたりする。
で、本人に確認するとびっくりされるんですが、
ハートでじっと感じていくと、
「あ、入ってますね」ってやっと本人も
気づくんですね。
あんなに愛されたいって苦労しているのに、
でも深いところでは愛されることを
拒絶する思いががっちり入っているのは、
本人も相当ショックだったり意外だったり
するのでしょうが、自分で深く決めてるんです。
そうするだけの出来事があって、
一通りでない思いを体験したからこそ、
そこまでその思いが深く刻まれたわけですね。
この人が本当に愛されるようになるには、
こういうプログラムを解いていかなければ
なりません。
すんなり解ける時もあるけれど、
ものすごくこじれて、なかなか解けないときも
あります。
どういうときにこじれるかというと、
何かしらの強烈な感情を抱いた出来事自体を
否定したり無かったことにしている場合です。
たとえば、過去世などで怒りに任せて
人を殺してしまったなんてストーリーがあったとき、
そういう自分をひどく責めて、二度と怒るまい、
という戒めを深く刻んでいることがあります。
怒りで我を忘れた自分をあまりにも
受け入れられず、自分で自分を責めているので、
そういう自分などいなかったのだ、という風に
自分の中で抹殺してしまっていたりします。
そうして、自分は絶対にあのようにはなるまい
と決めているので、容易に怒りに狂った自分まで
掘り下げてたどり着くことができなくなって
しまいます。
こんなケースでは、本人が自分の真実を認め、
受け入れることの必要性を強く認識し、
そうしようと本当に肚を決めることが
必要です。
私の経験上、これなくして自身の真実に
到達した人はこれまでに一人もいません。
真実にふたをした状態でそこそこ平穏に
過ごせているうちは、こんなものをわざわざ
開いていこうとは思わないでしょうから、
ふたが開くことはほぼないでしょう。
魂の底に沈めた最も認めたくない部分に直面し、
認めていくには、そうすることの苦しさ以上に
それをしなければいけない確たる必要性が
本人の中になければいけないのです。
そうでないと、すぐに逃げてしまいますからね。
人間、逃げられる余裕がある内は、
どこまでも逃げるものだと思います。
まだ大丈夫。まだほかにも道はあるし。
と見える時に、最も厳しい道を選ぶことは
ないですから。
ワークでは、一歩進むごとに
「それでもお前はこの道を行くのか」
と繰り返し問われる、とこれまでにも
私な何度もお伝えしてきました。
進むほどに逃げ道はなくなっていくし、
責任転嫁も言い訳もできなくなっていきます。
そのことに、エゴはものすごく恐れを感じます。
進みたいはずなのに、進むと逃げ道が
なくなってしまう、後戻りができない
とか思っていたりするんですね。
つまり、本当は逃げていたいし、
いつでも後戻りできる状態で居続けたい
わけです。
頭でどれだけ進みたいと言っても、
こういう自分がいるということを
在るがままに認めない限りは、
これを越えていくことはできません。
以前にも書きましたが、
自分の美学に強烈にしがみついている人は、
ここを越えるのがなかなかに苦労するのです。
美学に反する姿の自分を絶対に認めまい
とするし、痛烈に批判し、責めるので、
自分自身と分離してしまうんですね。
こうなったときに、自分はどうしたいのか、
意志の力が必要なのです。
意志の力だけでこういう構図を解いていく
わけではないのですが、そもそもその意志が
なければ、どんなテクニックやエネルギーを
使っても、それらが効力を発揮することは
ありません。
だから、私はそういう方にまず、
受け入れ難い自身の側面を認め、受け入れて
行きたいという意思があるのかどうかを
確認するのです。
ここが定まっていない内は、やはり
何をやっても結果は出ないですね。
頭で決めるのではなく、
その決意が深く肚まで落ちたときに、
ブレイクスルーはやってきます。
決意が肚まで落ちるって、
どういう状態でしょうね?
頭だけでそう思うときとの違いが
わかりますか?
実際にそういう人を側で見ると、
明らかに分かると思います。
自分も、あのようで在りたい、
と思うのではなく、
私はあのように在るのだと決めて見てください。
「そうなりたい」という言葉の響きと、
「そうである」と言い切ったときの響きは
全く違うと思います。
肚の底から言い切れる自分であるように。
そうであるために、今何ができるのか、
どうぞ考えてみてください。